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2024/01/18

ナレッジ共有とは?ツール導入のメリットと成功させるポイントを解説

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熟練者が持っている知識や経験、ノウハウ、事例などは、組織の業務や成果を高いレベルに引き上げる可能性に満ちています。しかし、個人が持つナレッジは言語化・可視化しにくく、他者に伝えるのは簡単ではありません。
そこで生まれたのが「ナレッジ共有」という考え方です。コンタクトセンターなどの専門的な業務でも、ナレッジを共有することで業務効率化を目指せます。
本記事では、ナレッジ共有の方法やツール導入のメリット、成功する進め方などについて解説します。

ナレッジ共有とは知識やノウハウを組織全体で共有すること

ナレッジ共有とは、ビジネスに役立つ知識や経験、ノウハウなどを、組織全体が使えるように共有することです。優れたナレッジを共有することで、経験が少ないスタッフや少人数のスタッフでも顧客満足度を向上させることができます。
共有すべきナレッジには、大きく「暗黙知」と「形式知」の2つがあります。まずは、これらの関係について理解をしましょう。


暗黙知


暗黙知とは、経験や勘、センスなどにもとづいた、言語化・図式化しにくい主観的なナレッジです。ナレッジの所有者は経験則や直感にもとづいて自然と行動することができますが、それを他者に説明するのは難しく、優れた知見であっても属人化しやすいでしょう。
トップセールスマンが商談をまとめる時のトークや、コンタクトセンターでのクレームの少ない顧客対応などが代表的な例です。


形式知


形式知とは、言葉や図式、文章などで説明できる客観的・論理的な知識のこと。暗黙知をマニュアルやデータベースに落とし込み、組織で活用できるようにしたものは形式知にあたります。
つまり、ナレッジ共有とは、暗黙知を形式知の形にすることといえます。

ナレッジ共有のメリット

ナレッジ共有をすると、属人化を防いで効率化を促進し、コンタクトセンターなどの顧客対応のみならず、組織全体の成果を高いレベルに引き上げることができます。また、新人に優れたナレッジをわかりやすく示すことができるため、スムーズな後進の育成につながります。
ナレッジ共有のタイプは大きく5つに分かれ、それぞれ異なるメリットが得られます。


成功例、失敗例の共有


成功例を共有することで、スタッフは成功するために有効な応対の仕方やアプローチの方法等を知ることができます。手探りで業務をすることが減り、生産性が高まることが期待できます。
一方、失敗例を共有すると、商談失敗やクレームにつながりやすい応対を避けることができます。同じような失敗が続くのを防ぎ、最短距離で成功に近づくことができるでしょう。


専門知識の共有


コンタクトセンターなど特定の業務に精通している部署では、経験豊富なスタッフが専門的な知識と経験を持ち合わせています。これを共有できれば、属人化を防ぐだけでなく、スタッフ全体のレベルアップを図ることが可能です。


知的資産の共有


知的資産とは、人材・技術・ブランド・顧客とのネットワークなど、企業の競争力の源泉で目には見えない資産のことです。これらを共有することは、個々の業務効率の向上につながります。


顧客情報の共有


顧客の属性や、営業が進行中の案件の内容、コンタクトセンターでの過去のトラブル事例などを共有すると、担当者以外でも顧客対応がしやすくなります。誰でも必要なタイミングで的確なアプローチができるようになり、顧客満足度の向上につながるでしょう。


社内の資料や記録の共有


ナレッジ共有をしておくことで、過去の見積もりや申請書などの資料がどこにあるか、その時どのような交渉をしていたかなど、記録をさかのぼることができます。そのため、社内からの担当部署への問合わせが減り、対応の時間が減らせ、業務効率化につながります。

ナレッジ共有の進め方

ナレッジ共有は、正しいプロセスを踏み、環境を整えてから始めることが重要です。具体的には、下記のような手順で進めるといいでしょう。


1. 担当者を決める


まずは、ナレッジ共有を指揮する担当者を決定します。従業員任せで進めようとすると、意識の差が行動の差につながり、やる人とやらない人に分かれる可能性があるからです。全体を牽引する担当者を決め、その号令のもとで動く仕組みを作りましょう。


2. ナレッジを整理する


ナレッジ共有のためには、必要なナレッジを整理することが大切です。「社内資料の場所や申請方法の共有」「顧客対応の成功例や失敗例の共有」など、使う用途に応じてナレッジの種類や共有する範囲を決めます。


3. ルールを明確化する


漠然と「ナレッジ共有してください」と伝えても、社内への浸透や活用は見込めません。それを避けるためには、ナレッジ共有をルール化することが大切です。
自己流で活用しにくいナレッジが溜まってしまわないように、共有時のテンプレートを用意し、必ず盛り込むポイントを統一するなどして品質にばらつきが出ないようにしましょう。


4. ナレッジ共有のツールを選定


共有するナレッジが整理され、ナレッジ共有のルールを明確化したら、ツールを選定します。ナレッジ共有には様々なツールがあるため、従業員数や担当部署、ナレッジの数に応じて選びましょう。

ナレッジ共有を成功させるためのポイント

ナレッジ共有を進めるためには、作成や更新、閲覧の仕組みを現場に定着させることが何より重要です。ここからは、ナレッジ共有を成功させるためのポイントを解説します。


ナレッジ共有の管理者を決める


ナレッジ共有の管理者は、全社にナレッジ導入の意義を周知し、説得力を持って使用を呼びかける役割を担います。ナレッジ共有がスムーズに進むかどうかは、管理者の選定にかかっているといっても過言ではありません。
共有するナレッジの品質の一定化も重要であるため、導入目的に応じて随時効果検証と改善を繰り返していけるリーダーシップのある人が望ましいです。


共有するナレッジの範囲を決める


ナレッジには様々なタイプがあります。すべてのナレッジを一度に共有しようとせず、「現場で本当に活かせるかどうか」という視点で必要性をよく検討し、優先すべきナレッジから共有していくことをおすすめします。


共有するナレッジは都度更新する


ナレッジが古くなると、現場で活用できない場合があります。サービスや製品の情報、顧客情報などは、変更があるたびにアップデートして最新の情報を維持するようにしてください。


時間と手間を減らす


ナレッジ共有は、本業の合間に「組織のために」「みんなのために」行う作業です。できるだけ手間と時間を削減し、負担のない仕組みを作ったり、作りやすいツールを使ったりすることが大切です。
また、欲しいナレッジになかなかたどり着けなければ、継続的に使用する気にはなりません。検索性に優れたツールを使うことも、ナレッジ共有を成功させるポイントのひとつです。


社内でナレッジを共有し、活用する取組みを定着させる


ナレッジ共有を全員が進んで行う風土を作るには、担当者の努力に加えて経営陣の協力が不可欠です。ナレッジ共有が自社にとって不可欠な取組みであることを周知してもらい、取組みを日常業務に浸透させていきましょう。

ナレッジ共有のツールと導入のメリット

ナレッジ共有のツールには、大きく4つのタイプがあります。最後に、ナレッジ共有を行うためツールのタイプと、それぞれのメリットをご紹介します。


FAQシステム


社内のナレッジをFAQのスタイルで共有するのがFAQシステムです。コンタクトセンターでの顧客対応などで、スタッフが過去の問合わせと回答をFAQとして集約しておくと、同じ問合わせに対して迅速に対応ができ、顧客対応の満足度アップにもつながります。
また、画像や動画なども蓄積できるため、言葉で伝わりにくいニュアンスが伝わりやすく、社内知識の向上にも役立ちます。


社内wiki


社内wikiは、社内の情報を記事ページとして蓄積し、共有していくツールです。従業員なら誰でもページや情報を追加・編集でき、キーワードや属性など様々な検索ができます。


オンラインストレージ


オンラインストレージは、いわゆるクラウド型のストレージサービスで、インターネット経由でサーバー上にデータを保存して共有できます。ファイルの共同編集や共同管理ができることや、ストレージの容量が大きいこと、導入コストが低いことなどがメリットです。


社内SNS


社内SNSは、社内のコミュニケーション活性化を目的として導入されている、チャットツールなどが該当します。ファイル、画像、動画などを手軽にアップロードできるため、社内分散するナレッジを簡単に集約できます。

ナレッジ共有はデジタルツールで効率的に

ナレッジ共有には、顧客対応の向上や知的財産の共有など、さまざまなメリットがあります。自社に合ったデジタルツールを選定できれば、スムーズな導入と効率的なナレッジ共有につながるでしょう。ご紹介したツールで、ナレッジの共有を始めてみてはいかがでしょうか。

デジタルナレッジ共有ツールのFAQシステムの詳細はこちら

まとめ

  • ナレッジ共有とは、ビジネスに役立つ知識や経験、ノウハウなどを、組織全体が使えるように共有すること。共有すべきナレッジには、「暗黙知」と「形式知」の2つがある。
  • ナレッジ共有の成功のポイントは、管理者を決める、共有するナレッジの範囲を決める、都度更新、検索しやすいツールにするなどがある。
  • FAQシステムは、導入が手軽でナレッジ共有がしやすいため、コンタクトセンターで導入すれば顧客対応の満足度アップにつながる。

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