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2023/07/12
気づいたら早めの対処が大切!気をつけたい耳のトラブル
コンタクトセンターのスタッフにとって、日々の業務で酷使される耳を健康に保つことは重要なことです。しかし、ふだんから耳の健康維持を気にかけているという人は多くないのではないでしょうか?大人がかかる耳の病気は意外と多く、また日常生活で感じる不調が、実は耳のトラブルが原因の場合もあるので、日常的に注意しておくにこしたことはありません。今回は、日頃から気をつけたい耳の病気、不調と原因についてとりあげながら、耳を清潔に保つ秘訣など、耳にまつわるさまざまな健康情報をまとめて紹介します。
コンタクトセンターのスタッフにとって、日々の業務で酷使される耳を健康に保つことは重要なことです。しかし、ふだんから耳の健康維持を気にかけているという人は多くないのではないでしょうか?大人がかかる耳の病気は意外と多く、また日常生活で感じる不調が、実は耳のトラブルが原因の場合もあるので、日常的に注意しておくにこしたことはありません。今回は、日頃から気をつけたい耳の病気、不調と原因についてとりあげながら、耳を清潔に保つ秘訣など、耳にまつわるさまざまな健康情報をまとめて紹介します。
そもそも耳の役割って何?
耳には、外部の音や人の声などを聞き取る以外にも、からだのバランスを取るといった役割があります。耳は、3つの部分から成り立っています。外側から順にご紹介します。
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外耳(がいじ)
耳たぶを含む耳の「外側」で、鼓膜につながっている部分です。外から入ってきた音を外耳道と呼ばれる道で集めて、鼓膜に伝えます。
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中耳(ちゅうじ)
鼓膜の内側を中耳と呼びます。鼓室という空洞と、鼻につながる耳管から成り立っていて、鼓室にある耳小骨(じしょうこつ)を通して、内耳に音を伝えます。
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内耳(ないじ)
中耳のさらに奥、頭蓋骨の中にあります。聴覚と平衡感覚を司り、耳の神経を通じて、音や体のバランスを保つための情報を脳に伝える働きをしています。
大人も要注意な耳の病気とは?
子どものころに中耳炎にかかったという方は多くいらっしゃるかもしれませんが、大人になってから耳の病気といわれても、あまりピンとこないかもしれません。しかし、大人が気をつけたい耳の病気は、意外と多いことをご存じでしょうか。ここでは特に気をつけたい症状や病気について、解説します。
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難聴
一番注意したいのは「突発性難聴」です。どちらかの耳(まれに両耳)の聞こえ方が急におかしくなる、という症状が現れ、原因がはっきりとしない病気のことを指します。内耳の病気で神経に関わるため、早めの治療を行わないと治らなくなってしまう可能性があるので要注意です。また、大きな音を聞き続けることで徐々に難聴になる、ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)も近年増えてきています。
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耳鳴り
難聴に伴って症状が現れることが多いのが耳鳴りです。正常な状態でも、静かな場所で「シーン」「キーン」といった音が聞こえることがあり、難聴のために生活音や声が聞こえにくくなることによって、耳鳴りを強く感じてしまう場合があります。
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めまい
一番多いのは、内耳の三半規管にある耳石(じせき)がはがれることによって起こる「良性発作性頭位めまい症」です。
耳以外の貧血や、脳卒中(脳出血や脳梗塞)が原因で発症することもあるため、早めに病院を受診しましょう。 -
外耳炎
耳の入り口から鼓膜までの外耳に炎症が起きている状態です。
痛みやかゆみ、耳だれなどをともなう場合が多く、耳がつまっているような感覚が生じることもあります。難聴の原因になることもありますので、注意が必要です。 -
耳カビ(外耳道真菌症)
外耳炎のひとつですが、カビ(真菌)の感染によって引き起こされる病気です。
よく見られるのが、耳かきのしすぎで皮膚の表面にキズがつき、真菌に感染してしまうケースです。長時間のイヤホンで耳の中が不衛生な状態になり、感染する場合もあります。 -
中耳炎
子どもの頃にかかりやすい病気ですが、大人でも風邪をひいたときにかかることがある病気です。鼻・喉から細菌やウイルスが耳管を通って中耳に入ってくることで起こります。
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メニエール病
難聴、耳鳴りを伴い、めまい発作を繰り返す内耳の病気です。放置すると聴力が低下して元に戻らなくなることもあるため、早めに受診しましょう。耳鼻咽喉科での治療が必要です。
耳の病気の場合、 ストレスや免疫力の低下などが原因とされる場合もありますが、詳しい関係はわかっていないことも多いです。症状をもとに診断や治療が行われることもありますので、おかしいなと思ったら自己判断せずに、早めに病院にかかるようにしましょう。
耳を健康に保つ秘訣とは?
それでは病気やトラブルを防ぐために、日々どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。ここでは日常生活の中で実践できる耳のケアのしかたについてご紹介します。
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耳掃除をしすぎない
外耳炎の原因でもっとも多いのは「耳を触りすぎること」です。耳の中は自分で見ることができない部分なので、できるだけ触らない方が無難です。耳あかは自然に排出されるため、頻繁に耳掃除をする必要はないともいわれます。
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日常的に大きな音を聞かない
ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)など、気がつかないうちに少しずつ症状が進んでいくのが特徴ですので、日頃から注意が必要です。音量を大きくせず、1時間ごとに耳を休めるのが理想ですが、定期的な聴力検査ができれば早期の発見につながります。
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イヤホンやヘッドセットを清潔に保つ
耳の穴の中に入れるイヤホンは、汚れていると感染などの原因になることもあります。耳の外側に付けるヘッドセットであれば、影響は少ないといえますが、耳の中に挿入する機器はなるべく清潔に保った方が良いでしょう。
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強く鼻をかむ、咳をするなどの原因を治療する
大人でも鼻炎や咽頭炎などの鼻やのどの炎症が原因で、中耳炎を発症することもあるので、早めに治療を行うようにしましょう。
ちょっと一息のコワザ
日常的なケア以外にも、食事に気を付けることで耳を健康に保つことができます。日々の食事で気にかけたい栄養素や食品についても見ていきましょう。
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亜鉛
耳鳴りや難聴の症状を持つ人は、亜鉛欠乏が多いことがわかっています。日本人の食生活では不足しがちな栄養素ですので、積極的に摂取しましょう。
亜鉛を多く含む食品:
貝類(牡蠣、あさり、しじみなど)、レバー -
ビタミンB(B12、B3など)
ビタミンB群は神経修復作用があるため、「耳に良い」とされています。特にビタミン12は、末梢神経の働きを改善するため、耳鳴りやめまいの治療にも使われます。
ビタミンB12を多く含む食品:
魚(鮭、マス、イワシなど)、貝類(牡蠣、あさり、しじみなど)、レバー
ビタミンB3(ナイアシン)を多く含む食品:
魚介類(かつおぶし)、肉類(レバー、鶏肉)、きのこ類(しいたけなど) -
葉酸
ビタミンB群のひとつで、赤血球の生産を助けます。細胞の増殖や修復にも関わっています。
葉酸を多く含む食品:
海藻類(海苔やわかめなど)、枝豆、パセリ、ほうれん草、アスパラガス -
ビタミンC
疲労回復や傷を修復する効果があり、免疫力を高めてくれます。亜鉛の吸収を高める効果もあります。
ビタミンCを多く含む食品:
ブロッコリー、キャベツ、ピーマン、パセリ、レモン、ミカン(柑橘類)、キウイ、イチゴ -
カルシウム
「良性発作性頭位めまい症」は、カルシウムの代謝がうまくいっていないことが原因ともいわれるので、食事やサプリメントなどで補うとよいでしょう。
カルシウムを多く含む食品:
乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、大豆製品(豆腐、納豆など)、小魚
他に、カモミール(鎮静・リラックス効果)をはじめとしたハーブティーも耳に良いとされています。その逆にアルコールやカフェインは体に負担をかけやすくなるので、注意が必要です。
いろいろご紹介しましたが、 一番良いのは「バランスの取れた食生活」です。また、睡眠不足や疲れなどが免疫力の低下を引き起こすこともあるため、食事とあわせて十分な休養を取るようにしましょう。
まとめ
- 耳の不調や病気は、少しずつ症状が進む場合があり、放っておくと重症化することも。おかしいとおもったら、早めに受診するようにしましょう。
- 日常的に耳をケアすることは、日々の業務をスムーズに進めることにもつながりますので、ぜひ実践してみてください。
<監修>
鷲尾 有司 先生(わしお耳鼻咽喉科 院長)
大阪市立大学医学部卒業後、大阪市立大学医学部附属病院耳鼻咽喉科に入局。大阪市立大学大学院医学研究科外科系専攻卒業。2002年、若草第一病院、市立貝塚病院(医長)、石切生喜病院、 枡谷耳鼻咽喉科クリニックにて勤務。2011年、わしお耳鼻咽喉科(兵庫県西宮市)開院。現在に至る。
クリニックHP: https://washio-jibika.com/
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