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2023/06/07
コールリーズン分析とは?応対品質向上のポイントとCRMシステムの活用
コンタクトセンターが質の高いカスタマーサポートを通じてお客さまに満足いただくには、なぜお客さまが問合わせを行ったのか(コールリーズン)を知った上で、そのニーズに応えられる仕組みをつくることが重要です。今回は、コールリーズン分析により応対品質の向上につなげるためのポイントや、分析の元となるコールリーズンの収集に活用したいシステムについて解説します。
コールリーズンとは?なぜ分析が必要なのか
コールリーズンとは、お客さまからコンタクトセンターにかかってくる電話をはじめとするお問合わせのきっかけ、理由のことです。お問合わせ情報を記録しておくことで、後でコールリーズンを収集し内容を分析しやすくなります。
コンタクトセンターによって取り扱う製品・サービスは違うので、収集できる情報は異なります。コールリーズンとは自社にしかない、データであり財産になりうるものです。
コールリーズンから得られるお客さまの生の声は、自社の製品やサービスを改善する直接的な材料となります。またコンタクトセンターにおいても、その分析によってお問合わせの傾向を把握できれば、特に多いお問合わせの理由に対して対応力を強化するなどの施策を考えることも可能です。対応スピードのアップによる応対品質の向上はもちろんのこと、お客さまの求める情報をはじめからFAQに掲載することで呼量を減らし、難易度が高くてきめ細かに対応すべきお問合わせに集中することでも応対品質の向上を図ることができます。このような面でもコールリーズンの収集・分析は重要なことなのです。
コールリーズン分析を応対品質向上につなげる4つのポイント
では、分析したコールリーズンはコンタクトセンターの応対品質向上にどのように活用できるのか? 具体的な取り組み方を解説します。
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トークスクリプトを強化
お客さまが抱きがちな疑問や悩みをコールリーズンから抽出し、適切な回答を提示できるようトークスクリプトを見直すことが可能です。お問合わせから回答へとスムーズに導きやすくなることで、顧客満足度の向上はもちろん、オペレーターが回答に要する時間が短縮されて生産性向上にもつながります。
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FAQサイトを更新
頻度の高いコールリーズンのうち、定型的な回答で解決できる内容をFAQサイトのコンテンツに反映させることも有効な取り組みです。お客さまがFAQサイトで疑問を自己解決することによって呼量が減れば、オペレーターが複雑な内容のお問合わせ対応に専念しやすくなり、応対品質の向上が期待できます。
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オペレーターの研修・教育
コンタクトセンターに多く寄せられるお問合わせの理由を把握できれば、オペレーターの対応力を高めるための研修・教育の見直しにも役立ちます。また新人オペレーターに対して、特に多いコールリーズンへの応対を重点的に教育し、少ない内容への応対は徐々に学んでいくという実践的な研修を効率よく進めることも可能になります。
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電話をオペレーターのスキル別に振り分け
コールリーズンの難度に応じてスキルレベルを設定し、センター内のオペレーターがそれぞれどのレベルまで対応できるか分類すれば、スキルに応じて電話を振り分けることが可能になります。スキル情報をACD機能の着信電話振り分けルールとして設定したり、IVRの振り分け項目と組み合わせることで、センター内の業務平準化とスムーズな疑問解決による顧客満足度の向上が期待できます。
コールリーズンの収集と分析にCRMシステムを活用しよう
コールリーズンを分析するには、まずお客さまの声を収集する必要があります。その収集手段として必須なのが、お客さまのお問合わせ履歴や内容を管理するCRMシステムです。
オペレーターがCRMシステムに応対履歴とともにお問合わせへと至った理由を入力することで、データとして記録されスムーズに収集することが可能になります。データをCSV形式でファイル出力できる機能が備わっていると、Excelを使ってグラフや表を用いるなど、より分析しやすくなって便利です。
さらに、コールリーズンは応対品質の向上だけでなく、お客さまの声を分析し自社の製品・サービスを改善していく際にも欠かせません。その意味でも、コールリーズンを収集するCRMシステムは、コンタクトセンターの存在価値向上につながるシステムと言えるでしょう。
コールリーズンを収集し分析することによって、カスタマーサポートの対応をお客さまのニーズに寄り添った対応へと改善しやすくなります。その活動を通じたPDCAを継続することこそが、応対品質の向上のポイントなのです。そのためにCRMシステムを活用し、コールリーズンを収集・分析しやすい仕組みづくりを目指しましょう。
まとめ
- コールリーズンとは、お客さまがコンタクトセンターにかけてくる電話の理由のこと。その内容を把握することで、企業の製品やサービスの改善、さらにオペレーターの対応力強化などに役立つ。
- コールリーズンの分析によって、主なお問合わせ理由に対する研修・教育の実施、トークスクリプトやFAQサイトの更新など、応対品質の向上につながる取り組みを行いやすくなる。
- CRMシステムを導入すれば、オペレーターが応対履歴とともにコールリーズンの内容をデータベースに入力することで、コールリーズンの収集・分析がスムーズになる。
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