IT・情報
株式会社日立システムズ様
業務の標準化で人員配置を容易に
~マルチロケーションでBCP対策にも貢献する「FastSeries」~
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp5
- FastAnswer2
オンプレミス型
- 目的
- ナレッジ管理
- 従業員満足
- 応対品質管理
- 業務効率化
- 生産性向上
- 経営・利益貢献
今回お話をお伺いした方
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コンタクトセンタ&BPOサービス事業部
主任技師丹野 克彦 氏
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コンタクトセンタ&BPOサービス事業部
主任技師上森 雅明 氏
導入前の課題
- 自社開発のCRMシステムが稼働するハードウェアが老朽化
- 自社開発のCRMシステムを投資、保守し続ける事の負担が年々増加
- FAQを中心としたナレッジ運用はチーム単位で異なるため、人的リソースの最適化が困難
導入後の効果
- ハードウェアに依存せずに事業を推進するためのCRMシステム・FAQナレッジシステムのインフラ環境が整備できた
- オペレーター業務に関して月500時間の工数削減を実現した
- 自社のコンタクトセンター全国8箇所すべてで同一システムを利用することで、BCP対策に貢献
背景と目的
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ハードウェアの老朽化に伴って自社開発のCRMシステムの刷新を計画
全国8拠点に2,000席以上の大規模なコンタクトセンター事業を展開している株式会社日立システムズ(以下、日立システムズ)では、オリジナルで構築したCRMシステムを運用してきたが、ハードウェアの老朽化に伴って新たな環境整備が必要に。自社開発のCRMシステムに今後も投資、保守することの負担が大きく、時代の要求に即した機能が実装しやすいパッケージソフトウェアにリプレイスすべく、製品選定を実施。情報セキュリティの観点から、オンプレミスでの導入を希望した。
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現場評価が高いFastHelp5、トークスクリプト移行が可能なFastAnswer2を選択
事業として業務委託を受ける際に、その対応チームごとに入力画面の表示項目が柔軟に変更でき、カスタマイズ対応が自社でも可能なCRMシステムを検討したところ、使い勝手の面でSV(スーパーバイザー)やオペレーターからの評価が最も高かったのがFastHelp5だった。
また、多様なクライアント企業の要望に柔軟に対応するために、人的リソースのスピーディーで柔軟な配置が求められた。その課題を解決するために、顧客応対時に参照するFAQナレッジを整備する必要があり、それに応えたのがFastAnswer2だった。従来利用していたトークスクリプトの仕組みをFastAnswer2の分岐FAQ機能によって実現できる点を高く評価した。
ITサービスの豊富な経験を活かし、システムの導入コンサルティングから設計・構築、運用、保守、ヘルプデスクに至るまで、ITライフサイクルにおける全領域をカバーするワンストップサービスを提供している日立システムズ。そんな同社では、全国8拠点に2,000を超える席数を誇る大規模なコンタクトセンター事業を展開しており、ITから非IT分野まで幅広いコンタクトセンター業務に対応できる環境を整備することで、800を超える企業や団体に対してサービスを提供している。
同社のコンタクトセンターでは、クライアントの要求に最適な複数のCRMシステムをチームごとに運用しているが、オリジナルで構築したCRMシステムが稼働するハードウェアが老朽化を迎え、2016年頃から新たな環境づくりを模索することに。「自社開発のCRMシステムに投資、保守し続ける事の負担が大きいため、時代の要求に即した機能が取り込みやすいパッケージソフトウェアの導入も視野に、新たな環境への移行を検討したのです」と丹野氏は説明する。
情報セキュリティの観点からオンプレミスで構築できるものを中心に、クライアントから請け負う業務内容に合わせてチーム単位に表示項目が柔軟に変更でき、それぞれ設定されたKPIを達成するためのカスタマイズが自社でも容易なCRMシステムを検討した。
各社の製品のデモを通じてSVやオペレーターから最も評価の高かったのが、テクマトリックスが提供するFastHelp5だった。「要件であったオンプレミス型で利用できることに加え、コンタクトセンター業務に即した機能、拡張性、柔軟性、保守性などを評価しました。また、導入前の段階で直感的に操作しやすいとSVやオペレーターなど現場から評価の高かったのがFastHelp5でした。本稼働後も現場から高評価を得ています」と上森氏は語る。
また、応対量のピーク時に他のチームからのメンバー招へいや病欠時の応援など、人的リソースの最適な配置がスキル面で難しい状況が続いていたことも課題のひとつだった。その解決策として、一定の応対品質を担保するために、FAQナレッジの共有化を目指した。
「共通のシステムでFAQなどが調べやすい環境があれば、従来であればスキル不足のオペレーターも品質を保った状態で応援人員としてアサインできるようになります。そのためのFAQナレッジシステムとして選定したのがFastAnswer2でした」と丹野氏。FAQシステムに関しても複数の製品を検討したが、FastAnswer2が持つ分岐FAQ機能を利用することで、従来のオリジナルCRMシステムに備えていた応対のためのトークスクリプトの仕組みを移行しやすく、FastHelp5との連携や管理面でも効率的だと判断したという。
さらに、「コンタクトセンター業務を請け負っているので、新しいクライアントの要望に対し備えることも重要でした。その点でも、テクマトリックスとのやりとりの中で、要件に応じた機能開発への柔軟性やシステム自体の拡張性、また業務自体を理解したうえでの提案力などを評価しました」と丹野氏。
結果として、同社が展開するコンタクトセンター事業の基盤となる新たなCRMシステムとして2017年にFastHelp5が、FAQナレッジシステムとして2020年にFastAnswer2が選ばれることになった。
導⼊の効果
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月500時間の業務量削減を実現、SVやオペレーターの負担軽減に貢献
クライアント企業から委託を受けたITヘルプデスク業務を中心に、設備保全業務、自治体からの委託業務などにFastHelp5およびFastAnswer2が活用されており、個別にオリジナルで開発したCRMシステムを継続運用していくことによる負担が軽減。オペレーター業務に関しては月500時間の工数削減に成功した。FastSeriesによってオペレーターの応対手順が標準化され、SVやオペレーターの負担が大きく軽減されるとともに、業務の効率化にも成功している。
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提案力・情報開示に協力的なテクマトリックスを高く評価
全国の拠点にFastSeriesを展開することでBCP対策にも大きく貢献しており、将来的なオペレーターの在宅勤務化にも対応していける環境が整備できた。テクマトリックスについては、日立システムズの業務を理解した上でのノウハウを活かした提案で同社に最適な環境が整備できたこと、さらに適切かつ詳細な情報開示で社内に対する説得力のある説明ができるようになったと評価。デモ環境もいち早く提供するなど、導入に向けた手厚い支援に対する評価も高い。
現在は、企業から委託を受けたITヘルプデスク業務や設備保全業務、自治体からの委託業務などにFastHelp5およびFastAnswer2が活用されており、全国のコンタクトセンターにそれぞれ350を超える席数が設けられ、短期間での窓口開設が必要なケースにも柔軟に対応できる基盤を整備している。
設備保全業務の例では、FastAnswer2が持つ分岐FAQ機能によって設定された650ほどあるオペレータ―用のトークスクリプトを組み合わせ、トークシナリオが530ほど用意されている。「共通化できるものと個別の事情を加味したトークスクリプトを柔軟につなぎ合わせる形で実装しており、各クライアント企業様の個別部分の作成作業を最小限におさえつつ、共通化されたトークを柔軟に活用できるようになっています」と丹野氏。
パッケージソフトウェアであるFastSeiresを導入したことで、オリジナルで開発していたCRMシステムを改修、保守していくための負担が軽減され、仮想サーバー上に新たな環境を整備したことでハードウェアに依存しない環境を実現することができたと丹野氏は評価する。また、FastHelp5にリプレイス後は、オペレーター業務に関して月500時間の工数削減につながっているという。「FastSeriesの利用によってオペレーターの業務環境が統一でき、応対手順が標準化されたことで、事前に多くの教育をせずとも各クライアント企業の繁閑にあわせてどのオペレーターでも応援に行くことができるなど、管理側の負担も軽減されました。もちろん、今回の環境整備によって、SVやオペレーターの負担も大きく軽減されていますし、現場の“使いやすい“という声を最終的な判断材料として良かったと思っています」と丹野氏。
さらに、全国に展開するすべての拠点で共通のシステムを利用することでマルチロケーションが実現され、地理的な業務のバックアップが可能になるなど、コンタクトセンターのBCP対策に貢献、新たなクライアント企業に対するアピールにもつながっているという。「マルチロケーションで環境が整備できたことで、現在検討を進めているオペレーターの在宅勤務化にも応用していけると考えています」と上森氏。
テクマトリックスに対しては、日立システムズの業務運用上必要なカスタマイズ要求に対してそのまま実装するのではなく、業務をイメージしながら、目的を達成するためのさまざまなアイディアが提示されることで、同社に最適な環境が整備できたと評価が高い。「数多くのノウハウを持っているからこそ、業務をいかに運用していくのか、もっといい運用方法がないかという視点でお話しいただけています」と丹野氏。また、同社もITベンダーであるがゆえに、社内に対してはしっかりとした説明を求められる場面も少なくないというが、テクマトリックスからの情報開示が適切に実施されるため、社内に対して説得力のある説明ができる点も評価の1つに挙げている。「デモ環境をいち早く提供いただけており、要件が満たせるかどうかの確認も迅速に実施できるなど、とても助かっています」と上森氏は評価する。
今後の展開
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在宅勤務で業務が継続できる環境整備に向けた新たな検討を進める
今後については、オンプレミス環境での運用を続けながら、クライアント企業との契約条件によってはクラウド環境の利用も視野に今後の環境整備を進めていきたい考えだ。
「コロナ禍においては、オペレーターの在宅勤務が推進されていることもあり、在宅であってもコンタクトセンター業務に従事できる環境づくりを検討しています。その際には、オンプレミスよりもクラウド環境での利用が最適になってくるはずです。また、チャット機能など在宅勤務で必要になる機能をこれから検討していきますが、すでにFastChatのデモ環境をお借りして検証を進めているところです」と丹野氏。
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窓口業務における中核的なCRMシステムにFastHelp5を据える
また、FastHelp5とFastAnswer2の利用は今後も増やしていく意向だ。「新規クライアントの案件を中心に、我々のコンタクトセンター事業の柱でもあるITヘルプデスクなどの窓口業務を請け負う際に、FastHelp5を積極的に利用していきたいと考えています。また、品質の担保や業務のより一層の効率化、またオペレーターの在宅勤務対応にFastAnswer2の活用も欠かせないと考えていますので、さらなる活用を進めていきたいです」と今後について丹野氏に語っていただいた。
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