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2023/11/30
クレーム対応の基本と対応手順のポイントは?発生原因や悪い例も紹介
クレーム対応は、コンタクトセンターの中でも敬遠されがちな業務のひとつです。しかし、クレーム対応も顧客との大切な接点であり、対応の質が顧客の満足度や企業イメージを左右することも少なくありません。
クレームに真摯に対応した結果、顧客対応の改善につながるヒントが得られることもあるでしょう。
本記事では、属人化したクレーム対応から抜け出し、総合的な対応レベルを上げるために知っておきたいクレーム発生の原因や基本的な対応手順、ポイント、悪い例についてご紹介します。
クレーム対応は、コンタクトセンターの中でも敬遠されがちな業務のひとつです。しかし、クレーム対応も顧客との大切な接点であり、対応の質が顧客の満足度や企業イメージを左右することも少なくありません。
クレームに真摯に対応した結果、顧客対応の改善につながるヒントが得られることもあるでしょう。
本記事では、属人化したクレーム対応から抜け出し、総合的な対応レベルを上げるために知っておきたいクレーム発生の原因や基本的な対応手順、ポイント、悪い例についてご紹介します。
クレーム対応とは、不満を持つ顧客に対応すること
クレーム対応とは、不満や怒りを伴う顧客の主張や要求に対して、何らかの対応をすることです。
気分を害して感情的になっている顧客も多く、対応の仕方によっては損害賠償や補償といったより大きな問題に発展する可能性も高いため、一次対応を担当するコンタクトセンターの役割は非常に重要です。
また、クレーム対応するスタッフの言葉や態度は、顧客に「企業の意思」として受け取られることにも注意しなくてはなりません。責任逃れのような発言をしたり、売り言葉に買い言葉で言い返したりすると、ブランドイメージの悪化に直結します。
クレームに対しては、常に冷静に、かつ親身な対応が求められるのです。
クレームが発生する原因
悪意がある、もしくは理不尽なものを除いて、クレームは「企業や組織が提供するものが、顧客の期待を大きく下回った時」に発生します。具体的にクレームが発生する原因は、下記のようなものがあります。
顧客対応の質が悪い
接客や販売、コンタクトセンターなどの態度が悪い、話をきちんと聞いてくれないといった場合に、顧客の反感を買うことがあります。だらしない姿勢でぞんざいな対応をしたり、不機嫌そうな受け答えを続けていたりすると、顧客は対応に疑問や怒りを感じて、クレームにつながります。
顧客が希望した商品とは違う商品を提供する、請求する金額を間違える、顧客から預かった書類を紛失するといったサービス品質の悪さや管理能力の欠如がクレームに発展することも多いでしょう。
クレームではなく、顧客からの意見や提案、アドバイスとして受け取るべき内容も多く含まれます。
商品やサービスに欠陥がある
商品やサービスに何らかの不具合があって使えないなど、購入した物の品質がクレームにつながることもあります。
返品や交換を求める内容のほか、「なぜこのようなトラブルが起こったのか」「ほかの商品にも同じようなトラブルが起こる可能性があるのか」といった、原因究明と再発防止に向けた対応の提示を求めるクレームもあります。
顧客と企業間の認識にずれがある
商品が期待していたものと違う、説明書を見ても使い方がわからないなど、商品やサービスについての説明を顧客が理解しきれていないと、認識のずれが生まれてクレームにつながります。これには、担当者の説明を顧客が誤って理解したケースなども含まれます。
クレーム対応の基本手順
ここからは、クレームの対応を基本的な6つの手順に沿ってご紹介します。顧客の怒りや不快感を鎮めるコツについても確認していきましょう。
1. クレームをよく聴く
まずは、自分の部署名と名前をはっきりと名乗り、企業として責任を持って顧客の声に耳を傾ける姿勢があることを示しましょう。顧客が話し出したら、適度なあいづちのみ行い、口を挟まずに最後まで聞きます。
顧客がなかなか話し出さないときや本題に入らないときは、「お話をお聞かせいただけますでしょうか」と低姿勢で促してください。
顧客の「企業に自分の意見を伝えたい」「一言、自分の意見を言わなければ気が済まない」という気持ちを理解し、怒りが落ち着いて対話ができる状況になるまでは、傾聴の姿勢を貫くことが大切です。
2. お詫びをする
クレームの内容がよくわからないうちから謝罪をしたり、顧客が「謝ってほしい」と思っているポイントとは違う点についてお詫びをしたりすると、いい加減な印象を与えて対応が難化することがあります。
この時点では、クレームの内容やその真偽を把握できていないため、必ずメモをとり、話の要点と謝るべき点を理解してから謝罪に移りましょう。
不快、もしくは不安な思いをさせたこと、クレームをいれる手間をとらせたことに対して謝っていることが、きちんとわかるように謝罪をします。
3. 問題の内容を確認する
顧客の話を最後まで聞いたら、クレームが事実かどうか、自社に落ち度があるか否かを確認します。顧客の話を疑うような聞き方をしないよう気をつけながら、クレームを解決するために必要な事実を集めましょう。
顧客がヒートアップしている場合、話の要点をつかむのに苦労するかもしれませんが、後々の対応に向けて丁寧に聞き取ることが重要です。
このとき、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識して話を整理しながら記録をすると、ヒヤリング漏れが少なくなります。
内容を聞き取ったうえで、理不尽な言いがかりでないことがわかり、自社の落ち度がどこにあるかが判明したら、もう一度心からお詫びの気持ちを伝えましょう。
4. 問題の解決策を提示する
ヒヤリングをもとに顧客の要望が見えてきたら、5W1Hを意識して解決策または代案を提示します。クレームが明らかに自社の非であっても、顧客の要望に無理があるときは、自分の一存で対応を約束するのは危険です。
上司や責任者に相談のうえ、最善の対応を判断しましょう。
エスカレーション対応についてはこちらの記事で解説しています。
5. クレームへのお詫びと感謝を伝える
顧客に対して、クレームによりミスに気づくことができたことを感謝し、今後のサービス改善につなげることを伝え、あらためて貴重な時間を費やしていただいたことにお詫びとお礼を伝えます。
対応の締めくくり方によっては、これまでの対応が無になってしまう場合もあります。最後まで気を抜かず、顧客の声を今後に活かしていく意思が伝わる、明るい挨拶を意識しましょう。
6. 社内で情報を共有する
クレームの中には、サービスや製品、対応をより良くするためのヒントがたくさんあります。クレームを処理して終わりではなく、その内容を全社に共有することで、再発防止とサービス向上につなげましょう。
また、コンタクトセンターのクレーム対応を高いレベルで標準化していくために、対応フローのマニュアル化や、クレームの妥当性を判断する基準、悪質なクレーマーへの対応準備などを進めておくことも大切です。
クレーム対応のポイント
クレーム対応のポイントは、大きく分けて2つあります。下記に紹介することを日頃から心掛けておくようにしましょう。
肯定的な表現を使う
対応するスタッフも人間である以上、顧客の意見に対して否定や反論をしたくなることがあるかもしれません。しかし、「違います」「できません」といった言葉はきつい印象を与え、顧客が「自分の言い分を聞く気がない」「対応が横柄だ」と感じるおそれがあります。
顧客が話しているあいだのあいづちは、「そうですよね」「お気持ちはよくわかります」といった肯定的な表現を意識するといいでしょう。
迅速かつ冷静な対応をする
クレーム対応には、スピーディーな対応が求められます。同じやりとりを繰り返したり、確認事項が多かったりすると、顧客の怒りをさらに増してしまうことにもつながります。
そのため、顧客情報や過去の履歴、やりとりを迅速に確認できる、コンタクトセンター向けCRMを活用することがおすすめです。電話やFaxとコンピューターを統合させるCTI(Computer Telephony Integration)との連携ができ、着信があったらその電話番号をもとに、顧客の情報をオペレーターのPC画面に即座に表示できます。
さらに、コンタクトセンター向けCRM なら、必要なマニュアルもすぐに参照できるため、オペレーターも冷静に対応することが可能です。
クレーム対応の悪い例
顧客の気持ちを逆なでする対応は、クレームを長期化させ、対応をより難しくします。ここでは、やってはいけないクレームの対応例をご紹介します。
顧客の話を途中で遮って反論する
顧客が話している途中で、私見や疑問を挟むのは禁物です。といっても、無言で聞いていては誠意が伝わりません。反論はこらえて平常心を保ち、事実確認とお詫び、対策を伝えることに徹しましょう。
言い訳をしたりごまかしたりする
前例がないのでわかりませんが」「当方にそのようなつもりはなく」「我々にはどうすることもできないので」といった言い訳やごまかしは、顧客の信頼を失う一番の原因です。
まずは顧客の気持ちに寄り添うことを第一に考え、謝罪を伝えて理解を得てから、原因や理由を簡潔に説明するようにしてください。
担当部署でないからと顧客をたらい回しにする
顧客を待たせることも、クレーム対応の悪い例のひとつです。担当部署ではないからとたらい回しにしていると、顧客は長時間待たされていることにも不満を抱き、怒りが膨らみます。
スムーズなクレーム対応のため、専任の部署を作って全社の対応を集約し、そのお問合わせ先を告知しておくといいでしょう。
クレームを増やさない組織づくりのポイント
クレームを出さない、増やさない組織づくりのために意識すべきポイントは、社員間での共有と連携です。これらを円滑に進めるためにも、コンタクトセンター向けのCRMの活用が便利です。
クレームの内容と対応策を組織で共有する
クレーム対応で重要なのは、その場を丸く収めることよりも、むしろその後の対応です。クレームをいれたのに何度も同じことが繰り返されれば、顧客からの信用は完全に失われ、悪い口コミが広く波及して経営にダメージを与えることにもなりかねません。
対応したクレームは決して放置せず、内容と原因を組織内ですぐに共有し、対応策を検討しましょう。コンタクトセンター向けCRMなら、管理している情報を担当部署に円滑に届けることができ、迅速な対応にもつながります。
社員間の連携を強化する
クレームが入った際には、その内容と顧客の状況を正確に伝えることが重要です。
担当者が不在にしていることが多い場合には、伝言メモのテンプレートを決めたり、顧客の情報を一元化できるコンタクトセンター向けのCRMを活用したりすると、伝達ミスによるクレームの悪化を減らせます。
テクマトリックスのコンタクトセンター向けCRMシステムはこちら
まとめ
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