FastSeries ブログ

ナレッジ

2022/08/22

第2回【柱1・Win-Winな採用】キーワードは「マッチング率」

  • OP(オペレーター)
  • SV(スーパーバイザー)
  • コンタクトセンター
  • マネジメント
  • 従業員満足
  • LINE(ライン)
  • Twitter
  • Facebook

“働きたい”と思えるコンタクトセンターをつくるために、今、何が必要とされているのかをさまざまな観点から考えるシリーズ「“働きたい”コンタクトセンターをつくるには」の第2回です。

本記事では、第1の柱として【Win-Winな採用】を取り上げます。コンタクトセンターの雇用者と従業員の双方がうれしいWin-Winな採用のあり方と、採用のマッチング率を高めるためのポイントについて解説します。

採用のマッチング率が高ければWin-Winになる

労働人口の減少や働き方の多様化を受け、どの業界・職種でも働き手の確保は大きな関心ごとではありますが、コンタクトセンター業界においても長年、人材の「採用」や「育成」が課題の上位にランクイン。コールセンタージャパン編集部が2021年に行った実態調査でも、「オペレーターの採用・育成」「スーパーバイザーの採用・育成」「オペレーターの定着率向上」をもっとも深刻な運営課題に挙げるコンタクトセンターの割合が合計20%となりました。

FastSeries_blog_20220822_second.jpg

1 もっとも深刻なコールセンター/コンタクトセンター運営上の課題(※)


こうした実態の要因のひとつとして挙げられるのが、従業員が採用前に抱いていた業務へのイメージと実際の業務内容とのギャップです。

面接で聞いた話と実際の業務内容が違うことに不満を抱いたり、いざ働き始めてから自分には向いていないことに気づくといったケースが珍しくありません。特に近年、コンタクトセンターに寄せられるお問合わせは多様化・複雑化の傾向にあり、オペレーターには高いコミュニケーション能力やスキル・豊富な商材知識・システム操作やテレワークへの順応性などが求められる状況。業務の複雑さや負荷が想像を超え、未経験者を採用してもすぐに辞めてしまうという状況もあるのではないでしょうか。

採用とは、企業のミッションを遂行できる人材かどうか見極め、さらに業務内容への適性がある人を雇うこと。

この採用段階で雇用者と労働者にミスマッチが生じると、いかに優秀な人材であっても採用された場所で実力を発揮し労働のモチベーションを維持することは難しいもの。それはコンタクトセンターにおいても同様です。たとえばオペレーターを採用するのであれば、オペレーター業務に向いている人材を選び、また応募者には事前に業務内容を十分に理解してもらうなど、双方のギャップを解消し採用のマッチング率を高めるための取り組みが大切になります。

逆に言うと、採用のマッチング率を高めることができれば労働者の勤続期間が長くなり、雇用者・従業員の双方に良い影響を与えながらコンタクトセンター運営を行うことが可能。まさにWin-Winになるというわけです。

採用のマッチング率を高めるためのポイント

FastSeries_blog_20220822_third.jpg

採用のマッチング率を高めるには、コンタクトセンターが応募者の業務適性を確実に見極め、一方の応募者も「この仕事と職場は自分に向いているか」を確認し、お互いが納得した上で採用に至ることが大切です。そのためのポイントは次の通りです。

  • 現場を知るSVを採用面接に同席させる

    人事担当や管理者が採用面接を行っている場合は、SVなど現場をよく知る人物を同席させるとよいでしょう。

    現場で多くのオペレーターを見ているSVであれば、面接で話を聞いたり応募者の様子を見るだけでも業務への適性を判断しやすく、その意見を生かすことで採用のミスマッチ改善が期待できます

  • 先天的な資質を優先的にチェックする

    人材の能力には「先天的な資質」「後天的な資質」があります。

    後天的な資質が学習や経験によって培うことができるのに対し、生まれ持っての性格や能力である先天的な資質を後から伸ばすことは困難です。そこで、お問合わせ応対でストレスをためないポジティブ思考や、お客さまに気配りできる協調性など、コンタクトセンター業務に求められる資質のうち先天的なものを備えているか優先的にチェックするとよいでしょう。

  • 仕事の良いところだけでなく大変な面も採用面接で伝える

    採用面接で仕事内容や自社のコンタクトセンターについて説明する際、魅力的な職場環境であることをアピールするために良いところを強調しがちです。しかし、それでは従業員が実際に働き始めてから「聞いていた話と違う」とギャップを抱く原因になりかねません。

    良いところだけでなく大変な面も正直に説明し、その上で働こうと思ってくれる人を採用しましょう

  • リファラル採用を行う

    リファラル採用とは、自社の従業員から友人や知人を採用候補者として紹介してもらう手法のこと。

    コンタクトセンターにおいても、実際の業務内容を理解しているオペレーターが「この人ならオペレーターに向いている」と資質を見極めることで、不特定多数からの募集よりも適性の高い人材を採用しやすくなります。リファラル採用を成立させるには、紹介してくれた従業員にインセンティブを与えたり、そもそも従業員が「自分のコンタクトセンターを紹介したい」と思える魅力的な職場環境を日ごろから整えておくことが求められます。



労働者が“働きたい”と思えるコンタクトセンターを実現するには、まず、コンタクトセンターの求める人材が実際の仕事内容や労働環境に納得して雇用関係を結ぶという、Win-Winな採用を実現することが大切です。今回ご紹介した採用時のマッチング率を高めるポイントを意識して、自社の採用に課題があれば改善してみてください。

まとめ

  • コンタクトセンターの雇用者と従業員の双方にとってWin-Winな採用を行うには、採用のマッチング率を高めるよう意識することが大切。
  • 採用のマッチング率を高めるには、現場を知るSVを採用面接に同席させる、先天的な素質を優先的に確認する、など実際の業務への適性をしっかりと見極めると同時に、応募者にも業務内容や労働環境を具体的に理解してもらう必要がある。
  • リファラル採用も、適性の高い人材を採用する方法として有効。日頃から、候補者に紹介したくなるようなコンタクトセンター運営を行うことも大切。

シリーズ「”働きたい”コンタクトセンターをつくるには」第3回のテーマは【柱2・働き方の多様性】です。続きをお楽しみに!(新規ブログ記事の公開のお知らせがほしい方はこちらから是非ご登録を。)

(※)出典:コールセンタージャパン編集部. “<編集部コラム>シニア対応の「デジタルシフト」”.コールセンタージャパン. https://callcenter-japan.com/news_topics/5658.html, (参照 2022-07-22)

人気記事ランキング

おすすめ記事

製品詳細資料をご希望の方はこちらからまとめてご請求可能です。

Consulting

価格・導入に関するご相談、資料請求は以下よりお問合わせください。