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2022/09/27
傾聴力を高めよう!
お客さまに信頼される「話の聴き方」とは?
コンタクトセンターでお客さまからのお問合わせに対応する際、電話のみでコミュニケーションを取る場合には、お客さまの話をただ「聞く」のではなく、お客さまの心情、立場や考えに共感し、親身になって「傾聴する」ことが重要です。
本記事では、コンタクトセンターで働くオペレーターが磨きたい「傾聴力」の重要性や傾聴力を高めるためのポイントなどを実践的にご紹介します。
コンタクトセンターでお客さまからのお問合わせに対応する際、電話のみでコミュニケーションを取る場合には、お客さまの話をただ「聞く」のではなく、お客さまの心情、立場や考えに共感し、親身になって「傾聴する」ことが重要です。
本記事では、コンタクトセンターで働くオペレーターが磨きたい「傾聴力」の重要性や傾聴力を高めるためのポイントなどを実践的にご紹介します。
そもそも傾聴力ってなに?
相手の話を「傾聴する」ことが大切だということはなんとなくわかっていても、具体的に「傾聴力」とはどのような力のことを指すのでしょうか。
会話における「傾聴力」を理解するためには、まず「聴く」と「聞く」の違いについて理解する必要があります。
一般的な「聞く」とは異なり、「聴く」には少し特別なニュアンスが含まれます。漢字の「聴」には、「耳」と「目」と「心」を使い五感すべてを使って聞く、という意味があります。さらに「傾聴力」は、「受動的傾聴」「反映的傾聴」「積極的傾聴」といった、いくつかの種類に分けることができます。
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受動的傾聴
聴くことに徹する、という意味の傾聴です。相手の置かれている状況やバックグラウンドを想像しながら話を聴く行動を表します。
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反映的傾聴(または反射的傾聴)
相手の言葉を受け取り、重要な言葉を繰り返したり、受け取った側の言葉に置き換えて相手に投げかける会話の方法を表しています。
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積極的傾聴
相手の意見や価値観を受け止めて確認するだけでなく、「こういう価値観を持っていらっしゃるんですね」と、話し手に対して質問や確認の言葉を返しながら進めていく会話の方法です。受動的傾聴や反映的傾聴より、相手との距離を縮めるための、さらに一歩踏み込んだ会話手法になります。
つまり「傾聴力」とは、自分自身の持つ価値観や信念などにとらわれず、五感を総動員させて相手に向き合い、話を聴いていくことを指します。
コンタクトセンターでの電話応対では、残念ながらお客さまの表情を伺うことはできません。対面での会話と異なり、声のトーンや速さといった、限られた情報をもとにコミュニケーションを取る必要があります。それだけに、相手のことを想像しながら話を進める「傾聴力」がより大切となってくるのです。
傾聴力を高める5つのポイント
ここでは、傾聴力を高めて、お客さまの本意を的確につかむ方法について、代表的なものを5つご紹介します。
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声のトーンを理解する
単純な声の高さ、というだけではなく、声の強弱やピッチ、調子などの声のトーンをより深く理解することで、お客さまが抱いている感情を知ることができます。お客さまがどのくらい焦っているのか、何に困っているのかを丁寧に受け止めながら、話を進めるようにしましょう。
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会話のテンポを合わせる
相手の会話のテンポが速いときに、こちらがゆっくり話していると「うまく会話が進まない」という印象を相手に与えてしまうことがあります。逆に、相手がゆっくりと丁寧に話をしているときは、こちらもペースを合わせるようにしないと、急かしているような気分にさせてしまうことも。会話のテンポを意識して相手に合わせて会話することで、「この人とは話しやすい」と感じてもらえるようになります。
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あいづちを打つ
ただ話を聞くだけでなく、あいづちを打つことで理解や共感を示すことができます。
相手の会話のトーンやペースに配慮しながら、大げさになりすぎたり、低いテンションになりすぎたりしないように注意することも必要です。 -
ミラーリング
相手の仕草や行動を真似たり、感情を感じ取ることで共感することをミラーリングといいます。人は「自分に近い存在である」という感情を抱いたとき、親近感を覚えます。声のトーンや呼吸を合わせたり、オウム返しをするなど、相手と同じ動作をすることで、心の距離を縮めることができます。
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バックトラッキング
会話の中での印象的な言葉、キーワードを拾って確認することです。相槌もバックトラッキングに含まれることがありますが、会話の中の事実や相手の持つ感情を反復して繰り返しながら、「本当の問題は何なのか」「解決方法は?」といったことをお客さまと一緒に探ります。これによって、相互に理解を深めることができます。
傾聴力を磨くためのケーススタディ
それでは、実際にコンタクトセンターでどのように「傾聴力」を使ってお客さま理解を深めることができるのか、具体的な「傾聴力」のケーススタディを用いて、解説していきます。
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お客さまを自分の身近な人に置き換える
高齢の方とお話しする場合、その方と自分の親御さんを重ね合わせて考えてみることで、より相手が困っている状況をイメージしやすくなります。また、年齢が近い方には「友人」「兄妹」といった身近な人を重ねてみるのも効果的です。自分より若い方に対しては「昔の自分」を思い出しながら話をしましょう。
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お客さまを尊重し、関心を持つ
会話をする上では、相手に対して「どんな人だろう?」と想像して、関心を持つということがとても大事です。
効率のみを重視し、雑な対応でモノのように扱われてしまったとしたら、あなたはどう思うでしょうか。会話をする相手に対して積極的に興味を持つことで、温かみのある会話になり、より深い共感を得ることができるようになります。 -
お客さまを認める
傾聴力とともに必要なのが相手を認めること、つまり「認め力」です。まず相手を認めることで、自然と相手への興味が湧くようになり、結果的に本当の気持ちや要望を引き出すことへとつながります。そのためには、相手が感じている事実としてあるがまま受け止めることが重要です。
このように、傾聴力を磨くためにはいくつかの方法がありますが、全てに共通するのは「相手の気持ちに寄り添いながら、悩みや不満を自分事のように感じ、共感した思いをお返しする」というプロセスです。様々な状況に合わせて、このプロセスを繰り返していくことで新たな気づきが生まれ、さらに深くお客さまを理解することができるようになります。
ちょっと一息のコワザ
傾聴力の進化系!コミュニケーション力を高めるテクニック
今回はおもに「電話でのコミュニケーション」における傾聴力についてまとめていますが、電話に限らず、幅広い意味での「コミュニケーション力」を高める上でのテクニックを2つご紹介します。
- 会話のスキルを上げる方法
実は、「コミュニケーション」においての主体は「話す人」ではなく「聴く人」にあります。受け手側の「聴き方」によって、話し手の感情をコントロールすることもできるのです。
相手がどんな思いを抱いてその話題について話しているのか、普段の日常の中で少しだけ意識して生活するだけで、自然に会話のスキルも上がっていくでしょう。 - 相手への苦手意識を克服する方法
苦手意識を持ってしまうような方とコミュニケーションを取る必要がある場合には、そんなときほど「成長できるチャンスがきた」と考えることも対処法のひとつです。
コミュニケーションに限らず、人には誰しも苦手意識を感じる瞬間があります。つまり苦手意識がある自分がいけないというわけでなく、まずは「苦手意識があるけど、それは誰にでも当てはまる普通のことなんだ」と、自分自身を認めてあげることも大切です。
まとめ
- 電話越しのコミュニケーションは表情や仕草などが伝わらないからこそ、傾聴力がとても大切。
- 傾聴力を磨くには、「お客さまを身近な人に置き換えて考える」など、いくつかの手法がある。ただ、最初から全てを完璧にと考えず、まずは一つひとつ身につけていきましょう。大事なのは、相手の気持ちに寄り添って、共感すること。
- 傾聴力以外にも、コミュニケーション力を高めるテクニックはさまざまあるので、ぜひ実践してみてください。
<監修>福田 美智江 先生(MCA達成&成功コーチング 代表 講師/コーチ) 17歳まで海外で生活。15年間英会話教室を主宰し、2012年にMCAを設立。「MCA達成&成功コーチング」では、自分を知り自分に自信を持ちながら、周囲の人とうまくコミュニケーションを取ることができ、「世界に通用する才能を育てる」活動を行っている。https://www.mca-coach.com/
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