通販・卸売・小売・流通

株式会社ユーキャン様

FastAnswer2を活用したFAQナレッジの共有で応対を平準化

導入製品・ソリューション
FastAnswer2

クラウド型

目的
コスト削減
ナレッジ管理
応対品質管理
業務効率化
生産性向上
経営・利益貢献

今回お話をお伺いした方

  • お客様サービスセンター VMO(Vendor Management Office)課
    課長

    山口 誠 氏

導入前の課題

  • お問合わせに応対する際のFAQナレッジが社内外で共有できず、応対品質にばらつきが生じていた
  • 委託先コンタクトセンターとの情報共有などExcelや紙を多用せざるを得ない煩雑なオペレーションを解消したい
  • 年々増加するFAQやナレッジ、資料を効率的に管理したい

導入後の効果

  • 情報の集約と検索性の向上でオペレーターの応対業務を強力に支援する基盤を整備
  • 委託先コンタクトセンターとの円滑な情報共有で応対品質の平準化を実現、誤案内などビジネスリスクを最小限に
  • ATTやCPHなどの向上で繁忙期のコンタクトセンター業務委託量抑制によるコスト削減が可能に

背景と目的

  • 委託先コンタクトセンターとの情報連携を柔軟に実施しながら、応対品質向上を目指す

    通信講座や通信販売を手掛けている株式会社ユーキャン(以下、ユーキャン)では、取り扱っている通信講座や商品に関する問合わせ窓口としてお客様サービスセンターを運営している。オペレーターのお客さま応対業務に欠かせない社内FAQナレッジシステムが、2012年当時はスクラッチ開発されており、コンタクトセンター業務の外部委託先との情報連携に課題を持っていた。また、旧システムでは商品名など限定的な情報でしか検索できないためにオペレーターが素早く簡単にFAQナレッジにアクセスできず、応対時には個別のマニュアルや紙による資料を多用せざるを得ない状況が続いており、2013年に新たなFAQナレッジシステムへの移行を検討した。

  • FastAnswer2導入前のシステム利用イメージ
  • 権限設定の柔軟性や画像挿入など自由度の高さが大きな魅力に

    委託先コンタクトセンターとの安全な情報共有ができ、最新情報が常に掲載可能であること。そして、自社でのサーバー準備が不要なシステムの導入を目指し新システムへのリプレイスを検討した結果、2013年にはテクマトリックスのFAQナレッジシステム「FastAnswer」(※)を選択。その後、2020年に「FastAnswer2」にバージョンアップしている。ナレッジのカテゴリ設定や編集・閲覧権限設定が柔軟なことに加え、画像・Excel等のファイル添付や表組・文字装飾といったコンテンツ作成の自由度の高さもシステム選定の大きなポイントの1つに。また、HTMLタグが簡単にペーストできるなど、旧システムからの移行性も高く評価した。



    (※)現在の「FastAnswer2」の旧バージョンにあたるFAQナレッジシステム。





資格取得に向けた講座や実用ボールペン字といった実用講座、ビーズアクセサリーなどの趣味講座など各種講座を提供する通信講座を中心に、DVDや書籍、雑誌、そして健康用品といったさまざまなアイテムを提供する通信販売事業を展開するユーキャン。教育・文化・エンタテインメント分野において、学ぶ楽しさや知る喜びを創造している。

そんな同社では通信講座や通信販売で取り扱っている各種商品に関する窓口となるお客様サービスセンターを運営している。以前は、オペレーターの応対業務に必要な内部FAQナレッジがスクラッチ開発したシステムに登録されており、アウトソーシングしている委託先コンタクトセンターからは商品情報、FAQナレッジが閲覧できず、応対品質のばらつきや情報連携のための煩雑なオペレーションが続いていた。

そこで、商品情報や応対に必要なFAQナレッジの共有と応対業務の平準化を目指し、2012年に新たなFAQナレッジシステムを検討することに。「委託先コンタクトセンターに対してExcelを使って情報連携を行っていたため、扱うアイテムが増えるたびに情報共有の手間がかかり、オペレーションが煩雑化していました。また旧システムではFAQページ内にリンクの埋め込みができないばかりか、講座や商品名でしか検索できない仕組みだったことで、基本情報以外の応用的なマニュアルは別途Excelで作成したり、大量の紙ベースの資料を閲覧したりする必要があり、オペレーターにとっても大きな負担になっていました」と山口氏は当時を振り返る。

新たなFAQナレッジシステムとして、委託先との安全な情報共有が実現でき、社内の各拠点から各オペレーターが最新の情報に常にアクセスでき、かつ自社でのサーバー準備が不要なシステムを検討。そこで注目したのが、クラウド環境で利用でき、旧システムからのデータ移行も容易なテクマトリックスが提供するFAQナレッジシステム「FastAnswer」(※)だった。「FastAnswerは、導入・運用のコストパフォーマンスもよく、運用後のサポートが手厚そうだったことが決め手となりました」と山口氏。

その後、2020年には「FastAnswer2」にバージョンアップ。「編集・閲覧権限設定の自由度が高いので、日々の応対の中で気づいた点をオペレーターでもすぐにFAQページ修正に活かせるなど、“常に応対に必要で正確なナレッジを保つ”ということができています。また、通信教育と通信販売という事業ごとにカテゴリを分けて運用できるなど、我々の業務にシステムの仕様がマッチしていたのです」と山口氏。

また、画面をコピーしたうえでFastAnswer2の編集画面にペーストするだけでHTMLタグがコピーできるなど、Javaで作成されていた旧システムから容易に新たな環境に移行できる点も高く評価したという。「移行性の高さはもちろん、画像の挿入やExcelの添付、表組や文字装飾といったコンテンツ作成の自由度の高さも大きな魅力でした。従来運用していたExcelや紙の資料はもちろん、商品の現物の写真をFAQナレッジページに添付することで、問合わせ時の対応もスムースにできるようになると考えたのです」と山口氏。

(※)現在の「FastAnswer2」の旧バージョンにあたるFAQナレッジシステム。

導⼊の効果

  • 応対の平準化を実現し、業務効率向上に大きく貢献

    FastAnswer2を活用することで応対に必要なFAQナレッジが一元管理され、オペレーター全員が必要なFAQナレッジにすぐにアクセス可能になったので、委託先コンタクトセンターも含めて応対の平準化を実現。また、煩雑な情報共有のオペレーションからも解放された結果、誤案内などビジネス上のリスクを最小限におさえることに成功。カスタマーサポート全体の業務効率向上に大きく貢献している。

  • FastAnswer2導入後のシステム利用イメージ
  • FastAnswer2による導入効果
  • 繁忙期の発注席数を大幅に抑制、コスト削減にも寄与

    FastAnswer2によって、商品名だけでなくFAQ本文や添付資料の内容も含めて検索でき、予測変換検索や参照履歴の機能も活用することで検索性が圧倒的に向上し、必要な情報に素早くアクセスできオペレーターの負荷も軽減された。大量にあった紙のマニュアルや資料もかなり削減できたという。アクセスの多い複数のコンテンツをページ上位に集約するなど情報へのアクセスをさらに工夫したことで、オペレーターのATTAverage Talk Time)が短縮し、1時間当たりの対応コール数を示すCPHCall Per Hour)も平均で12ほど向上。結果として、繁忙期における業務委託の際、短期オペレーターの発注席数を大きくおさえることに成功し、コスト削減も実現した。

現在は、お客さまからの電話やメールでの問合わせ時に、講座・商品の内容や価格、サービスの内容などを確認するためのFAQナレッジシステムとしてクラウド環境で利用できるFastAnswer2が活用されており、委託先コンタクトセンターでも情報がリアルタイムに共有されることで応対の平準化を実現。ダッシュボード上では、マニュアルやフローチャートをはじめ、その日にセンター全体に周知すべき情報や個人情報の取り扱いなど共通の対応が求められる情報などを掲示し、応対業務の質を高めている。「クラウド環境で利用・更新できる機動性の高さから、委託先コンタクトセンターへの情報連携が容易になり、FAQナレッジ管理の負担が減りました。」と山口氏は説明する。

問合わせが多い商品があれば、たとえば事前に自社のロジスティクス部門と連携して商品画像を送ってもらい、FAQナレッジコンテンツとしてその画像を添付することで、オペレーターは画像を見ながら応対ができるため、具体的かつ適切な応対が可能になっている。

FastAnswer2では、商品名だけでなくFAQ本文や添付資料の内容も含めて検索ができるようになり、予測変換検索や参照履歴の機能も活用することで必要な情報に素早くアクセス可能に。また、ExcelPowerPointなどの資料をはじめ、資格試験実施団体のWebサイトなどFastAnswer2から検索できるようにFAQナレッジとして一元管理されているのでオペレーターは応対に必要なFAQナレッジをFastAnswer2上ですべて確認することができ、紙ベースで資料閲覧する手間もなくなった。「通信講座はもちろん、DVDや電化製品、衣服など通信販売でも取り扱っているアイテムが多岐にわたっており、オペレーター全員が全ての商品知識を深く理解しておくのは難しい。FastAnswer2のおかげで、応対時に必要な知識の補強に大きく役立っています」と山口氏が評価する通り、カスタマーサポート業務を強力に支援する基盤へと成長を遂げている

さらにアクセスの多い複数のコンテンツをページ上位に集約するなど導線を工夫したことで、オペレーターのATT(Average Talk Time)が短縮し、1時間当たりの対応コール数を示すCPH(Call Per Hour)も平均で1~2ほど向上。結果として、繁忙期におけるコンタクトセンター業務委託の際、短期オペレーターの発注席数を大きくおさえることに成功し、コスト削減に貢献したと高く評価する。

また、委託先も含め、距離の離れた拠点であっても追加・更新したFAQナレッジ情報がリアルタイムにFastAnswer2に反映されるため、更新の負荷が軽減したことが大きな効果だと説明する。「情報のアップデート業務が煩雑だった以前に比べて、FastAnswer2であれば必要なナレッジ更新が容易に実施できます。委託先含めどのオペレーターでも応対が平準化され、誤案内などビジネス上のリスクを最小限におさえることができています。旧システム利用時は、委託先のコンタクトセンターに更新情報が伝わっていないことがありましたが、FastAnswer2の導入でそれが軽減されました」と山口氏。ナレッジ修正の見直し予定が登録できるため、更新漏れも未然に防げている状況だ。

旧バージョンから現在のFastAnswer2へのバージョンアップも含め、すでに7年以上同社のFAQナレッジシステムとして活用されており、当初の導入支援から継続的な運用改善提案、バージョンアップ支援などテクマトリックスがさまざまな形で同社を支援してきた。「開発メーカー直接のサポートが得られており、国産ならではの手厚い支援をいただいています。バージョンアップ時にも丁寧にレクチャーいただき、運用開始後もサポートデスクにて十分に対応いただけて感謝しています」と山口氏は評価する。

今後の展開

  • オペレーション業務の効率化に向けた継続的な改善を推進

    今後については、FastAnswer2全体のUIやナレッジ構成などを見直しながら、さらなるオペレーション業務の効率化や応対の平準化につながるような改善を継続的に行っていきたいと山口氏は意欲的に語る。「まだレポート機能やコメント機能が十分に活用できている状況にはありません。今後は利用状況などが把握できるレポート機能によるデータ分析やオペレーターから寄せられる声をコメント機能などにて収集し、必要な情報が見つけやすく、さらに分かりやすいFAQナレッジシステムとして継続的に運用していきたいです」。

  • お客さま向けFAQナレッジシステムとの共通化も希望

    また、現在お客さま向けによくある質問として公開しているFAQは、FastAnswer2とは異なるFAQシステムで運用しているが、いずれはお客さま(外部)向けと社内向けのFAQナレッジシステムを統合することで機動性を向上させ、より役に立つFAQナレッジの運用をしていきたいと山口氏。「組織として管轄する範囲が異なるものの、お客さま向けのFAQナレッジシステムと統合することで、コンテンツの質や運用面でも大きなメリットが得られるため、いずれは共通化していきたいです。今後もテクマトリックス社のソリューションに期待しています」と今後について山口氏に語っていただいた。

作成日時2021年6月

記載の情報は2021年6月時点のものです

社名
株式会社ユーキャン様
設立
1954年6月
事業内容
資格取得や実用、趣味に関する通信講座をはじめ、DVDや書籍、雑誌、そして健康用品といったさまざまなアイテムを提供する通信販売を通じて、教育・文化・エンタテインメント分野において、学ぶ楽しさや知る喜びを創造。

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