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2022/12/02

「使われるFAQサイト」とは?改善ポイントや効果的な運用方法を解説

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コンタクトセンターの呼量削減のためにお客さまからの「よくある質問」をまとめてFAQサイトに公開してみたものの、あまり使われていない(アクセス数が伸びない)、電話でのお問合わせ数や内容に変化がない…と、その利用率や利用方法に課題を感じているFAQサイト運営者も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、FAQサイトが使われない原因をひも解きながら、「使われる」FAQサイトにするにはどうしたらよいのか、具体的な改善策を紹介します。

FAQサイトが使われない原因は?

疑問を抱いたお客さまがコンタクトセンターへ問合わせる前に、まずはその疑問をWeb上で解決しようとすることは、今や当たり前。そんなお客さまの心情や要望を反映して、FAQシステムまで導入し自社のHP上などにFAQサイトを公開したのに、思ったほど活用されていない…。そんなお悩みはないでしょうか。

こうした状況を改善するには、FAQサイトが使われない原因を解明する必要があります。大きな要因として考えられるのは次の2つです。

  • FAQサイトの認知不足

    疑問を自分で解決できないかとWeb検索エンジンで調べても、公式のFAQサイトがヒットしない。または、企業のHP上でFAQ(よくある質問)を探そうとしても見つからず、どこにあるのかわからない。そもそもFAQコンテンツが用意されていることを知らないので、探そうとしない。

    こうした様々な認知不足やサイトの配置不備によって、お客さまが適切なFAQサイト、すなわち企業の用意している自己解決手段のもとにたどり着けていないケースが考えられます。

  • FAQサイトの使い勝手が悪い

    FAQサイトに一定のアクセスがあるにもかかわらず、「よくある質問」に関するお客さまからのお問合わせが減らない。その場合は、FAQサイトの使い勝手が悪い、あるいは求める解決策が用意されていないためFAQサイトを利用しても解決に至らず、仕方なくコンタクトセンターに問合わせをしているという可能性が考えられます。

    具体的な問題として挙げられるのは、サイト内のコンテンツレイアウトの悪さ、情報量が多すぎる・少なすぎるといった見づらさ、利用者が検索の仕方に迷うような操作性の悪さや機能の不十分さ、検索精度が低くて回答にたどり着けない、などがあります。また、表示されたFAQ(特にAnswer(回答)の部分)の内容がわかりづらい、あるいは不十分なため、それだけでは疑問や悩みを解決できないというケースも少なくないでしょう。

使われるFAQサイトをつくるための3つのポイント

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使われるFAQサイトを運用する、つまりFAQサイトへのアクセスを伸ばし、お客さまの自己解決を促すには、次の3つのポイントを意識するとよいでしょう。

  • FAQサイトの周知と導線づくり

    まず、FAQサイトをお客さまに知ってもらう必要があります。

    自社サイト(HPなど)のバナー、メールマガジン、DM、SNS、アプリなど、自社から情報発信している媒体でFAQサイトの存在を常に告知し続けて認知度を上げることが重要です。紙やデジタル(Web・アプリ)上での告知のほかにも、実は、電話でFAQサイトの存在をお知らせする方法もあります。それに使えるのがIVR 。電話でお問合わせをしてきたお客さまに電話以外の解決手段を案内する方法として有効です。

    また、Web検索エンジンで自社のFAQサイトや該当のFAQコンテンツが上位表示されるよう、よく検索されるキーワードを見出しや本文に盛り込んだり、順位を下げる原因にもなる重複コンテンツを整理するなど、SEO対策をしっかり行うことも大切。社内や業界内だけの専門用語を、お客さまが使う言葉=検索需要のあるキーワードに置き換えるだけでもヒット率のアップが期待できます。

    さらにHPのトップページやWebチャットウィンドウからFAQサイトへ迷わず遷移できるよう、導線の整理も重要です。たとえばHPトップページのファーストビューやグローバルナビゲーション内にわかりやすいバナーやメニューリンクを設置したり、サポートを求めるお客さまがよくアクセスするお問合わせフォームやWebチャットウィンドウの近くにFAQサイトの案内を設置すると効果的でしょう。

  • FAQサイトのユーザビリティを向上させる

    FAQサイトにたどり着いたお客さまが直感的に操作し、スムーズに解決策(回答コンテンツ)にたどり着けるよう、ユーザビリティの工夫も大切です。ユーザビリティを大きく向上させるポイントは、やはり検索のしやすさと回答へのスピーディーな到達。たとえば検索のしやすさでいうと、次のような検索機能を備えているFAQサイトを用意できるとよいでしょう。

    • サジェスト機能
      文字の入力途中にその文字と関連するキーワードを予測・表示する
    • あいまい検索・同義語検索
      全角・半角・漢字・ひらがななど異なる文字種やよく言い換えられる単語のどれで検索しても結果に表示する

    また、検索キーワードが思い浮かばない場合でも目的の情報を効率よく探せるよう、次のように表示レイアウトを工夫することで回答へのたどり着きやすさにつながります。

    • キーワード表示
      よく検索される質問(今注目されている質問)やキーワードをピックアップして、サイト上部に表示
    • カテゴリー別表示
      製品カテゴリーや活用シーンごとにFAQコンテンツを整理して表示

    さらに、せっかく求めるFAQコンテンツを見つけてもその内容がわかりづらいと結局は解決できないので、専門用語は使わず、かみ砕いた表現が求められます。図や画像・動画などを用いて説明文を短くするなどの工夫も有効です。

  • FAQコンテンツの鮮度を保つ

    FAQサイト上の情報が古かったり、間違っているままだと、利用率は大きく下がります。
    そこで、商品・サービスの情報を最新のものに更新したり、コンタクトセンターによく寄せられるお問合わせ内容を随時反映するなど、定期的なブラッシュアップによってFAQコンテンツの鮮度を保つ必要があります。

    ただし、こうした検証をすべて目視で行うと時間がかかるので、FAQシステムのレポート機能を活用すると効率的です。たとえば、FAQ・カテゴリー・検索キーワードといった項目ごとに検索回数や閲覧回数を一覧表示したり、逆に使われる頻度が少なかった検索ワード結果を定期的に確認することで、改善すべきコンテンツが一目瞭然となります。
    また、FAQコンテンツ自体に「役に立った」「役に立たなかった」というアンケートを付けることで、お客さまにとって本当に使えるFAQコンテンツはどれなのかを捉える方法も効果的でしょう。


様々な工夫やメンテナンスを行うことでFAQサイトの活用を促進することは、お問合わせの量を削減したいコンタクトセンターだけでなく、疑問や悩みのスムーズな自己解決を求めるお客さまにとってもメリットがあります。顧客満足度を高めつつ業務効率化を実現できるよう、本記事で紹介したポイントを踏まえて自社のFAQサイトを見直してみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • せっかくつくったFAQサイトが活用されない原因として、FAQサイトの認知不足や使い勝手の悪さが考えられる。
  • FAQサイトの活用を促進するには、自社発信の媒体を通じたFAQサイトの存在周知や、Web検索エンジンで上位表示されるようSEO対策が必要。その上で、HPのトップページから迷わず遷移できるような導線づくりが求められる。
  • FAQサイトでお客さまが必要な回答にたどり着いて自己解決するには、検索機能の使いやすさと精度の向上、そしてFAQの内容のわかりやすさが不可欠。また、情報を定期的に更新することでFAQコンテンツの鮮度を保つ必要もある。

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