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2025/02/10
FAQサイトを改善するポイントは?指標や分析方法を解説
FAQサイトは、運用開始後も継続的に改善を図っていく必要があります。しかし、改善の必要性は理解しているものの、具体的にどう改善すればよいのか迷ってしまう運用担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、FAQサイトを改善する際のポイントとして、具体的な指標や分析方法を紹介しています。FAQサイト改善の手順にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
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FAQサイトは、運用開始後も継続的に改善を図っていく必要があります。しかし、改善の必要性は理解しているものの、具体的にどう改善すればよいのか迷ってしまう運用担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、FAQサイトを改善する際のポイントとして、具体的な指標や分析方法を紹介しています。FAQサイト改善の手順にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
いいFAQサイトの条件とは?
FAQサイトを改善するには、目指すべき理想像を知っておくことが大切です。いいFAQサイトの条件として、主に下記の3点が挙げられます。
自己解決率が高い
自己解決率が高いのはFAQサイトに欠かせない条件のひとつです。自己解決率を向上させるには、下記の条件を満たしている必要があります。
<自己解決率が高いFAQサイトの特長>
・ユーザーからの「よくある問合わせ」の答えが網羅されている
・質問や回答が、いずれも簡潔に記載されている
・文章がわかりやすく、用語が適切に用いられている
読みたいFAQがすぐに探せる
検索性に優れており、読みたいFAQがすぐに見つかることも重要な条件といえます。FAQサイトにアクセスしたものの、課題や疑問がなかなか解決できなければユーザーは離脱してしまい、いいFAQサイトにはなりません。
<検索性に優れたFAQサイトの特長>
・FAQサイトへ素早く簡単にアクセスできる
・使用するデバイスを問わず適切に表示される
・検索方法が一目でわかる
・カテゴリー別に整理されている(商品名・型番など)
・キーワードで検索した際に的確なFAQが表示される
FAQの情報が最新である
FAQサイトに掲載されている質問や回答が、定期的に更新されていることも重要なポイントです。明らかに古い情報が回答として提示されるようでは、ユーザーの不信感を招いてしまいます。常に最新の情報を提供できるよう、定期的にFAQの文面を見直さなくてはなりません。
<最新情報が提供されているFAQサイトの特長>
・新商品や新機能に関する項目が随時更新されている
・顧客の声(VOC:Voice of Customer)がFAQに反映されている
・FAQの見直しや更新する頻度と担当者が明確になっている
FAQサイトを改善するためのポイント
ここまでに紹介した「いいFAQサイト」の条件を満たすには、どのような点に留意して改善を図ればよいのでしょうか。具体的な改善ポイントについて解説します。
<FAQサイトを改善するためのポイント>
・顧客の声を聞き、FAQを充実させる
・よく見られるFAQを目立つようにする
・FAQの内容をわかりやすく簡潔にする
・検索性をアップする
・定期的に更新する
顧客の声を聞き、FAQを充実させる
FAQサイトを改善するためのポイントは、顧客の声に耳を傾け、分析したうえでFAQに反映させることです。
具体的には、過去の問合わせ履歴やVOCを分析し、頻出の問合わせを洗い出していきます。顧客がどのような問合わせをし、どういった回答を伝えたことで問題が解決したのか、実態に即して分析しましょう。多くの場合、社内では想定していなかった問合わせが発生していると考えられます。こうした顧客の声をもとにFAQを充実させていくのがポイントです。
膨大な顧客の声を集めて鮮度の高いFAQを作るためには、FAQナレッジシステムを活用することがおすすめです。テクマトリックスの「FastAnswer」は、スピーディーに顧客の声を反映したFAQが作れるとともに、更新も簡単にできます。
よく見られるFAQを目立つようにする
ユーザーが目的とするFAQを見つけやすいよう、よく見られているFAQについては目立つ工夫をすることも重要です。例えば、閲覧数の多いFAQや、検索頻度の高い注目キーワードをページ上部に提示することで、多くのユーザーが抱く疑問の回答を、すぐに示すことができます。
直近の利用履歴を元によく見られているFAQを分析し、強調するFAQを随時更新していくことも大切なポイントです。
■ページ上部に注目キーワードがあるFAQページの例出典:テクマトリックス「よくあるご質問」
見やすいFAQページのデザインについて、詳しくはこちらをご確認ください。
【デザイン例付き】見やすいFAQページの作り方や効果的な改善方法
FAQの内容をわかりやすく簡潔にする
FAQを簡潔にわかりやすく記載することも重要なポイントのひとつです。ユーザーの疑問に答えるFAQが設置されていたとしても、質問文や回答がわかりにくいようではユーザーが見つけられない可能性もあります。
例えば、重要なキーワードを文頭付近に配置したり、できるだけ簡潔な表現を用いたりする工夫が必要です。回答の文面に関しても、難解な専門用語が頻出するようではユーザー自身で問題解決できないおそれもあります。やむをえず専門用語を使用する際には、注釈を入れておきましょう。また、複雑な説明が必要になる場合は図解や画像を掲載するなど、視覚的にわかりやすい回答にすることが大切です。
■FAQの文面例出典:テクマトリックス「よくあるご質問」
FAQの作り方について、詳しくはこちらをご確認ください。
【FAQの作り方】問合わせ削減に向けた手順や構成を解説
検索性をアップする
ユーザーにとって検索しやすいかどうかは、FAQの利便性を大きく左右する要素です。目的のFAQを様々な手段で見つけられるよう、複数の検索方法を提供するとよいでしょう。
例えば、キーワードだけでなく各種条件を設定できる詳細検索機能のほか、入力されたキーワードに応じて候補となる質問を表示するサジェスト機能なども備えておくのが理想です。また、カテゴリー分けや関連キーワードをたどって類似する質問を閲覧できるタグ検索機能も検索性アップの向上に役立ちます。
テクマトリックスが提供するコンタクトセンター向けFAQナレッジシステム「FastAnswer」では、上記すべての検索機能を備えており、顧客にとって柔軟な方法をご用意できます。また、FAQに添付された資料内のテキストまで検索でき、より幅広い情報のカバーが可能です。図表や各種ファイル、タグ・ラベルなどを使って視認性の高いデザインのFAQページを作ることもできます。
■FAQページのカテゴリー分け例出典:テクマトリックス「よくあるご質問」
定期的に更新する
FAQを定期的に更新し、最新情報を反映させていくことも重要です。新商品や機能のアップデートに関する情報を随時追加するのはもちろん、過去の利用履歴からユーザーが離脱しやすい箇所を洗い出し、原因を分析するとともに改善を図っていく必要があるでしょう。
こうしたFAQサイトの更新作業は、運用担当者を決めて、すぐに進める仕組みにすることも大切です。FAQサイトを見直す頻度をあらかじめ決めておき、計画的に更新していくことをおすすめします。
FAQの事例について、詳しくはこちらをご確認ください。
FAQの成功事例を5つ紹介!問合わせ削減のためのコツと活用イメージ
FAQサイト改善のための指標
FAQサイトの改善に向けて確認していくべき指標は、いくつかあります。主に、下記の4つの指標が用いられることも多いでしょう。
<FAQサイト改善のための主な指標>
・コンタクトセンターへの問合わせ数
・クリック率
・閲覧数
・検索結果なし(0件ヒット)
コンタクトセンターへの問合わせ数
FAQを活用する主目的の一つとして、顧客に自己解決してもらい、コンタクトセンターへの問合わせを削減することが多いかと思います。そのため、効果が出ているかという振り返りは非常に大切です。もしその時々で問合わせ数に波がある場合は、ある程度の期間で区切って、減少率で比較することも良いでしょう。
また、回答してくれる人がそこまで多くないため数字としては低くなりがちですが、解決率も参考になる指標でしょう。解決率とは、ユーザーがFAQを通じて疑問点や不明点を解決できた割合を示す指標のことです。回答の最後に「この回答は役立ちましたか?」などの問いを設け、「はい」「いいえ」などで答えてもらうことにより、解決率を算出できます。
■FAQについてのアンケート例出典:テクマトリックス「よくあるご質問」
評価が低いようなら、FAQの内容が適切でなかったり、情報が不足していたりすると考えられます。もしくは、そもそもユーザーの疑問解消につながるFAQが提供されていない可能性も否定できません。FAQが有効に機能しているかどうかを直接的に示す指標のため、常に確認する必要があります。
クリック率
クリック率とは、FAQを検索したユーザーが該当する項目をクリックした割合のことです。各FAQをユーザーがどの程度閲覧しているのかを把握する際に用いられます。算出方法は「クリック数÷検索結果の表示回数」です。
クリック率が低い場合は、有益なFAQとしてユーザーに認識されていないか、検索意図とは異なるFAQが大量に表示されてしまっている可能性があります。検索結果に表示されるタイトルがわかりやすくなっているか、検索キーワードに対して適切なFAQが表示されているか、といった点を検証することが大切です。
閲覧数
閲覧数(アクセス数)とは、各FAQをどれだけのユーザーが閲覧しているかを示す指標のことです。閲覧数が多いFAQは、ユーザーからの需要が高いと考えられます。
ユーザーにとって役立つFAQであるにもかかわらず閲覧数が少ないようなら、該当するFAQの存在が認知されていない可能性があります。関連性の高いFAQを目立たせたり、タグやレコメンドを活用してユーザーが必要とするFAQにたどり着けるよう導いたりすることが重要です。
検索結果なし(0件ヒット率)
検索結果なし(0件ヒット)とは、キーワードに対して検索結果が1件も表示されないことを指します。0件ヒットが頻発するのは、検索されたキーワードに関連するFAQが存在しないか、関連するFAQが検索結果に反映されていないからです。
まずは該当するFAQが存在するか確認し、存在しないようならFAQを追加する必要があります。該当するFAQがあるにもかかわらず検索結果に反映されていないようなら、関連性の高いキーワードをFAQのタイトルや本文に追加することによって解決できるケースが多いでしょう。
FAQサイト改善のための4ステップ
FAQサイトを改善する際の手順を解説します。下記の4ステップに沿ってFAQサイトの改善を図りましょう。
<FAQサイト改善のための4ステップ>
1 KPIを設定する
2 FAQサイトを分析して改善点を洗い出す
3 改善する
4 結果を分析する
1 KPIを設定する
FAQサイトの改善すべき点を明確にするには、事前にKPIを設定することが大切です。定量的な目標値を決めておくことにより、達成状況が可視化されます。
例えば、コンタクトセンターへの問合わせ減少数をKPIとして設定した場合、そもそもユーザーが必要としているFAQが適切に表示されなければ目標値を達成できません。そのため、問合わせ減少を達成するために必要なクリック率や閲覧数を設定することになります。同時に、検索結果なし(0件ヒット)を何%までに抑えたいのかを決めておくと、各指標の達成状況を確認しながら改善点を絞り込むことが可能です。
2 FAQサイトを分析して改善点を洗い出す
次に、設定したKPIを達成するために必要な改善点を洗い出していきます。仮にクリック率の達成状況が思わしくないようなら、改善に向けて下記のようなアクションが求められるでしょう。
<クリック率の改善に向けたアクション>
・ユーザーの検索意図(コンタクトリーズン)を分析する
・キーワードに対して実際に表示されるFAQの一覧を確認する
・解決につながるFAQが優先的に表示されているかをチェックする
・表示されたFAQのタイトルがわかりやすいかどうかを客観的に検証する
・回答の内容がコンタクトリーズンの解消につながっているか確認する
3 改善する
洗い出された改善点を整理し、優先度の高い箇所から改善していきます。その際、下記の3つの視点から改善に取り組むのがポイントです。
<FAQサイトを改善するポイント>
・FAQそのものの改善:FAQの文面はわかりやすいか、コンタクトリーズンの解消に役立っているか
・導線の改善:ユーザーが必要としているFAQを見つけやすいか、適切な検索結果が表示されているか
・不要なFAQの削除・更新:閲覧数が極端に少ないFAQは削除する(もしくは記述内容を見直す)
改善策は、ひとつのFAQに対して1ヶ所ずつ実施することが大切です。複数の要素をまとめて更新してしまうと、どの要因によって改善が図られたのか見極められなくなります。後述するとおり、改善と結果分析は必ずセットで捉えるのがポイントです。
4 結果を分析する
FAQサイトを改善したら、その後の結果を分析します。KPIの達成状況が改善されているようなら、講じた改善策は効果的だったといえます。反対に改善が見られなかったり、むしろ悪化していたりするようなら、コンタクトリーズンの分析が不足している可能性があるため注意も必要です。このような場合は、改善点の洗い出しに立ち返って分析し直す必要があります。
なお、FAQサイトが一度の分析・実行によって劇的に改善されるのはめずらしいケースといえます。実際には分析と改善を繰り返し、PDCAサイクルを回していくことになるのが一般的です。ステップ1~4のプロセスを繰り返し、FAQサイトを着実に改善していきましょう。
FAQナレッジシステムを使えばFAQサイトの作成・改善が便利!
FAQサイトの改善を図るには、適切な指標にもとづいて地道な効果測定と分析を繰り返していくことが大切です。分析・改善に役立つ機能を備えたFAQナレッジシステムを活用し、PDCAサイクルを継続的に回していきましょう。
テクマトリックスの「FastAnswer」は、幅広い規模や業種にご利用いただけるFAQナレッジシステムです。
■FastAnswerの多彩なFAQ作成画面イメージさらに、「FastAnswer」はSEO対策を講じつつ、顧客の声を反映させたFAQを簡単に作成できます。
■FastAnswerのSEO対策のための機能そのほか、FAQの改善に役立つ機能が豊富に備わっている点も大きな特長のひとつです。レポート(分析)機能を活用することで、FAQサイト活用状況を見える化できるほか、ユーザーが残したコメントを閲覧することにより、FAQの改善に役立ちます。
運用しやすいFAQナレッジシステムを構築したい企業様や、分析・改善までを見据えてFAQナレッジシステムを選びたい企業様は、「FastAnswer」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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