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2021/09/02
実態調査に見る!
今、コンタクトセンターに求められる「チャネル」とは?
企業とお客さまのコミュニケーション手段は、年々多様化しています。このような中で、コンタクトセンターにおいて、今本当にお客さまに求められている「チャネル」とは、どのようなものなのでしょうか。
実際に自社が採用すべきチャネルはどれなのか悩んでいる方のために、複数の調査結果から見えてくる、チャネル検討のヒントをご紹介します。
調査から見える「チャネル」利用の傾向
インターネットやスマートフォン(以下、スマホ)の普及によって、ますます私たちにとって欠かすことのできない存在となったデジタルデバイス。
企業とのコミュニケーション手段として、どのチャネルが最も利用されているのかを調べた調査(※1)によると、「電話」「公式Webサイト(PC版)」「店舗・店頭」を利用する人はそれぞれ70%以上になり、依然として高いという結果が。その一方で「公式Webサイト(スマホ版)」「公式SNSアカウント」「メッセージングアプリ」「チャット/チャットボット」といった、比較的新しいチャネルの利用率は、全体的としてはまだ20~30%台ながら、前回調査(2016年)と比べて数倍伸びており、増加傾向が見られます。なお、「Eメール」は50%ほどで、ちょうど中間くらい。
同調査によると、65歳以上の高齢層は、電話や店舗・店頭での対話に手間・負担を感じないものの、デジタル技術や新しいチャネルに対する忌避感が強いと見られ、絶対数が多いことがチャネルの利用傾向全体に影響していると推測できます。逆に、24歳以下の若年層は、電話のようにヒト対ヒトの対話が発生するものに手間・負担を感じる一方で、デジタル技術には全般的に寛容で、これが新しいチャネルの利用率増加傾向につながっているようです。
お客さまのこのようなチャネル選択に対し、実態としてコンタクトセンターでの対応チャネルはどのようなケースが一般的なのでしょうか?
テクマトリックスの調査(※2)によると、コンタクトセンターの「(現在)対応しているチャネル」と「(今後)新たに対応していきたいチャネル」は下記のようになっています。
「電話」「メール」「Webお問合わせフォーム」といった、お客さまのニーズが多いチャネルは、やはりすでに対応しているコンタクトセンターも多いことがわかります。
一方で、近年利用率が増加傾向にある「Webチャット」「メッセージングアプリ(LINE、Facebook、WhatsAppなど)」は現在の対応率こそ低めですが、今後対応したいと考えているコンタクトセンターが多く、中でも「Webチャット」はかなり注目されていることがわかります。
今、コンタクトセンターにとって必要なチャネルとは?
先の調査結果からもわかる通り、お客さまの利用するデバイス・チャネルは、電話や対面といった従来からのチャネルだけでなく、SNSやWebチャットなどの新しいチャネルも徐々に定着しつつあり、結果として多様化していると言えます。
それに従ってコンタクトセンターにも、徐々に電話のみの窓口設置から、メール・SNS・Webチャット…といったノンボイス系チャネルの対応が求められ、実際に対応している、対応を考えている企業が多いことがわかるでしょう。
さらにコロナ禍や人材不足を受け、「働き方改革や業務効率化」と「応対品質向上」の両立を実現する手段として多くの企業が、多様なチャネルに対応する=マルチチャネル対応を行う傾向にあるものと見られます。下記のグラフでもわかる通り、特にノンボイス系チャネル(メール・チャット・SNSなど)対応やチャットボットは非常に関心が高いことがわかります。
チャネル多様化への対応には拡張性の高いCRMシステムが不可欠
若年層を中心にSNS・チャットなどでのお問合わせが一般的となる中、電話はそれらのチャネルで解決できない問題を解決するための最終的な手段となってきています。
最終的な手段であるからこそ、電話の応対品質は、企業の経営姿勢をお客さまへ直接表すもの。電話そのものはシンプルですが、コンタクトセンター側が電話応対を行う環境を充実させることにより、より良い顧客体験の提供など様々な面でお客さまへ還元できます。だからこそ、コンタクトセンターで利用するCRMシステムは、PBXやCTIはもちろん、通話録音や音声認識など、現在コンタクトセンターで活用が進む様々なITソリューションとの連携を見据えた選定が大切です。
まだまだチャネルの世代別ニーズは異なるので、優先度は自社のコンタクトセンターの対応層にあわせて決定していきたいところ。ただし、今後は電話以外のメール・SNS・チャットなど、マルチチャネル対応の重要度は増していくでしょう。様々なチャネルに対応可能な拡張性の高いCRMシステムであれば複数チャネルを効率的に運用でき、多様化するお客さまニーズに柔軟に応える環境づくりが実現できます。
まとめ
- 高齢層は、対話に負担を感じないものの、新しいチャネルに対する忌避感が強い。若年層は、対話が発生するチャネルに負担を感じ、デジタル技術に寛容。
- 従来のチャネルに新しいチャネルが加わる形で、全体のニーズが多様化しており、「マルチチャネル対応」は欠かせない状況へ。
- コンタクトセンターのCRMシステムは、各種ITソリューションとの連携や、マルチチャネル対応など拡張性に優れたものが望ましい。
※1出典:トランス・コスモス株式会社.”消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020”.https://www.trans-cosmos.co.jp/data/2020dec/,(参照 2021-6-15)
※2 :テクマトリックス株式会社によるアンケート概要
【アンケート名称】コンタクトセンターにおける意識調査(2021年6月)
【実施期間】2021年6月1日(火)~6月10日(木)
【実施方法】Web
【有効回答者数】360名
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