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2020/12/03

コンタクトセンターの業務効率化を実現する
ソリューション3選

  • FAQ
  • IVR
  • PBX
  • コンタクトセンター
  • チャットボット
  • 基礎知識
  • 業務効率化
  • LINE(ライン)
  • Twitter
  • Facebook

インターネットの登場、リーマンショックなど、環境や私たちのライフスタイルが変革していくタイミングは過去に何度もありました。ニューノーマルという新しい生活様式が必要とされる今、ビジネスにおける変革の鍵はDX(デジタルトランスフォーメーション)です。
テレワークに伴うさらなる業務効率化は、当然、コンタクトセンターにも求められますが、今回はこれを実現するためのソリューションについてご紹介します。

オペレーターにつながる前に活躍する「IVR」

IVR(Interactive Voice Response)とは、お客さまがコンタクトセンターに電話でお問合わせをする際に、かかってきた電話に対して、あらかじめ用意した音声によって案内や取次先の振り分けを行うシステムです。
例えば、自動音声で「○○に関するお問合わせは1を、△△に関するお問合わせは2を、その他のお問合わせは3を押してください」といったご案内を流し、お客さまの用件に応じて番号入力をしていただくことにより、スムーズに適切な担当オペレーターへ取り次ぐことができます。

実際のオペレーターにつながる前に振り分けておくことで「用件に応じてそれぞれ違う電話番号へかける」ことや「最初に応対したオペレーターに用件を説明して担当オペレーターへつないでもらう」といったお客さまにかかる手間を減らすことができます。
また、コンタクトセンターにとっても、オペレーターが直接ヒアリングする項目を減らせるので短時間で情報提供ができる、ご案内する内容が一定であれば経験の浅いオペレーターでも応対できる、マニュアル化やトークスクリプト整備がしやすいなど、業務効率化のメリットがあります。

ところで、コンタクトセンターに電話したお客さまの不満は、オペレーターの応対スキルよりも、オペレーターにつながるまでの電話操作の手間や、待ち時間の長さに起因しているケースが多数を占めています。これはIVRの導線設計に課題がある、つまりお客さまをスムーズに誘導する手順を作れていないことも原因のひとつと考えられます。

この課題を解消する手段として、従来型のIVRでは音声で行われている案内を、Webブラウザやアプリなどでビジュアル化し、お客さまの音声聞き取りやメモ取りの手間を省いたり、情報の一覧性を高めたりしてサポートする「ビジュアルIVR」も注目されつつあります。
ビジュアルIVRにより、従来型IVRで起こり得る誤操作や操作不能などのトラブル応対の減少や、直感的に選びやすくすることで、取次先の分散によるコンタクトセンターの呼量削減を実現でき、さらなる業務効率化を期待できます。

オペレーターが担当する問合わせ数を削減できる「チャットボット」、「FAQシステム」

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「チャットボットは、テキストで双方向にコミュニケーションする「チャット」システムを用いて、「ロボット」つまりAI(人工知能)がお客さまとコミュニケーションするシステムです。簡単な問合わせ応対をチャットボット対応にすることで、オペレーターが応対する問合わせ件数を削減できます。

また、「FAQシステム」「よくある質問」を効率的に管理するシステムです。お客さまからコンタクトセンターに寄せられる「よくある質問」を企業のHPなどに公開することで、コンタクトセンターへ問合わせる前にお客さま自身で疑問を解決させることができ、コンタクトセンターへの入電数を減らすことができます。また、コンタクトセンター内部で「よくある質問」をナレッジとして蓄積しオペレーターの回答支援に役立てることで、応対時間の短縮を図ることが可能です。

チャットボットもFAQシステムも、問合わせ数自体を削減するものではありません。問合わせ=お客さまの疑問に対して、チャットボットによる自動回答やFAQ公開による情報提供でお客さまの自己解決を促し、オペレーターによる応対件数を削減するものです。仮に同量の問合わせ数であっても、より少ない人員でお客さま応対の数と質を維持するために役立ちます。

コロナ禍において、コンタクトセンターの縮退や在宅化の必要性が高まっているなか、お客さまの「自己解決促進」は、今注目度の高いソリューションです。

コンタクトセンターの在宅化を可能にする「クラウドPBX」

「PBX(Private Branch eXchange)」とは、複数の電話回線を管理・制御するシステムのことです。例えば企業のオフィス内で外線電話・内線電話を管理・制御するのに用いられます。PBXはオンプレミス型で、拠点ごとにハードウェアを設置して運用されることが多かったのですが、最近ではPBXの機能をクラウド化した「クラウドPBX」の採用も進んでいます。クラウド化することで特定の場所に縛られず、様々な場所からインターネットを経由して電話網を利用できるようになります。

ニューノーマルにおけるコンタクトセンター業務の在宅勤務環境の構築は喫緊の課題
です。環境構築においてシステムのクラウド化は必須と言ってもいいもの。

特定の場所に縛られないクラウドPBXであれば、コンタクトセンターのオペレーターはそれぞれの自宅などでコンタクトセンター宛ての問合わせを受電でき、他のスタッフとの連絡もクラウドPBXを経由して行えます。特定のハードウェアや拠点を必要としないので、オンプレミス型からの移行もスムーズかつスピーディーに行えるケースが多く、移行作業による業務への影響も抑えられます。
クラウドPBXの導入によってコンタクトセンター業務が在宅化されれば、オペレーターは通勤にかかる負担が軽減され、本来の業務により集中できるため、業務効率の向上が見込めます。また、オフィスなどの拠点にかかる経費やスタッフの通勤交通費などが軽減されるのもポイントです。

一方で、オンプレミス型PBXにも、セキュリティ面の安全性が高い、システムを自社に合わせてカスタマイズしやすいといったメリットがあり、目的に合わせた選択が必要です。




まとめ

最後に、本記事の内容を簡単におさらいしましょう。

  • オペレーター応対前の誘導に「IVR」を活用することで、お客さまの用件説明や待ち時間などの負担を軽減し、オペレーターの業務効率化も見込める。
  • 「チャットボット」や「FAQシステム」は、お客さまの自己解決を促し、オペレーターの応対件数や1件あたりの処理時間を軽減し、業務を効率化する。
  • コンタクトセンターの在宅化においてシステムのクラウド化は必須。電話回線をクラウド上で管理・制御する「クラウドPBX」の導入も検討したい。

コンタクトセンターの業務効率化において、オペレーターの負担を軽減することと、お客さまに満足していただくことは表裏一体です。Win-Winの結果を得られるよう、自社に合ったソリューションを活用したいものです。

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