FastSeries ブログ
2025/03/11
カスタマーサポートに求められる役割は?成功させるポイントを解説
カスタマーサポートは、企業と顧客をつなぐ重要な役割を担っています。近年では顧客満足度(CX)の向上が重要視されており、カスタマーサポートの強化が企業の競争力を高める要因のひとつとされています。適切なサポートを提供することは、顧客の課題解決を促し、リピート率向上や顧客ロイヤルティの強化にもつながるでしょう。
この記事では、カスタマーサポートの基本的な役割や成功させるためのポイントのほか、カスタマーサービスとの違いについても詳しく解説します。

カスタマーサポートは、企業と顧客をつなぐ重要な役割を担っています。近年では顧客満足度(CX)の向上が重要視されており、カスタマーサポートの強化が企業の競争力を高める要因のひとつとされています。適切なサポートを提供することは、顧客の課題解決を促し、リピート率向上や顧客ロイヤルティの強化にもつながるでしょう。
この記事では、カスタマーサポートの基本的な役割や成功させるためのポイントのほか、カスタマーサービスとの違いについても詳しく解説します。
カスタマーサポートとは、顧客の問合わせ対応などを行う部署の総称
カスタマーサポートとは、企業が商品・サービスを購入している顧客を対象に、問合わせ対応や技術サポートをする部署や業務のことです。カスタマーサポートは、顧客の疑問や不安を解消し、円滑な利用をサポートすることで、企業の信頼性を高め、顧客満足度を向上させる役割を担っています。
<カスタマーサポートの主な役割>
・顧客からの問合わせ対応:電話、メール、チャットなどを通じて、製品・サービスに関する質問やトラブルに対応する
・問題解決のサポート:顧客の課題を迅速かつ的確に解決し、満足度向上を図る
・フィードバックの収集:顧客の意見を収集し、商品・サービスの改善に活かす
また、顧客に寄り添い、積極的にサポートを行う姿勢を強調する場合、カスタマーサポートは「カスタマーケア」とも表現されることがあります。どちらも顧客の声に真摯に耳を傾け、親身になって適切な情報提供や課題解決をサポートすることが求められます。
カスタマーサポートとカスタマーサービスとの違い
カスタマーサポートとカスタマーサービスは、どちらも顧客対応を指しますが、役割には明確な違いがあります。
カスタマーサービスは、購入前から購入後までを含めた顧客対応を担当し、企業と顧客の長期的な関係構築を目的としています。例えば、購入前の相談や商品選びのサポート、アフターフォローなどが当てはまるでしょう。
一方、カスタマーサポートは、商品・サービス購入後の顧客を対象とし、主に問い合わせ対応やトラブルシューティングを行う役割を担います。顧客の問題を解決し、商品・サービスをスムーズに利用できるようサポートすることが主な業務です。
つまり、カスタマーサポートはカスタマーサービスの一部を構成する業務であり、より専門的なサポートを提供する部門といえます。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い
カスタマーサポートは「受動的なサポート」、カスタマーサクセスは「能動的なサポート」という違いがあります。カスタマーサクセスは、企業側から積極的に顧客の課題を把握し、商品・サービスを最大限活用できるよう支援することを目的としています。
一方、カスタマーサポートは顧客からの問合わせやトラブル対応など、問題を解決することが主な役割です。
■カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い特に、ネットワーク経由で顧客にソフトウェアを提供するサービスを展開するSaaS業界では、顧客の成功体験がビジネスの継続に直結するため、カスタマーサクセスの重要性が高まっています。そのため、カスタマーサポートとカスタマーサクセスが連携し、顧客との長期的な関係を築くことが求められています。
カスタマーサポートを強化することで企業力を高められる
カスタマーサポートの充実は、単なる問合わせ対応にとどまらず、企業の競争力向上にもつながります。特に、良質なカスタマーサポートを提供することで、顧客満足度(CX)の向上、顧客エンゲージメントの強化、継続利用の促進などの効果が期待できるでしょう。
一方で、対応が不十分な場合、顧客は企業への信頼を失い、競合他社へ流れてしまう可能性があります。実際に、ロイヤルカスタマーに関する実態調査(※)で、「あなたが信頼や愛着を抱く企業から離れる時はどんな時ですか?」という質問に対して「カスタマーサービス(問合わせ対応)が不親切」と答えた人が45.3%と約半数を占め、顧客離れの大きな要因になっていることがわかっています。
※テクマトリックス株式会社によるアンケート概要
【アンケート名称】ロイヤルカスタマーに関する実態調査(2022年7月~8月)
【実施期間】2022年7月22日(金)~8月1日(月)
【実施方法】Web
【有効回答者数】459名
カスタマーサポートの強化で得られるメリット
カスタマーサポートの強化は、企業力アップ以外にも顧客満足度の向上やリピート率の増加など、様々なメリットを得られます。ここからは、カスタマーサポートの強化における、主なメリットを紹介します。
顧客の課題解決をサポートし、満足度を向上させる
カスタマーサポートがしっかり機能している企業は、顧客がスムーズに問題を解決でき、満足度の向上が期待できます。
カスタマーサポートを強化することで、顧客は商品・サービスを安心して利用できるようになり、結果として企業への信頼が高まります。顧客満足度が向上すると、ブランドに対する顧客エンゲージメントも高まり、リピーターの獲得や口コミによる新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
顧客の声を活かして商品・サービスを改善できる
カスタマーサポートは、顧客の声を直接聞ける貴重な機会です。ここで得た意見を分析し、商品・サービスの改善に反映させることで、より良い顧客体験を提供できます。
例えば、問合わせの多い内容を整理し、商品の仕様やマニュアルを改善できれば、サポート業務の負担を減らしながら、顧客の利便性を向上させることが可能です。カスタマーサポートは、単なる対応窓口ではなく、企業の成長のための情報源として有効でしょう。
CXを向上させてリピート率を高める
カスタマーサポートの質は、企業の顧客体験に直結します。迅速で的確な対応ができるカスタマーサポートを提供すれば、顧客は企業に対していい印象を持ち、継続的な利用や再購入の可能性が高まるでしょう。
また、コロナ禍を経て、非対面・非接触のサポート体制へのニーズが高まっていることもあり、オンラインでのカスタマーサポートの充実が企業の成長において、ますます重要になっています。カスタマーサポートの強化により、CXを向上させ、企業のブランド価値を高めることができるのです。
カスタマーサポートを成功に導くポイント
カスタマーサポートを強化することで、顧客満足度の向上や企業の競争力強化につながります。しかし、単に対応件数を増やすだけではなく、効率的かつ質の高いサポートを提供することが重要です。ここでは、カスタマーサポートを成功させるためのポイントを解説します。
<カスタマーサポートを成功に導くポイント>
・オムニチャネル化を目指す
・CRMなどを導入して対応スピードを上げる
・社内外のFAQの作成と更新を欠かさない
・チャットボットやボイスボットを導入する
オムニチャネル化を目指す
カスタマーサポートを成功させるためには、複数のチャネルを統合し、一貫したサポートを提供できるオムニチャネル対応をすることが有効です。現代の顧客は、電話やメールだけでなく、チャットやSNSなど様々なチャネルを利用しています。顧客がどのチャネルから問合わせても、スムーズに対応できる体制を整えましょう。
CRMなどを導入して対応スピードを上げる
カスタマーサポートを成功させるためには、コンタクトセンター向けCRMを導入し、スムーズな顧客対応をすることが大切です。顧客情報や過去のやりとりを一元管理できるコンタクトセンター向けCRMシステムを導入することで、オペレーターが顧客の状況を即座に把握できるため、効率的なサポートが実現できます。
テクマトリックスのコンタクトセンター向けCRM「FastHelp」では、顧客情報や対応履歴の管理だけでなく、回答支援機能やレポート機能、アラート機能、エスカレーション機能など、コンタクトセンター業務に必要なあらゆる機能が標準装備されている点が大きな特長です。電話・メール・チャットなど多様なチャネルに対応しているため、様々な媒体から得た顧客情報を一元管理できます。
■FastHelp機能一覧また、生成AI機能群「FastGenie」と連携させれば、「オペレーター向けの回答支援」「顧客向けの回答作成支援」「対話内容の要約・詳細分類転記」などの自動化により、オペレーターの顧客対応や後処理のリソースの軽減が可能になります。
コンタクトセンターの生成AI活用について、詳しくはこちらをご確認ください。
生成AIをコンタクトセンターでどう活用する?サービス事例を解説
社内外のFAQの作成と更新を欠かさない
カスタマーサポートを成功させるためには、顧客の自己解決を促すFAQを作成し、継続的に更新することも大切です。よくある質問と回答をFAQサイトに掲載することで、コンタクトセンターの負担を軽減し、営業時間外でも顧客がスムーズに問題を解決できる環境を整えられます。
また、FAQは一度作成すれば終わりではなく、定期的に見直し、最新情報を反映することが重要です。
テクマトリックスのFAQナレッジシステム「FastAnwer」は、膨大な量のFAQやナレッジの作成・検索・更新を容易にするシステムです。コンタクトセンターに集まる「声」をFAQナレッジに反映させられることに加え、回答に必要な情報を一元管理して活用できます。さらに、前述のCRMシステム「FastHelp」との連携も可能。過去の問合わせ情報をナレッジの一部として簡単に活用できる点が大きなメリットです。
■FastAnwer利用のメリットFAQの作り方について、詳しくはこちらをご確認ください。
【FAQの作り方】問合わせ削減に向けた手順や構成を解説
FAQの成功事例について、詳しくはこちらをご確認ください。
FAQの成功事例を5つ紹介!問合わせ削減のためのコツと活用イメージ
チャットボットやボイスボットを導入する
チャットボットやボイスボットを導入し、簡単な問合わせに自動対応できるようにすることもカスタマーサポートを成功させるためのポイントです。チャットボットやボイスボットが問合わせの一次対応をすることにより、オペレーターはより複雑な対応に専念でき、カスタマーサポート全体の効率化が図れます。
テクマトリックスのチャットボットシステム「FastBot」は、プログラミングなどの知識がなくてもシナリオ作成できるほか、LINEやWebチャットボットなど多様なシナリオを一元管理できます。また、有人チャットシステム「FastText」と連携すれば、複雑な質問や個別対応が必要な問合わせには有人チャットや電話対応に切り替えができます。
また、ボイスボット「FastVoice」による事前ヒヤリングや、「FastHelp」と生成AI活用による後処理時間の短縮で、オペレーター相当数の効率化が叶います。
■FastVoiceとFastHelpによる問合わせ対応短縮のイメージチャットボットの導入効果について、詳しくはこちらをご確認ください。
【徹底解説】チャットボットの導入効果や事例、効果測定の方法
チャットボットの選び方について、詳しくはこちらをご確認ください。
失敗しないチャットボットの選び方!押さえるべきポイントを詳しく解説
チャットボットの作り方について、詳しくはこちらをご確認ください。
【チャットボットの作り方】自作・システム利用のポイントを解説
カスタマーサポートの成功事例
カスタマーサポートの強化には、適切なツールの導入や業務プロセスの改善が不可欠です。ここでは、CRMやチャットボット、FAQの導入によってカスタマーサポートを効率化し、成果を上げた企業の事例を紹介します。
CRM導入でオペレーター業務を月500時間削減|株式会社日立システムズ様
全国8拠点に2,000席以上の大規模なコンタクトセンター事業を運営する株式会社日立システムズ様では、オリジナルで構築したCRMシステムのハードウェア老朽化に伴い、使い勝手の面でSV(スーパーバイザー)やオペレーターからの評価がもっとも高かったテクマトリックスのCRMシステム「FastHelp」を2017年に導入しました。さらに、2020年には顧客応対時に参照するFAQナレッジを整備するため、FAQナレッジ作成システム「FastAnswer」も導入しています。
「FastHelp」および「FastAnswer」は、クライアント企業から委託を受けたITヘルプデスク業務を中心に、設備保全業務、自治体からの委託業務などに活用。オリジナルで開発したCRMシステムを維持・運用する負担が軽減したほか、オペレーターの業務量を月500時間削減するなど、成果を挙げています。
■FastHelp・FastAnswerによる導入効果株式会社日立システムズ様の取組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
株式会社日立システムズ様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
LINEチャットサポートで24時間の顧客対応を実現|日本コープ共済生活協同組合連合会様
「コープ共済」を取り扱う生協と日本生活協同組合連合会が共同で設立している、日本コープ共済生活協同組合連合会様のコールセンターでは、従来活用していたFAQナレッジシステム「FastAnswer」に、CRMシステム「FastHelp」を連動させることにより、受電処理の効率化を図っています。さらにLINEチャットを導入することで、オペレーターの負担軽減と顧客を待たせない一次回答を実現しました。
「FastHelp」と連携したLINEチャットサポートは、チャットボットによる自動応答から有人対応への切り替えもスムーズに行えます。また、オンラインで完結できる手続きに関しては、LINEチャットにて手続き画面へと誘導し、効率的に処理できるようになりました。
その結果、LINEチャットを介したリクエスト数は平均約300件/日(2019年1月平均)、多い日は約600件/日にのぼります。このうち、コンタクトセンターの営業時間外に受け付けたリクエスト数が占める割合は全体のおよそ半数になるなどの成果を挙げています。
■日本コープ共済生活協同組合連合会様によるコールセンターのDX化のイメージ例日本コープ共済生活協同組合連合会様の取組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
日本コープ共済生活協同組合連合会様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
FAQシステムで情報の集約と検索性の向上を実現し業務効率化に成功|株式会社ユーキャン様
通信講座や通信販売を手掛ける株式会社ユーキャン様は、2013年からテクマトリックスのFAQナレッジシステム「FastAnswer」を導入。「FastAnswer」を活用することで応対に必要なFAQナレッジが一元管理され、オペレーター全員が必要なFAQナレッジにすぐにアクセス可能になり、委託先コンタクトセンターも含めて応対の平準化を実現しています。商品名だけでなくFAQ本文や添付資料の内容も含めて検索したり、予測変換検索や参照履歴の機能も活用したりすることで検索性が圧倒的に向上し、必要な情報に素早くアクセスできてオペレーターの負荷も軽減されました。
■FastAnswer導入前と現在の比較株式会社ユーキャン様の取組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
株式会社ユーキャン様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
コンタクトセンターにおけるカスタマーサポートを支援するFastSeries
近年、カスタマーサポートの役割は拡大し、より高度な対応が求められており、コンタクトセンターを効率的にサポートするためのシステムの導入が進んでいます。
テクマトリックスの「FastSeries」は、コンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」やFAQナレッジシステム「FastAnswer」など、カスタマーサポートを充実させる様々な支援システムを提供しています。
■FastSeriesのラインナップコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」は、電話やメール、FAXなどに加え、Webサイトやチャットボット、SNSなど多様なチャネルでの顧客対応の一元管理が可能です。
また、FAQナレッジシステム「FastAnswer」やボイスボット「FastVoice」、チャットボット「FastBot」、有人チャット「FastText」、ビジュアルIVR「FastNavigation」など総合的にコンタクトセンターの課題を解決するソリューションとしてご提案も可能です。
■FastSeriesグランドデザインコンタクトセンターの効率化を検討されている場合は、ぜひ「FastSeries」の導入をご検討ください。
コンタクトセンターの管理と業務効率化を実現するコンタクトセンター向けCRMシステムは「FastHelp」
FAQ作成の業務効率化を支援するFAQナレッジシステムは「FastAnswer」
WebサイトやLINE上で顧客対応を自動化するチャットボットは「FastBot」
チャットボットとの連携もスムーズな有人チャットは「FastText」
自社希望に合わせたセルフカスタマイズができるAIボイスボットは「FastVoice」
自己解決チャネルへ適切に誘導するビジュアルIVRは「FastNavigation」
リアルタイム対話要約、回答支援、FAQ作成支援、VOC抽出ができる生成AI機能群は「FastGenie」
まとめ
- カスタマーサポートとは、企業が商品・サービスを購入している顧客を対象に、問合わせ対応や技術サポートを行う部署や業務のこと。購入サイクル全般を通して顧客をサポートする活動を指す「カスタマーサービス」の一部に含まれる。
- カスタマーサポートの強化で得られるメリットは、「顧客の課題解決をサポートし、満足度を向上させる」「顧客の声を活かして商品・サービスを改善できる」「CXを向上させてリピート率を高める」などがある。
- カスタマーサポートを成功に導くポイントは、「オムニチャネル化を目指す」「CRMなどを導入して対応スピードを上げる」「社内外のFAQの作成と更新を欠かさない」「チャットボットやボイスボットを導入する」などがある。
※テクマトリックス株式会社によるアンケート概要
【アンケート名称】ロイヤルカスタマーに関する実態調査(2022年7月~8月)
【実施期間】2022年7月22日(金)~8月1日(月)
【実施方法】Web
【有効回答者数】459名