FastSeries ブログ
2024/12/10
【事例あり】コンタクトセンター向けCRMとは?導入メリットや注意点も解説
電話やチャット、SNSなどを使って顧客対応を行っているコンタクトセンターでも、近年では、顧客の情報や問合わせ内容などを管理できるCRMの利用が増えてきました。CRMを導入することで、顧客対応のクオリティ向上だけでなく、マーケティングへの活用も可能になります。
この記事では、コンタクトセンター向けCRMの機能や導入のメリット、コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際のポイントについて解説します。
電話やチャット、SNSなどを使って顧客対応を行っているコンタクトセンターでも、近年では、顧客の情報や問合わせ内容などを管理できるCRMの利用が増えてきました。CRMを導入することで、顧客対応のクオリティ向上だけでなく、マーケティングへの活用も可能になります。
この記事では、コンタクトセンター向けCRMの機能や導入のメリット、コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際のポイントについて解説します。
コンタクトセンター向けCRMとは?
コンタクトセンター向けCRMとは、顧客との関係を管理・強化するためのシステムで、特にコンタクトセンター業務に特化したCRM(顧客関係管理システム)です。このシステムは、顧客の基本的な属性情報(氏名、性別、年齢、住所など)だけでなく、購買記録、過去の問い合わせ履歴、サポート内容といった詳細な情報も一元的に管理する機能を備えています。
企業にとってコンタクトセンターは、顧客との重要な接点です。このCRMを活用することで、オペレーターは顧客の要望に迅速かつ的確に対応できるようになります。結果として、良質なカスタマーサービスの提供が可能となり、顧客満足度の向上や長期的な信頼関係の構築に貢献します。
一般的なCRMとの違い
一般的なCRMは、顧客情報を一元管理し、主にマーケティングや営業活動に活用するシステムです。このシステムの目的は、顧客との関係を深め、企業利益を最大化することにあります。特に、One to Oneマーケティングの実現を支援し、多様化する顧客ニーズを把握した個別対応を可能にする仕組みを提供します。
一方で、コンタクトセンター向けCRMは、顧客サービスやサポート業務に特化しています。特に、過去の問い合わせ履歴やサポート内容など、リアルタイムかつ詳細な情報を管理し、顧客対応の現場で即座に活用できる点が特徴です。
コンタクトセンター向けCRMの機能
顧客対応を行うコンタクトセンターでも、コンタクトセンター向けCRMを導入することで業務効率化が可能になります。コンタクトセンター向けCRMには様々な種類がありますが、ここでは、多くのCRMに搭載されている機能をご紹介します。
顧客情報管理
コンタクトセンター向けCRMの機能で代表的なのは、顧客情報を管理する機能です。顧客の氏名、性別、年齢、住所などのほか、サービスの利用状況や購買記録、問合わせ履歴、やりとりの内容など、顧客に関連する情報を一元管理することができます。
FAQ作成
コンタクトセンター向けCRMを使えば、コンタクトセンター内で共有するFAQや、企業のHPなどに設置されている「よくある質問」などのFAQも作成しやすくなります。FAQを作成して共有すれば、コンタクトセンターのオペレーターが参照できるため、スピーディーな対応や対応のクオリティ向上にもつながるでしょう。また、外部公開すれば顧客が自己解決することができ、問合わせ数の減少にもつながります。
なお、別途FAQシステムと連携して、より効率的にFAQを作成・参照できるCRMもあります。
CTI連携
電話やFAXとコンピューターを統合させるCTI(Computer Telephony Integration)との連携も、コンタクトセンター向けCRMの代表的な機能といえるでしょう。CTIとCRMを連携させることで、着信があったらその電話番号をもとに、顧客の情報をオペレーターが見ているPC画面上に即座に表示させられます。
ワークフロー
ワークフローは、システム用語としては一般的に業務における申請や承認などの手続きを自動化したシステムのことも指します。また業務の一連の流れを指す言葉ですが、コンタクトセンター向けCRMシステムでは、顧客対応のステータスを管理し関連部門にエスカレーションされる場合の管理までを範囲としていることが多いです。お客様からの問合わせに対してコンタクトセンターの誰がどのような対応を行い、エスカレーションされた部門の誰がどのような対応を行っているかの工程管理が必要となります。特に、大型のコンタクトセンターでは一人のお客様に対して複数の人や部署が関わることが多く、ワークフローが無いとお客様が対応への不満や不安を抱くことになります。そのため重要な機能であると言えます。
データ分析
コンタクトセンター向けCRMには、顧客対応の時間や内容などをデータ化し、分析する機能もあります。分析によって顧客それぞれの傾向を把握でき、対応のクオリティ向上にもつなげられるでしょう。
\1分で分かるFastHelp5紹介動画/
コンタクトセンター向けCRMを導入するメリット
コンタクトセンター向けCRMには様々な機能があり、顧客対応に活用することで多くのメリットがあります。ここからは、コンタクトセンター向けCRMを導入するメリットについて見ていきましょう。
顧客対応のクオリティ向上
コンタクトセンター向けCRMを導入することのメリットは、顧客対応のクオリティを向上させることです。
例えば、コンタクトセンター向けCRMとCTIを連携させれば、着信とともに顧客情報を呼び出すことができ、スピーディーな顧客対応が可能になります。これまでの問合わせ履歴ややりとりの内容も確認できるため、顧客それぞれに対して適切な対応ができるでしょう。
CRMがなければ、問合わせ履歴をすぐに確認できなかったり、これまでと同じやりとりを繰り返してしまったりと、顧客にストレスを与えてしまうかもしれません。コンタクトセンター向けCRMを導入すれば、顧客に対して適切な対応ができ、顧客にも安心感を持ってもらえます。
また、顧客情報をすぐ参照できたり、ワークフローが整ったりしていれば、顧客対応のレベルをそろえることも可能です。そのため、経験の少ないオペレーターであっても、早期に戦力化できるというメリットもあります。
オペレーターのストレス軽減
オペレーターのストレス軽減につながる点も、コンタクトセンター向けCRMを導入するメリットのひとつです。コンタクトセンターでは、それぞれの顧客に対して事前準備ができるわけではないため、問合わせがあったら、顧客や問合わせ内容に応じたスピーディーかつ適切な対応が必要になります。そのような場合でも、必要な顧客情報やマニュアルをすぐ参照できるため、オペレーターも冷静に対応することが可能です。
マーケティングへの活用
コンタクトセンター向けCRMと分析ツールを連携させて、CRMで管理している情報をマーケティングに活かせるのもメリットといえるでしょう。分析した情報をもとに、リードジェネレーションやリードナーチャリングに活用し、商談化率や受注率アップにつなげることも可能です。
コンタクトセンター向けCRMを導入する際の注意点
コンタクトセンター向けCRMは導入する際にいくつか注意が必要です。下記の注意点を参考に、導入前に確認しておきましょう。
総コストがいくらか把握する
コンタクトセンター向けCRMを導入するにあたっては、導入コストとランニングコストがいくらかかるのかを把握することも大切です。コンタクトセンター向けCRMにはクラウド型とオンプレミス型があり、必須となる基本製品とオプション製品の組み合わせによってもかかるコストは異なります。
クラウド型はインターネット回線を使用してクラウド上のCRMを使用するタイプで、テレワークなど社外にいる時でも使用可能です。初期費用はオンプレミス型に比べて安い傾向がありますが、ライセンス数などに応じて月額費用が変わります。また、オプション機能をつければその分だけ月額費用もアップするため、基本製品の機能をしっかり把握したうえで、必要以上に機能を加えてコストが増えないよう注意が必要です。
オンプレミス型は自社サーバーにCRMをインストールするタイプで、運用・管理には専門的な知識を持った人材が必要になります。コストとしては、サーバーの設置・保守にかかる費用と、CRMのパッケージ費用、使用する人数に応じたライセンス費用がかかります。
いずれにしても、必要以上にコストがかからないよう、自社に合った機能やライセンス数、オプションを確認したり、拡張性のあるCRMを選んだりすることが重要です。
導入まで時間がかかる
コンタクトセンター向けCRMを導入しようと思っても、すぐに導入できるわけではない点に注意しましょう。導入にあたっては、自社に必要な機能を把握するだけでなく、関連する部署と運用のルールを作成したり周知したりする必要があります。導入までには時間がかかるという前提で、計画を立てることが大切です。
コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際のポイント
コンタクトセンター向けCRMを導入するにあたって、自社に必要な機能を把握することが大切といっても、どのような点をチェックすればいいのでしょうか。最後に、コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際のポイントについて解説します。
ほかのシステムと連携できるかを確認する
コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際には、自社で導入しているCTIやSFAなどのツールやシステムと連携できるかを確認します。連携できれば、さらなる業務効率化が可能になったり、マーケティングへの活用ができたりするメリットがあります。
一方、自社で導入しているツールやシステムと連携できなかった場合は、CRMのメリットを十分に得られないだけでなく、連携可能なツールやシステムを新たに導入しなければならないかもしれません。導入時には、必ずツールやシステムとの連携について確認しましょう。
対応チャネルを確認する
どのチャネルに対応しているかを確認することも、コンタクトセンター向けCRMを選ぶ際には重要になります。
顧客とのコミュニケーションが多様化した現在では、電話だけでなくメールやチャット、SNSなど、様々なチャネルで顧客対応を行っているコンタクトセンターも少なくありません。せっかく導入したCRMがすべてのチャネルに対応できていなければ、CRMを導入するメリットも少なくなります。対応チャネルを確認して、自社に合ったCRMを選ぶようにしましょう。
オペレーターの使い勝手を確認する
顧客対応でコンタクトセンター向けCRMを使用するのは、主にオペレーターです。そのため、現場のオペレーターが使いやすいかどうかを確認することも必要になります。
機能が充実していて自社に合ったCRMであっても、現場のオペレーターが使いにくければ業務効率化につながりません。UIが使いやすいかどうか、導入前のトライアルで確認しておくといいでしょう。
セキュリティ機能を確認する
コンタクトセンターでは顧客情報を扱うため、しっかりしたセキュリティを備えていることが大前提となります。特に、クラウド型を導入する場合はセキュリティが心配になりますが、多くのCRMで情報の暗号化やアクセス履歴の保存、バックアップ、IPアドレスによるアクセス制限など、セキュリティ対策を行っています。どのようなセキュリティ機能があるのかを確認するとともに、困った時のサポート体勢も整っているかを確認するようにしてください。
テクマトリックスのコンタクトセンター向けCRMシステムはこちら
コンタクトセンター向けCRM(FastHelp5)の導入事例
ここからは、テクマトリックスが提供するコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp5」を導入して、コンタクトセンターの生産性向上と顧客満足度の向上を実現した企業様の事例をご紹介します。
事例1:複数チャネルの統合で管理工数の大幅削減を実現!
課題
・コンタクトセンター業務に必要なCRM環境の老朽化で刷新が必要に
・社内ナレッジを蓄積するFAQシステムが稼働するサーバーOSもサポート切れ間近に
・既存業務フローを維持して移管できることを前提に、お客様満足度の向上と業務効率化に貢献する基盤を模索
具体的な活用例
・入電のタイミングでCTI連携したFastHelp5に電話番号に紐づいた顧客情報が表示され、要件ごとに対応する各グループの画面や基幹システムの画面と連携を行っている
導入効果
・応対履歴に過去の経緯を紐付けて管理できるなど、お客様満足度の向上に貢献
・複数チャネルの統合で管理工数の大幅削減を実現
・業務の平準化やSVの負荷軽減
ダイキン工業株式会社様の取り組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
ダイキン工業株式会社様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
事例2:年間13%のコスト削減が叶ったFastHelp5導入と各システム連携
課題
・CTIやメールシステムなど周辺システムと顧客管理システムの連携が不十分で非効率な業務が多い
・メールのテンプレートやトークスクリプト、レポート作成などが別管理で業務が煩雑
・SMS・Webチャットなどマルチチャネル・応対履歴の一元管理に対応できていない
具体的な活用例
・CTI連携によって入電時のポップアップ表示や番号をクリックするだけで発信可能
・点在していたテンプレートやトークスクリプトを集約
導入効果
・CRMシステムと周辺システムとの連携で業務効率が格段に向上、月間2人月ほどの工数削減を実現
・蓄積データをレポーティングや研修に活かすなど応対品質の向上にも一役
・情報の一元管理・マルチチャネル対応により電話以外のアプローチ手段が可能に
株式会社ジェイエイシーリクルートメント様の取り組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
株式会社ジェイエイシーリクルートメント様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
事例3:「FastHelp」の導入で業務工数50%削減を実現
課題
・保守管理の負荷が大きく、さらにクライアントOSの入れ替えタイミングで既存の稼働環境が維持できなかった
・コールセンターに最適化したシステムではなく、NotesやMicrosoft Accessなど業務によって環境を組み合わせて運用しており、業務効率が悪い
具体的な活用例
・FastHelpにて受付けた問い合わせ情報を親会社が管理するシステムデータベースに取り込み、顧客ごとのコール履歴を共有するような運用
導入効果
・業務基盤を全てFastHelpに集約することで、業務工数50%削減といった効率化を実現
・FastHelpの業務フローにあったシステム構成やUI、
CTI連携などでオペレーターの作業効率があがり、応対の品質向上にも寄与
・システム保守管理の負担が軽減
セック株式会社様の取り組みについて、詳しくはこちらをご確認ください。
セック株式会社様 | 導入事例:事例一覧|FastSeries(ファストシリーズ)
まとめ
よくある質問
Q.CRMとはなんですか?
A.CRM(Customer Relationship Management)とは、「顧客関係管理」または「顧客関係性マネジメント」という意味で、企業と顧客との関係を管理するマネジメント手法です。顧客と良好な関係を構築して、利益を最大化させることがCRMの目的で、それを実現させるツールやシステムもCRMと呼ばれます。
Q.CRMとCTIの違いはなんですか?
A.CRM(顧客関係管理)は、顧客データを一元管理し、営業やマーケティング活動を支援するシステムです。一方、CTI(コンピュータ電話統合)は、電話業務を効率化する技術で、発信者情報の表示や通話録音を行います。CRMは顧客全体の管理、CTIは電話業務の最適化が主な目的です。両者を連携させると、顧客対応の効率と質が向上し、企業の業務運用をさらに強化できます。
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