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2020/09/04
CRMシステムの基本をおさらいしよう!
コンタクトセンターにおけるCRMシステムの利活用がますます重要視されています。なぜ、今CRMシステムが必要なのか?その背景と代表的な機能、導入メリットについて解説します。
コンタクトセンターにおけるCRMシステムの利活用がますます重要視されています。なぜ、今CRMシステムが必要なのか?その背景と代表的な機能、導入メリットについて解説します。
なぜ今、CRMシステムが必要なのか?
CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、日本語では「顧客関係管理」といいます。
これまでマーケティングをはじめとする顧客戦略では、不特定多数のお客さまを対象とするマスで捉えることが主流でした。しかし昨今ではお客さまの需要が多様化したこと、デジタル技術が進化したこと、などから、それぞれのお客さまの要望に合わせたカスタマーサポートやマーケティングなどが求められるようになっています。
そこで、近年ますます注目を集めているのが、CRMです。
CRMシステムとは、CRMを実現するITツールのことです。
CRMシステムを活用することで、企業は、お客さまが求める情報を適切なタイミングで届け、お客さまとの関係を維持しながら、商品・サービスの購入を促したり、課題解決を行ったりすることができます。
CRMシステムの利用はVOC活用の基本!
では、お客さまが求める情報を適切なタイミングで届けるとはどのような方法でしょうか。具体的な課題解決の方法とさらに重要な活用ポイントについてお話します。
例えば、ネットショップでスマホを購入すると、「合わせてこちらの商品もいかがですか」と、スマホカバーやSDカードなどの関連商品が表示されることがあります。この場合、ネットショップの運営企業はCRMシステムを活用し、過去にスマホを購入したお客さまがスマホと一緒に購入した商品の分析から、このお客さまが必要であろう関連商品の購入を促しています。 お客さまは、関連商品が表示されることで、買い忘れに気づくことができるかもしれません。
蓄積した顧客情報を分析すれば、お客さまの性別・年齢・居住地といった属性ごとに、今後必要とされるであろう商品やサービスを予測することも可能です。
ここでさらに重要なポイントは、顧客情報の分析結果を他部門と共有して、新しい商品開発に活かしたり、マーケティング方針を決定したり、カスタマーサポートの増員やチャネル拡大を検討することもできるということです。
このようにCRMシステムの活用には、お客さまにとっても企業にとってもメリットがあります。
CRMシステムの基本的な機能は?
CRMシステムがよく活用されているのが、お客さまからのお問合わせを直接受付けて応対する、コンタクトセンターです。
コンタクトセンター向けのCRMシステムには、カスタマーサポートを効率的に高品質で行うために、例えば、次のような機能が搭載されています。
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顧客情報の管理
コンタクトセンターで過去に対応したお客さまの基本情報やお問合わせ内容、応対履歴などを蓄積し、いつでも利用できるようにします。
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回答支援機能
よくある質問などのFAQデータや、SV(スーパーバイザー)など管理者へのエスカレーション機能、メールやチャットなどテキストでの応対時に、送信前のテキストに対する禁止語自動チェックや上位者承認機能など、丁寧で高品質な応対を実現するための機能を多く備えています。
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データ分析・集計
収集・管理された顧客データを分析、集計します。
この結果は、コンタクトセンター内で、呼量の予測や人員の適正配置、業務効率の改善のための材料として活用されるほか、他部門と共有し、マーケティング方針や営業戦略、商品・サービスの改善や開発に利用します。 -
CTIシステム連携機能
電話やFAXをコンピューターと統合したCTIシステムと連携し、電話の発着信があった時に電話番号と顧客情報とを紐づけて表示します。
顧客情報のヒアリングや登録のステップを省略でき、スムーズに顧客対応が行えます。
CRMのメリット・デメリット
CRMシステムの導入にはメリットとデメリットの両面があり、自社の事業特性と照らし合わせて、慎重に検討することが大切です。
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メリット
- 顧客データの一元管理
CRMシステムでは、これまで企業と接点のあったすべての顧客情報を一元管理できます。
これらの情報を参照しながら顧客対応をすれば、お問合わせ1件あたりの応対時間が圧縮され、コンタクトセンター業務のスピードアップが望めます。
また、様々な部署に顧客情報が点在しているよりもセキュリティが高く、情報漏えいなどのリスク低減につながります。 - 部署間で顧客情報を共有できる
すべての顧客情報をひとつのシステムで管理するため、企業内で、漏れなくかつリアルタイムに情報を共有できます。
企業内で情報が確実に共有されることにより、顧客対応が漏れたり遅延したりするミスが減り、適切な応対が可能となります。 - お客さまとの関係構築を築ける
近年では、お客さまの個別の要望を満たしながら、それぞれと良い関係を長期にわたり維持することが重要とされています。
CRMシステムを活用し、丁寧で確実なカスタマーサポートや企業の抱える課題の解決、商品・サービスの改善を行うことで、お客さまとのより良い関係が継続し、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上が見込めます。また、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。
- 業務の効率アップ
過去の問合わせ履歴から、適した回答を参照したり、お客さまからのヒアリング項目を最小限に抑えて適した情報提供を行ったりできるのも、CRMシステム活用のメリットです。
ひとつの応対にかかる時間の短縮や、簡単な操作で応対スキルに関わらず丁寧な応対を可能にすることで、コンタクトセンター全体の業務効率を向上します。
- 経営戦略を立案する時の根拠になる
企業が経営戦略を立案する際は、説得力のあるデータと数字に基づいた計画を立てなくてはなりません。
経営戦略に必要な根拠として、CRMシステムのデータを利用できます。VOC(Voice of Customer:お客さまの声)分析をする際、通常なら各部署に点在した顧客情報を集め、エクセルなどを使って手作業で情報をまとめる必要があります。しかしCRMシステムがあれば、これらの情報をいつでも必要な時に、数クリックの簡単な操作で手に入れられます。
- 顧客データの一元管理
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デメリット
一方、CRMシステム利用にはデメリットもあります。
デメリットについては、別の記事でご紹介します。
まとめ
CRMシステムの基本機能や導入メリットはつかめたでしょうか?最後に、本記事の内容を簡単におさらいしましょう。
- お客さまの需要の多様化やデジタル技術の進化により、ますますCRMシステムへの注目度は高まっている。
- コンタクトセンターCRMシステムの機能には、顧客情報管理・回答支援機能・データ分析・CTIシステム連携などがある。
- CRMシステム導入のメリットは、顧客データの一元管理・情報共有・お客さまとの関係構築・業務の効率化・経営への活用の5点がある。
お客さまの声を直接聴くことのできるコンタクトセンターで、ますますの活用が期待されるCRMシステム。機能やメリットを改めて確認し、自社にあったシステム活用を検討することが大切です。
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