建設・不動産・住宅機器
セック株式会社様
「FastHelp」の導入で業務工数50%削減を実現
~コール起点の進捗管理と項目のセルフカスタマイズで効率アップ~
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp5
オンプレミス型
- 目的
- CX向上
- 働き方改革
- 応対品質管理
- 業務効率化
- 生産性向上
- 顧客満足
今回お話をお伺いした方
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首都圏第二営業部
CSセンター
所長齋藤 彰彦 氏
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企画部
情報システムグループ
主任芹澤 信春 氏
導入前の課題
- コールセンターに最適化したシステムではなく、NotesやMicrosoft Accessなど業務によって環境を組み合わせて運用しており、業務効率が悪い
- 保守管理の負荷が大きく、さらにクライアントOSの入れ替えタイミングで既存の稼働環境が維持できなかった
導入後の効果
- 業務基盤を全てFastHelpに集約することで、業務工数50%削減といった効率化を実現
- FastHelpの業務フローにあったシステム構成やUI、CTI連携などでオペレーターの作業効率があがり、応対の品質向上にも寄与
- システム保守管理の負担が軽減
背景と目的
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問合わせ業務の基盤システム
保守管理と業務効率が課題にさまざまな商業空間をサポートする事業を展開しているセック株式会社では、商業空間や設備内で導入した冷凍設備などを利用する顧客(法人)からの問合わせ窓口となるコールセンターを2003年に立ち上げ、運営している。このコールセンターでは、問合わせ業務の基盤システムとして、Notesなどを活用していたが、データベース管理や保守が属人化し、管理が煩雑で負担が大きくなるなど、運用管理や業務効率における課題を抱えていた。
さらに2013年頃にクライアントOSの入れ替えのタイミングで、既存の運用基盤の抜本的な見直しを迫られ、コール受付(受電)を起点とした対応業務や進捗管理・報告業務を効率的に行うためのCRMシステム導入の検討を始めることとなった。
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セルフカスタマイズができ
24/365稼働が可能なFastHelpを採用同社のコールセンターでは、システムベンダーの大掛かりなカスタマイズを要さずに自分たちで項目などの簡単なカスタマイズができることが最優先要件だった。展示会などをめぐるうちにその要件にマッチしたのが、コンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」。マルチタスクで業務をこなすオペレーターに対して、業務グループごとに画面に表示させる項目を切り替えることができる。他にも、コールが複数タブで開けるなど同社の運用に適した業務基盤CRMシステムとして利用できると判断。24時間365日のコール受付に対応できるよう、冗長化によるBCP対策が実現できる点も評価し、FastHelpを採用することになった。
飲食店や物販店、アミューズメント、オフィス、ショールーム、工場などさまざまな商業空間をサポートする事業を展開しているセック株式会社。もともと食品流通業界において冷凍設備系の工事を中心に事業をスタートさせ、徐々に建築などの工事へと事業を拡張。現在は空地・空テナント調査から空間デザイン、設計、工程管理含めた建設施工、建物に関するメンテナンス受付などのコールセンター業務、定期点検や緊急修繕などのメンテナンスまで、商業運営のすべてのシーンにおいて最適な空間づくりを支援する各種サービスを提供している。
そんな同社では、商業空間内に導入した冷凍設備など各種設備を活用する顧客(法人)からの問合わせ窓口としてコールセンターを2003年に立ち上げ、現在は東京・札幌などの複数拠点に設置し運営している。コールセンター立ち上げ当初はコールセンター業務専用のシステムは利用しておらず、社員管理のツールとして利用していたNotesを活用して受電内容や修理の状況、対応履歴などを管理していたという。「実はNotesに精通したメンバーが社内におらず、コールを受け付ける顧客や業態ごとにNotes DBが構築されるなど、管理も属人化している状況でした。店舗検索は別途Microsoft Accessを使うなど複数環境が混在していて、保守管理の面でも業務効率の面でも課題を感じていました」と齋藤氏は当時を振り返る。
その後2009年には、オフィス家具を手掛けるオカムラグループの一員になり、保守契約を結ぶ顧客数や日々のコール件数が増加するなどビジネスが拡大。既存の運用方法では、動作保証が難しくなってきたことから、クライアントOSの入れ替えタイミングにあわせ、いよいよ課題の多かったNotesの刷新を決断、コールセンター業務を行うためのCRMシステムを新たに検討することになった。
新たなシステムを選定するにあたって最優先要件となったのは、管理項目カスタマイズの柔軟性だった。理由は、同社のコールセンターでは、問合わせ対応をする際、顧客から請け負うサービス内容によって問合わせ応対時に必要となる項目(顧客情報・応対情報など)が少しずつ異なることがある、という事情からだ。
「当社のコールセンターはオペレーターも少数精鋭で、ひとりのオペレーターが複数の顧客からの業務・問合わせをマルチで行う体制だったこともあり、業務効率や品質担保を考えると、入力する項目(顧客・コール詳細情報)を業務ごとに少しずつ変える必要がありました。しかし、項目のカスタマイズをするたびにシステムベンダーにコストを支払って、工数をかけてカスタマイズすることは避けたかった。その点、FastHelpでは項目をセルフカスタマイズできる柔軟性があり、項目追加や削除などが容易に内製化できる点を高く評価しました」と齋藤氏。
また、着信電話番号に応じて顧客別に項目の調整された画面の切り替えが可能で、顧客ごとに応対に必要な項目が網羅された画面をオペレーターに出し分けることができる点も大きかったという。「オペレーターは複数のコールを同時に受け付けるなどマルチタスクで対応することもあるため、タブで複数のコールを同時に扱えることも我々の業務に適していました」と芹澤氏は評価する。
24時間365日稼働が求められる同社のコールセンターだけに、複数の拠点にサーバを分散配置するなど、BCP観点から冗長化構成が取りやすい点もシステム面では高く評価した。「サーバを止めることなくバックアップできる点も稼働し続けるセンターを運用している我々には必要でした。また、新規営業ではなく、保守契約後のサポート業務を主とする当社のコールセンターでは、コール(受電)を起点に、問合わせごとに進捗管理やその後の報告業務を行えることも業務上必要で、FastHelpはその要件にも合致していました」と芹澤氏。3~4社程度の製品比較の結果、操作性や構成・セキュリティ面など同社の要件を実現できるCRMシステムとしてテクマトリックスのFastHelpを採用することになった。
導⼊の効果
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業務効率化と応対品質を両立。
導入後は50%の工数を削減2014年にオンプレミスにてFastHelp4を導入し、2022年にはAWS上に展開するプライベートクラウド環境でFastHelp5へのバージョンアップを実施。現在は、東京や札幌に設置されたコールセンターに在籍する30名ほどのオペレーターがFastHelp5を利用している。FastHelp導入前後で比較すると、導入後は業務が飛躍的に効率化し、工数50%削減を実現。ワンシステムになったことで、年間5万件ほどあるコールを効率的かつ応対品質を維持しながら対応することができるようになった。
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セルフカスタマイズ機能や
クラウド化で管理負担も軽減
2014年にオンプレミスにて導入したFastHelp4だが、2022年に、AWS上に展開するプライベートクラウド環境でFastHelp5へのバージョンアップを実施。東京や札幌に設置されたコールセンターに在籍する30名ほどのオペレーターがFastHelp5を主に利用している。設備を設置している店舗や設備メーカーなどを中心に、親会社の家具を購入した一般消費者の電話やメールでのお問合わせも含めて多種多様な顧客からの問合わせ窓口となっており、年間のコール数は5万件にものぼる。特に冷凍設備の不調や点検依頼が多い夏場にはコール数が1日400件を超える日もあるほどだ。
「我々が保守を請け負う仕事が多かった時代は、FastHelp内で故障対応の進捗管理などを行っていましたが、今はコール受付が中心となっており、保守員を派遣する指定業者への作業依頼までをFastHelpで行っています」と齋藤氏。親会社が関わる案件に関しては、FastHelpにて受付けた問い合わせ情報を親会社が管理するシステムデータベースに取り込み、顧客ごとのコール履歴を共有するような運用も行っている。なかには、修理の依頼を受け、協力会社の手配、修理原価見積もりを取得し客先に見積提示、作業完了管理、請求未済の管理などをFastHelpで行っているケースもある。「複数の担当者が進捗を把握するためにFastHelpへ記録した情報が情報伝達の肝になっています」と齋藤氏は語る。
FastHelpをコールセンターの業務基盤として導入したことで、複数のシステムを併用して利用する必要がなくなり、ワンシステムで応対業務を行えるようになった。これにより、業務の効率化が実現でき、導入前に比べて工数も50%ほどに削減できたという。「FastHelpの業務フローにあった項目やレイアウト、画面設計によってオペレーターがストレスなく直感的に操作できるようになったことで、効率が飛躍的にあがりました。また、CTI連携によって着信ポップアップができるようになり、顧客特定までの時間を短縮できるようになっただけでなく、関連する過去の応対履歴も全て簡単に確認できるため、応対の品質向上にもつながっています。コール数が増えるなかでも人員を増やさずに運営できるなど、かなりの効率化につながっているのは間違いありません」と齋藤氏は評価する。項目の表示非表示やレイアウトの変更も自社内ですぐに対応できるので、オペレーターからの改善要望へも負担なく、迅速に対応できるようになったという。
またFastHelp5へのバージョンアップに際し、クラウド環境への移行に成功したことで、オンプレミス環境でのサーバ管理が不要になり、システム保守管理の面でのメリットも大きいという。「サーバの調子によって、休日や受電数の少ない夜間などに対応せざるを得なかった状況から脱却でき、負担が大幅に減りました」と芹澤氏。
FastHelpの導入から日々の運用まで継続して支援を続けているテクマトリックスについては、手厚いサポート体制について高く評価する。「コールセンター業務に特化したシステムを長く開発・提供しているノウハウがあり、我々がコールセンターを立ち上げるにあたって何もわからない状態の頃からとても良く、真摯にサポートしていただいています。もちろん、システム的な側面からの提案もありますが、業務課題に対しての新しい機能の紹介や連携システムに関する情報提供など先回りして定期的に提案いただくなど、我々の業務をよく理解していただいていると感じています。」と齋藤氏は評価する。芹澤氏も、「バージョンアップもスムーズに実施でき、対応が迅速でいつも助けていただいています。いろいろな形で支援いただき大変助かっています」と評価する。
今後の展開
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FAQを充実させていくべく
FastAnswer2などの活用も視野に今後については、オペレーター個々人がもつナレッジをうまく活用していけるよう、FAQを充実させていきたいという。テクマトリックスのFAQナレッジシステム「FastAnswer2」はFastHelp5とのスムーズな連携もできるため、今後の導入も視野にいれている。特に同社のコールセンターでは、顧客ごとに決まったルールや約束事があり、それが多岐にわたっているため、オペレーターも情報共有しながら作業しているケースが多い。できる限りFAQとして集約していくことで、対応力を高めていきたいと意欲的だ。
また、会話の内容を音声認識でテキスト化できるような仕組みを実装することで、コール対応の時間短縮を進めていきたい考えだ。「繁忙期はすこしでも1コールあたりの対応時間を短くしたい。ボイスをテキストに変換する音声認識システムとうまく連携することで時間短縮が叶うと考えています」と齋藤氏。
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クラウドシフトを進め、
グループのDX戦略へ貢献もFastHelp5はクラウド環境で構築したものの、電話設備に関しては現在もオンプレミスで運用している状況にある。「近い将来には、クラウドPBXへの移行も視野にクラウドシフトをさらに進めていきたいと考えています。新たな環境づくりの際にも、テクマトリックスには引き続き支援いただきたい」と芹澤氏。
現在はオカムラグループの一員としてグループ全体が進めているDX戦略の一部としてコールセンターの拡張も想定されている。いずれは、AI技術やチャットボットなど新たなテクノロジーを駆使しながら、グループ全体のDX推進に貢献していきたいと最後に語っていただいた。
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