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2021/10/19
コンタクトセンターがつくる「エフォートレス体験」とは?
お客さまと企業の重要な接点となるコンタクトセンターでは、「エフォートレス 」という概念が近年注目されています。
エフォートレスとは一体どのようなものなのでしょうか。エフォートレスな体験がもたらす効果や必要な理由について、解説します。
お客さまと企業の重要な接点となるコンタクトセンターでは、「エフォートレス 」という概念が近年注目されています。
エフォートレスとは一体どのようなものなのでしょうか。エフォートレスな体験がもたらす効果や必要な理由について、解説します。
コンタクトセンターでエフォートレス体験が必要な理由
「エフォートレス」とは、顧客満足度やCX を高めるための要素のひとつとして注目を集めているキーワードです。エフォートレスを直訳すると、「努力を要さない」こと。お客さま視点で考えるとエフォートレスな体験とは、製品やサービスを利用する際に使う時間や労力(=effort)が少なくて済む(=less)ことを意味します。
今、企業の競争力や他社との差別化を図るものとして、このエフォートレス体験が注目されています。
お客さまにとって、企業との接点がストレスのない状態(=企業とお客さまがスムーズにやり取りができる状態)は、「疑問点が解決できない」「つながらない」などの負の感情を抱かないため満足度を高めます。どれだけ製品やサービスのクオリティが高くても、企業との接点でお客さまにとってのストレスが多ければ、良い顧客体験にはなりません。お客さまにとってエフォートレスであることがさらなる感動を生み、長期的なエンゲージメントの強化やLTV(顧客生涯価値)の向上につながるのです。
そのため、近年ではお客さまにエフォートレスな体験を提供できるよう、企業は先回りして、お客さまの不安や不満を取り除き、より良いCXを創造することが求められています。
コンタクトセンターはお客さまの応対窓口として、また、お客さまと企業との貴重な接点として大きな役割を担うため、特にエフォートレス体験の提供における重要なポイントになります。
インターネットの普及などを背景に、コンタクトセンターにお問合わせする前にインターネットで調べる、という傾向が強くなっています。近年では、お客さまがコンタクトセンターにお問合わせをする、ということは、Webサイト やFAQページを見ても解決せず、最終的な手段であることが少なくありません。だからこそ、コンタクトセンターでのエフォートレス体験は、企業への印象をマイナスからプラスへと一気に転換できる要となるはずです。
さらに、企業へ好印象を持ったお客さまは将来的にロイヤルカスタマーになる可能性が高まるでしょう。
エフォートレス体験を実現するために
では、コンタクトセンターでエフォートレス体験を追求するには、どのような具体策があるのでしょうか。エフォートレス体験を実現するには、たとえば以下などが挙げられます。
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カスタマージャーニーマップの活用
「カスタマージャーニーマップ」とは、お客さまが製品やサービスを知り、実際に購入に至るプロセスや、その後のアフターフォローまで含めた一連の流れを旅に見立て、時系列で示したものです。カスタマージャーニーマップを分析することで、企業とお客さまとの接点を見える化し自社の課題を洗い出し、改善に取り組むことができます。
コンタクトセンターにおいては、社内全体の顧客行動への共通認識を持つことができるようになり、カスタマーサポート部門としての具体的な改善策を広い視野で検討できるようになる、また、他の顧客接点で問題が発生したときに、解決までの時間を短くできる、などのメリットがあります。 -
VOC分析
コンタクトセンターにはVOCが多く集まっており、その中には自社が抱える課題改善のためのヒントが多く含まれています。
VOCを分析することで、社内の様々な部門がどのくらいエフォートレスな体験を提供できたかを探ることができ、それを社内に共有することは自社への大きな貢献になります。
また、コンタクトセンターでは、エフォートレス体験の提供事例をセンター内で共有したり応対マニュアルに反映したりすることで、センター全体の応対品質改善やより多くのエフォートレス体験提供につなげることができるでしょう。さらに、特にお問合わせの多い質問に関してはWebサイトのFAQページに反映させるなど、お客さまの自己解決促進への一手を打つことで、よりエフォートレスな体験へと活かすこともできます。 -
ITソリューションの活用
現在では、従来の電話・メールに加え、Web・SNSなどお客さまとの接点が多様化しています。そのため、複数のチャネルを横断し、情報・データをリアルタイムで一元管理することがお客さまへエフォートレス体験を提供する助けになります。マルチチャネル対応のCRMシステムを活用すれば、どのチャネルでお問合わせをいただいても、お客さまに煩わしさを与えることなくスムーズに回答できるでしょう。
また、チャットボットやAIなどITソリューションの活用で、人だけでは対応できない量の情報や応対を処理し、そのかわりにオペレーターはより丁寧に複雑な応対へ専念するなど、人とITソリューションの共存もエフォートレス体験の実現に貢献します。
まとめ
- ビジネスにおける「エフォートレス」とは、お客さまが製品やサービスを利用する際に使う時間や労力が少ないこと。
- お客さまとの貴重な接点となるコンタクトセンターは、特にエフォートレス体験を提供することが必要。それが将来的なロイヤルカスタマーの育成につながる。
- コンタクトセンターがエフォートレス体験を実現するには、「カスタマージャーニーマップの活用」「VOC分析」「ITソリューションの活用」などが有効である。
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