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2024/06/24

チャーンレートとは?計算方法や目安、退会率を下げる方法を解説

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チャーンレートは、さまざまなビジネスにおいて重要な指標とされる数値です。チャーンレートの悪化は商品やサービスの成長を妨げることにもつながるため、その理由をきちんと分析して改善する必要があります。では、チャーンレートはどのように計算し、改善していけばいいのでしょうか。
この記事では、チャーンレートについての基礎知識や計算方法のほか、チャーンレートが高まる理由や改善方法などを解説します。

チャーンレートとは解約率や離脱率のこと

チャーンレート(Churn Rate)とは、解約率を指す言葉で、顧客離脱率や退会率とも呼ばれることがあります。定期購入や契約更新がある会員制商品・サービスの顧客満足度を測るための指標として特に重視されていますが、会員制ではない商品・サービスにおいても、顧客が継続的な利用をやめた場合などに使われることもあります。

毎月のチャーンレートの平均は一般的に3~10%ほどです。ただし、チャーンレートの目標値は3%以下を目指すことが理想とされ、商品・サービスの形態、業種、企業の規模によっても変わりますが、大手企業なら0.5~1%、スタートアップ企業なら約3%が目安とされています。


事業規模別のチャーンレート

中小企業:月間3~7%、年間31~58%
中堅企業:月間1~2%、年間11~22%
大企業:月間0.5~1%、年間6~10%
※参考:Tomasz Tunguz


業界別のチャーンレートの中央値

・ソフトウェア:3.5%
・デジタルメディアとエンターテイメント:6.9%
・教育:6.7%
・消費財・小売:5.5%
・ビジネスおよび専門サービス:4.1%
・旅行、ホスピタリティ、エンターテイメント:3.8%
※参考:Recurly Research

チャーンレートが重要な理由

商品・サービスにおける顧客離れの発生率がわかるチャーンレートは、近年、さまざまな業種や業態の企業が重要視しています。主な理由は、以下の4つです。


<チャーンレートが重要になった主な理由>

・サブスクリプションサービスの台頭
・競合他社への顧客流出の回避
・新規顧客獲得のコスト削減
・LTVの向上


サブスクリプションサービスの台頭


チャーンレートが注目されるようになった大きなきっかけは、SaaS(Software as a Service)型のサブスクリプションサービスの広まりです。SaaSとは、メール配信サービスやCRMシステムに代表されるような、インターネット経由でサーバーにアクセスして利用できるソフトウェア配信サービスのことです。

近年、スマートフォンの普及や通信技術の進歩により、必要な機能だけをネット経由で利用できるSaaS市場が急拡大しました。そして、SaaSで採用されることが多いサブスクリプションサービスも、目覚ましい発展を遂げています。

一定期間の利用料金を支払う課金方式のサブスクリプションサービスは、顧客にとっては気軽に始められ、解約もしやすいというメリットがあります。一方、事業者側にとっては顧客が競合他社に乗り換えるリスクがあり、短期解約が増加すると大きな損失につながります。そのため、顧客の離脱や乗り換えを阻止したり、事業の成長性や状況を計測したりする指標として、チャーンレートが重要な役割を持つようになりました。


競合他社への顧客流出の回避


顧客が競合他社の商品・サービスに乗り換えることを防ぐためにも、チャーンレートは重要です。競合他社が多い市場では、チャーンレートが高い場合、競合に顧客を奪われている可能性も考えられます。継続した収益を獲得するためには、チャーンレートを注視し、分析と改善を行うことが大切です。


新規顧客獲得のコスト削減


チャーンレートを重視すると、新規顧客を獲得するためのコストを削減することにもつながります。新規顧客の獲得は、既存顧客へのサービス提供と比べて5倍コストがかかると考えられています。そのため、いかに既存顧客を維持するかが重要です。チャーンレートを改善することは、既存顧客の維持に直結し、結果的に新規顧客獲得のコスト削減にもつながります。


LTVの向上


チャーンレートを重視することは、一人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益の合計を示すLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)の向上につながります。LTVが向上すると、収益の安定や顧客との関係強化などのメリットをもたらします。顧客が継続的に企業に利益をもたらすようにするためにも、チャーンレートを下げることは重要な要素となるのです。

チャーンレートの種類と計算式

チャーンレートは、大きく3種類に分けられます。ここからは、それぞれの特徴と計算式を見ていきましょう。


カスタマーチャーンレート


カスタマーチャーンレートとは、顧客数をベースに算出する、最も多く使われているチャーンレートです。1ヵ月や1年間単位などの一定期間内に解約した顧客数を期間前の顧客数で割ることで算出されます。


カスタマーチャーンレートの計算式

カスタマーチャーンレート=(一定期間内に解約した顧客数÷期間前の顧客数)×100(%)


アカウントチャーンレート


アカウントチャーンレートとは、サービスに登録しているアカウント数をベースに算出するチャーンレートです。1人でアカウントをいくつか持っていたり、会社や家族で1つのアカウントを持っていたりするケースがあるため、カスタマーチャーンレートとは異なる指標として扱われます。算出方法の基本の考え方は、カスタマーチャーンレートと同様です。


アカウントチャーンレートの計算式

アカウントチャーンレート=(一定期間内で解約したアカウント数÷期間前のアカウント数)×100(%)


レベニューチャーンレート


レベニューチャーンレートとは、収益をベースに算出するチャーンレートで、同じサービス内で複数の価格帯がある場合、価格帯別の解約率や収益の増減を示すことができます。レベニューチャーンレートは、グロスレベニューチャーンレートとネットレベニューチャーンレートの2つがあり、それぞれ計算式が異なります。


・グロスレベニューチャーンレート

グロスレベニューチャーンレートは、一定期間内の解約やダウングレードによる損失額をベースとして算出します。既存顧客からの収益が対象となるため、新規顧客からの利益は対象外です。損失による収益への影響を調べたい場合や、複数の料金コースを提供している場合などに利用されています。


グロスレベニューチャーンレートの計算式

グロスレベニューチャーンレート=(一定期間内の損失額÷期間前の定期収益額)×100(%)


・ネットレベニューチャーンレート

ネットレベニューチャーンレートは、一定期間内の解約などによる損失額に加え、サービスのアップグレードなど既存顧客からの増収額も反映して算出します。売上全体の把握や予測に役立つチャーンレートです。増収額が損失額を上回れば、チャーンレートはマイナスになります。


ネットレベニューチャーンレートの計算式

ネットレベニューチャーンレート=(一定期間内の損失額–一定期間内の増収額)÷期間前の定期収益額×100(%)

チャーンレートが高まる理由

チャーンレートが高まる理由は、商品・サービスによってさまざまですが、主に4つあります。ここからは、チャーンレートが高まる理由を解説します。


<チャーンレートが高まる主な理由>


・商品・サービスの品質が低下している
・商品・サービスを使いこなせない
・顧客ニーズが変化している
・顧客のデータ分析が不足している


商品・サービスの品質が低下している


商品やサービスの品質が低下すると、チャーンレートが高まります。商品・サービスの価格や性能が顧客の求めるものと異なった場合はもちろんですが、顧客の成功体験(カスタマーサクセス)が少ない場合にも影響はあるでしょう。メール配信システムやCRMシステムなどのサービスは、機能や使い方を理解し、使いこなすまでに、顧客には多少なりとも負荷がかかります。その負荷を減らすためのサポート体制が充実しているかどうかも、チャーンレートの数値に関わってきます。
また、競合他社よりも商品・サービスが劣る場合などもチャーンレートが高まる理由のひとつです。


商品・サービスを使いこなせない


商品やサービスの機能が把握しきれずオーバースペックに感じてしまったり、サポートがなく使い方がわからなかったりする場合も、解約につながり、チャーンレートが高まる可能性があります。カスタマーサービスやカスタマーサイト(FAQサイト)の充実など、サポート体制を整えることでチャーンレートの改善が期待できます。

カスタマーサービスについて詳しくはこちらをご覧ください
カスタマーサービスとは?意味や役割、サービス向上のポイントを解説
FAQについて詳しくはこちらをご覧ください。
FAQとは?Q&Aとの違いやメリット、作成の流れを解説


顧客ニーズが変化している


顧客のニーズが変化していることも、チャーンレートを高める原因となります。顧客が企業であれば業務内容や組織構成に変化がある場合、家庭であれば家族構成や生活環境の変化がある場合などに、商品・サービスそのものが不要になるケースもあります。
また、トレンドの変化により、現在の商品・サービスのニーズがなくなることもあるため、トレンドにより敏感になり、顧客ニーズの変化を素早くキャッチすることも大切です。


顧客のデータ分析が不足している


顧客データの分析が不足していると、既存顧客へのフォローが不足する原因になり、結果としてチャーンレートが高まりやすくなります。既存顧客のフォローを怠ると、顧客満足度が低下しやすくなり、商品・サービスの継続利用への意欲が下がってしまいます。

チャーンレートを下げるための改善方法

チャーンレートを下げ、企業に継続的な利益をもたらすためには、どのような改善方法があるのでしょうか。取り組むべき主な施策は、以下の5つです。


<チャーンレートを下げるための改善方法>

・解約の原因を明確にする
・商品・サービスの質を向上させる
・価格や料金プランを見直す
・コンタクトセンターを充実させる
・管理システムを導入する


解約の原因を明確にする


チャーンレートを下げるには、解約された原因を素早く把握することが大切です。できるだけ早く解約原因を把握できれば、ほかの顧客が同じ理由で解約する前に改善策を講じることができるかもしれません。その結果、多くの既存顧客を引きとめることにつながるでしょう。


商品・サービスの質を向上させる


商品・サービスの品質を向上させることは、顧客の不満が軽減され、チャーンレートを下げることにつながります。大切なのは、さまざまな手法で顧客との接点を持つことです。チャーンレートを分析することはもちろん、コンタクトセンターに寄せられる声やアンケートなどで顧客満足度を調査し、商品・サービスの改善に努めましょう。顧客満足度を調査することは、マーケティングの見直しにもつながります。


価格や料金プランを見直す


価格や料金プランが適切かどうかを確認することも、チャーンレートを下げることにつながります。競合他社と比べて適正価格を考える必要がありますが、値下げのしすぎには注意しましょう。サービスの品質や顧客へのサポート体制面を考慮して、市場価格とバランスが取れているかを見極めることが大切です。

また、解約理由に「一時的に停止したい期間がある」といった回答が多いようであれば、休会制度を用意して、再度登録し直さずに再開できる体制を整えることも有効です。休会期間中もメール等で顧客との接点を持ち、定期的に商品・サービスを思い出してもらえるようにしてください。


コンタクトセンターを充実させる


コンタクトセンターの充実は、チャーンレート改善につながります。顧客へのサポートの充実は、商品・サービスの長期間の利用につながるため、チャーンレートを下げるにはアフターフォローを充実させて顧客との関係を構築することが重要です。商品・サービスに対する不満の声などの情報収集が効率的に行え、品質の改善や顧客満足度の向上にもつながります。また、問合わせが多い質問は、FAQを作成したり、チャットボットを導入したりすれば、サポートの充実をより図ることもできます。

チャットボットについて、詳しくはこちらをご確認ください。
チャットボットとは?仕組みやメリット、課題解決の事例を紹介


管理システムを導入する


チャーンレートを下げるためには、商品・サービスの購入履歴や利用状況を把握し、情報を適切に管理して分析できるシステムの導入がおすすめです。特にコンタクトセンターに寄せられる声を一元管理できるCRMシステムを導入すれば、顧客の購入履歴や問合わせ履歴など、あらゆるデータを蓄積でき、チャーンレートを下げるための効果的な改善策を見つけることができるでしょう。

CRMシステムについて、詳しくはこちらをご確認ください。
コンタクトセンター向けCRMとは?導入メリットや成果事例、選び方も解説

チャーンレート改善のためにコンタクトセンター向けCRMシステムの導入を!

チャーンレートの改善には、顧客データの収集と多角的な分析が欠かせません。テクマトリックスのFastHelp5はコンタクトセンターに集まる顧客情報や問合わせを一元管理でき、FastAnswer2はコンタクトセンターに集まる顧客の声をスピーディーに整理・分析して質の高いFAQを作ることができます。連携すれば、顧客対応からFAQの管理まで、まとめて構築することが可能です。
コンタクトセンター向けの管理システム導入をお考えの方は、お気軽にお問合わせください。

コンタクトセンターの管理と業務効率化を実現するコンタクトセンター向けCRMシステムは「FastHelp5
FAQ作成の業務効率化を支援するFAQナレッジシステムは「FastAnswer2

まとめ

  • チャーンレートとは、一定期間内にサービスを解約した顧客の割合を示す数字。顧客満足度をダイレクトに示す指標として、定期購入や契約更新がある会員制ビジネスにおいて重視されている。
  • チャーンレートが高まる理由は、「商品・サービスの品質が低下している」「商品・サービスを使いこなせない」「顧客ニーズが変化している」「顧客のデータ分析が不足している」などがある。
  • チャーンレート改善のためにコンタクトセンターの充実と、管理システムの導入がおすすめ。コンタクトセンター向けCRMシステムなら、顧客の購入履歴や問合わせ履歴などから、チャーンレートを下げるための改善策を見つけられる。

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