FastSeries ブログ
2020/10/27
業務効率を高めるシステムってどんなもの?
知っておきたい「ユーザビリティ」と「UI」「UX」
本当に、業務効率を高めるシステム(業務アプリケーション)とは、どのようなものなのか?
今回は、システムを選定する際に、重視したい3要素「ユーザビリティ」「UI(ユーザーインターフェイス)」「UX(ユーザーエクスペリエンス)」についての解説を通して、考えてみたいと思います。
本当に、業務効率を高めるシステム(業務アプリケーション)とは、どのようなものなのか?
今回は、システムを選定する際に、重視したい3要素「ユーザビリティ」「UI(ユーザーインターフェイス)」「UX(ユーザーエクスペリエンス)」についての解説を通して、考えてみたいと思います。
「ユーザビリティ」とはなにか?
業務で利用するシステムを選定する際にまず注目したいのが「ユーザビリティ」、簡単に言うと「使いやすさ」「利便性の高さ」という視点です。
例えばコンタクトセンターCRMシステムを導入する際であれば、「オペレーターのスキルや特性にフィットする仕様になっているか」「コンタクトセンター業務を現状よりも効率化したり、わかりやすくしたりしてくれるか」といったことが相当するでしょう。
「ユーザビリティ」によく似た言葉に「アクセシビリティ」があります。Webサイトならば、視覚障害の方のためにテキスト読み上げ機能を用意していたり、色覚障害の方に配慮したカラーデザインを採用しているなど、年齢や身体的な制約の有無や利用環境などに関係なく、誰でも必要とする情報に簡単にたどり着けて、利用できることを指します。店舗などの建物に用いられる「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」に近い考え方です。
一方「ユーザビリティ」は、ユニバーサル(普遍的)とは限りません。それは、国際標準化機構による定義を見るとわかります。国際規格ISO 9241-11(国内規格ではJIS Z 8521:1999)に定義されたユーザビリティを具体的に解釈すると、「特定のユーザー」が「特定の利用状況」で「指定された目標」を達成するために、どれだけ「効率よく、正確に、不快感なく、使えるか」となります。
コンタクトセンターでオペレーターがCRMシステムを利用する場合、PCの操作に慣れていないなど、ITリテラシーが低いことも想定されます。だからこそ、システムには専門知識がなくても直感的に使いこなせる工夫=ユーザビリティが求められます。一方で、オペレーターであれば「インバウンド」「SV」などといった、コンタクトセンター特有の専門用語は理解できますから、一般の方々になじみのないこうした用語が、システムの画面上で使われることは問題ないというわけです。
「ユーザビリティ」のポイントは「誰もが使える」ではなく、「特定のユーザー」が「ストレスなく目的を達成できるようにする」ことなのです。「特定のユーザー」、つまりコンタクトセンターCRMシステムであれば、「オペレーター」のスキルや業務フローを想定し、その中で「スムーズに電話での応対ができる、お客さまからの問合せ内容を入力できる」などの目的をストレスなく達成できるシステムがユーザビリティの高いシステムというわけです。
ユーザビリティの高いシステムを使うメリットは、オペレーターがスムーズにシステムを使いこなすことで、業務効率が良くなり、従業員満足度の向上につながること。だからこそ、業務効率を目指すならユーザビリティに重きをおいたシステムを選ぶことが重要なのです。
ユーザビリティ向上に欠かせない要素「UI」
では、ユーザビリティ向上に欠かすことができない要素とはなんでしょうか。
最も大きな要素のひとつが「UI(ユーザーインターフェイス)」で、「ユーザーとの接点」のことです。
コンタクトセンターCRMシステムならば、PCの画面上に表示されるメニューアイコンや動作を実施させるボタン、お客さま情報や入力欄といった要素と、そのレイアウトがUIということになります。
さらにオペレーターの業務全体へ目を向けると、コンタクトセンターCRMシステムのUIに加えて、キーボードやマウス、タッチパネル、ヘッドセットなどハードウェアの接点も含めた全体が、UIということになります。
どんなにシステム利用者の求める機能を持つ優れたシステム・サービスでも、UIの設計がユーザーに寄り添うものでなければ、その機能を使いこなすことができず、誰も使わないシステム・サービスになりかねません。
コンタクトセンターCRMシステムでも、お客さま情報項目のレイアウトが見づらい、入力欄の確定ボタンが押しづらい位置にある、などのちょっとしたことでストレスが蓄積して、オペレーターの負担になっているかもしれません。
本当に優れたシステムには、ユーザーが直感的に理解でき、使い方に悩むことがないデザインのUIが欠かせないのです。そして本当の使いやすさ=UIを見極めるためには、実際に操作する多くのオペレーターの声を聞き、同じ目線に立って、システム選定をすることが大切です。
ユーザビリティを高めて、「UX」の向上を
「ユーザビリティ」「UI」と似た言葉に「UX(ユーザーエクスペリエンス)」があります。UXとは、使い心地や満足感など「製品やサービスを通してユーザーが得られる体験」を指します。
コンタクトセンターCRMシステムであれば、オペレーターの「このシステムを活用することで効率よく、優れたサービスをお客さまに提供できた」という満足の体験がUXであり、同時にお客さまの「(このシステムの働きで)スムーズに、優れたサービスを受けられた」という満足の体験もまたUXに含まれます。「製品やサービスを“通して”ユーザーが得られる体験」ですから、オペレーターの応対スキルなどもお客さまのUXに関わってきます。
コンタクトセンターであれば、オペレーターのニーズを満たし、UXを高める製品であることが、お客さまにも満足体験をもたらし、オペレーターとお客さま双方のUXを高めることにつながります。
つまり、コンタクトセンターにおいては「ユーザビリティ」や「UI」が優れたシステムを選定することで、業務効率や従業員満足度の向上が期待でき、最終的に「UX」が高まることで「顧客満足」にも貢献できると言えるでしょう。
まとめ
今回は「ユーザビリティ」を中心に「UI」「UX」について解説しました。
- 「ユーザビリティ」は、「誰でも使いやすい」と混同されやすいが、実際は「特定のユーザー」が「ストレスなく目的を達成できる」ことを指す。
- 「UI」は、ユーザーとシステムやサービスの接点となるものすべてを指す。UIがユーザーに寄り添うものなら、システムやサービスは真価を発揮し、ユーザビリティが向上する。
- 「UX」は、ユーザーが得られる体験すべてのこと。UXの高い製品・サービスは、結果的に顧客満足度向上に大きく貢献する。
「ユーザーファースト」とよく言われますが、その「ユーザー」はお客さまだけでなく、業務アプリケーションの場合にはシステムを実際に利用する自社のスタッフも指します。「ユーザビリティ」「UI」「UX」の3つの言葉とその関係性を理解しておくことで、本当の意味でのユーザーファースト実現に役立ち、より一層の業務効率化を実現できるでしょう。
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