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2022/05/19
コンタクトセンター起点で実現する経営貢献
お問合わせ対応を通じてお客さまと直接的かつ広く接点を持つコンタクトセンターは、企業イメージやカスタマーエンゲージメントを大きく左右する企業にとって大切な部門です。しかしそうした役割の重要性とは対照的に、かつては「コストセンター」と呼ばれることもあったように、収益第一で経費だけに着目してしまっている経営層から過小評価されている側面も否めません。
そこで今回は、「経営貢献するコンタクトセンターとは何か」を考えていきましょう。
お問合わせ対応を通じてお客さまと直接的かつ広く接点を持つコンタクトセンターは、企業イメージやカスタマーエンゲージメントを大きく左右する企業にとって大切な部門です。しかしそうした役割の重要性とは対照的に、かつては「コストセンター」と呼ばれることもあったように、収益第一で経費だけに着目してしまっている経営層から過小評価されている側面も否めません。
そこで今回は、「経営貢献するコンタクトセンターとは何か」を考えていきましょう。
経営層にとってコンタクトセンターはどんな存在?
企業の経営層が各事業部・部門に求めるものは「成果(業績)」です。しかし、コンタクトセンターは金銭的な収益を稼がないため、成果を通じた経営への貢献が伝わりづらい部門。そのため、コストを消費するのみで利益を生み出さない「コストセンター」と経営層が考えてしまい、コンタクトセンター事業費を「投資」ではなく「経費」ととらえ、コスト削減を追求しがちです。
また、コンタクトセンターが業務報告データとして用いるKPIの大半が専門指標項目であり、現場をよく知らない経営層にとって数字の意義を理解しづらいのも、コンタクトセンターの果たしている成果が十分に認められない要因の一つです。また、KPIは接続品質などコンタクトセンターにおける特定の業務内容の生産性を示す数値であるため、そうした指標だけでは企業におけるコンタクトセンターの存在価値を実感しづらい側面もあります。
コンタクトセンターは経営に貢献している!
コンタクトセンターが企業における存在価値を示すには、普段の活動が経営目的の達成に明確につながっていることを証明し、もしそのつながりが不十分な場合は、経営目的および成果に関連づけられる活動を新たに行う必要があります。その具体的な施策と企業に与える効果を見ていきましょう。
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顧客接点のひとつとして質を強化しLTV向上に寄与させる
質の高いカスタマーサービスによってコンタクトセンターがお客さまと良好な関係を構築することは、企業へのロイヤルティ向上とリピーターの育成に有効です。長く、お客さまと良好な関係性を築くことはLTV(顧客生涯価値)の観点からとても重要で、企業の収益に直接的なよい影響を与えます。さらにロイヤルティの高いお客さまがポジティブな口コミを発信することで、既存顧客の維持と比べてコストが5倍かかるとされる新規顧客の獲得も期待できます。
このような直接的・間接的な利益貢献につながるお客さまとの良好な関係をコンタクトセンターが築けているかどうかを測る指標となるのが、アンケートやモニタリングで調査する顧客満足度です。そして、お客さまが満足するカスタマーサービスを実現できているかどうかの指標となる各種KPIを細かく設定することで、経営貢献するコンタクトセンターのさらなる可視化につながります。 -
VOCを分析して企業の課題改善につなげる
コンタクトセンターは、企業の製品やサービスに対するお客さまの要望や不満など「生の声」が集中的に寄せられる場所。コンタクトセンターに集積されていくVOCをデータ(数値)化・分析し各部門で共有することによって、お客さまのニーズを把握し、製品やサービスの改善や開発に役立てることができます。さらに、マーケティング投資や営業活動の最適化への活用や、企業経営における課題やリスクの発見および低減につながります。
VOCを活用する具体的な方法として、電話、メール、チャット、SNSなど複数のチャネルから得られるVOCを収集し、データマイニングツールで分析することが有効です。一方、経営層には、VOC分析によって判明した課題がしっかり解決されるよう、全社的な仕組みの構築と管理が求められます。
コロナ禍で実店舗や営業現場でお客さまとの直接的な接点が減少している昨今の状況を考えると、企業とお客さまとの接点としてコンタクトセンターは、貴重な場であり、経営改善につながるヒントの宝庫でもあります。逆に、コンタクトセンターをおろそかにすることは、カスタマーサービス部門に寄せられるお客さまの声や期待をおろそかにすることになり、顧客離反を招くおそれがあります。
経営層がコンタクトセンターを「効果を生む顧客接点部門」として戦略的に活用し、またコンタクトセンターの側も企業の活動目的や存在意義など経営的な視点を持ち運営を行っていくことで、「経営貢献するコンタクトセンター」としての存在意義がより明確になることでしょう。
まとめ
- コンタクトセンター起点の経営貢献を実現するには、お客さまの「声」を聴き、LTVの改善に重要な顧客接点部門としてコンタクトセンターを戦略的に活用する必要がある。
- LTV向上につながるお客さまとの良好な関係を築けているかどうかは、顧客満足度や各種KPIを通じて可視化できる。
- コンタクトセンターに集積されるVOCを各部門で共有・分析することによって、製品・サービスの改善や開発に役立ち、企業の収益向上が期待できる。
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