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2021/08/27

あふれ呼を回避すべし! その理由と改善方法とは?

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コンタクトセンターに対する不満として、「待ち時間が長い」という声が多いことをご存じでしょうか。
長い待ち時間の一因とされるのが、「あふれ呼」が発生している状態にコンタクトセンターが陥っていること。お客さまの不満を解消するためにも、あふれ呼を生じさせる問題を突きとめて、対策をしましょう。

あふれ呼とは?

「あふれ呼」は、コンタクトセンターに電話でのお問合わせが集中した際、オペレーターにつながらず「あふれた」「呼(電話のコールのこと。通話の有無にかかわらない)」のこと。

かかってきた電話が用意している回線数を上回るか、回線数は足りているものの、呼に対してオペレーターの人数が足りず応対できない場合に起こります。お客さまを待たせていることから「待ち呼」と呼ぶこともあり、お客さまの立場から見ると、「ただいま電話が混みあっております」などのガイダンス、または保留音が流れていてオペレーターにつながらないままになっている状態です。

あふれ呼発生による問題点

あふれ呼が発生している状態は、お客さまにとってもコンタクトセンターにとっても、良いことではありません。

お客さまから見れば、自分がかけた電話がコンタクトセンター側の都合でいつまでも待たされているような状態です。この状態が長く続けば、オペレーターにつながる前にお客さまが電話を切ってしまうか、システム側で判断して自動的に切断してしまいます。このように、オペレーターにつながる前に切断されたコールは「放棄呼」と呼ばれています。

あふれ呼の発生や、放棄呼率の高さは、回線数・オペレーターの数・オペレーターが回答するまでの所要時間の長さなどと、お問合わせ入電数とのミスマッチが原因で起こっており、いずれにしてもお客さまの問題解決をすることができないばかりか、コンタクトセンターや企業そのものへの不満や悪い印象を与えることになるでしょう。
また、お客さまの電話のなかには、製品の購入・注文や、サービスへの入会希望など、売り上げにつながるものも含まれています。製品やサービスについて購入・注文前に相談するために電話をかけるお客さまのなかには、疑問に思うことが解消されれば購入・注文を決める人もいるかもしれません。しかし、オペレーターにつながらなければ購入・注文の意志を固めることができず、売り上げ向上の機会を失うことにつながります。

このようにあふれ呼は、コンタクトセンター(企業)へのイメージダウンや販売機会の損失、お客さまの離反を引き起こす原因なってしまうのです。

逆に言えば、あふれ呼・放棄呼が少ないということは、電話がつながりやすい、お客さまの問題解決をスピーディーに行える体制を持つ(=顧客満足度を上げてカスタマーエンゲージメントの強化ができる)コンタクトセンターであるということ。あふれ呼と放棄呼は、コンタクトセンターのサービスレベルを図る一大要素でもあるのです。

あふれ呼発生の改善方法

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あふれ呼が発生しやすい状況を解消するために、コンタクトセンターの体制や状態に合わせて次のような策を検討してみたいものです。

  • オペレーターの増員・電話回線の増設

    オペレーターを追加採用したり、電話回線を増設したりすることによって、物理的に応対可能量を増やす方法です。お客さまからの電話が集中しても対応できるように普段から準備しておきましょう。

  • ITソリューションの活用

    CRMシステムCTIの活用、FAQナレッジシステムによるオペレーターの回答支援強化など、コンタクトセンターでのITソリューションの活用でDXを促進し、オペレーター1人あたりの業務効率を改善・向上、1件のコールあたりにかかる時間を短縮することも、有効な手段と言えるでしょう。

  • チャネルの拡充

    チャットやメールなど、ノンボイス系のチャネルを採り入れて、チャネルの拡充を図ることも、あふれ呼の回避には効果的でしょう。お問合わせ数の総量が同じであっても、電話以外のチャネルでお問合わせを受けることで、入電の集中を抑止する効果が期待できます。

  • 自己解決方法の拡充

    FAQナレッジシステムを利用した「よくある質問」サイトの設置や、チャットボットお客さまの自己解決を促すことができれば、お問合わせ数自体を減らすことができ、オペレーターの電話応対数も削減できるでしょう。また、IVRの導入や最適化、SMSの併用などによってお問合わせ内容に合わせたFAQコンテンツやWeb上での申請フォームに誘導し、自己解決を促す方法も効果的です。

企業の売り上げや評価を左右しかねないあふれ呼を解消するために、コンタクトセンターのどこに問題があるのかを考え、しっかりと対策を採りましょう。

まとめ

  • 「あふれ呼」とはコンタクトセンターに電話でのお問合わせが集中した際に、オペレーターにつながらず「あふれた」「呼」のこと。
  • 「あふれ呼」の発生は、顧客満足度や企業イメージの低下、販売機会損失の要因にもなる。
  • 「オペレーターの増員・電話回線の増設」「ITソリューションの活用」「チャネルの拡充」「自己解決方法の拡充」などを検討して早めの対策を。

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