通信・ISP
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社様
FastHelpと連携する非同期型チャット開発でCX向上に貢献
〜利用者の利便性向上やリソースの最適化を実現〜
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp5
- FastAnswer2
クラウド型
- 目的
- CX向上
- オムニチャネル対応
- コスト削減
- 業務効率化
- 経営・利益貢献
- 顧客満足
今回お話をお伺いした方
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NURO事業部 カスタマーサポート部
カスタマーサポート1課長鈴木 康祐 氏
導入前の課題
- 同期型チャットでのセッション切れなどCXにおける課題が顕在化
- 電話やメールなど有人対応チャネルに関してオペレータのリソースの最適配置が難しい
- CXを損ねることなく新たな導線の開発が必要に
導入後の効果
- 新たな導線の整備でオペレータの待機時間を圧縮、リソースの最適配置が可能に
- 過去のメッセージが保持できるなど利用者の不便さを解消、CX向上に寄与
- 対応チャネルのノンボイス率は80%となり、利用者からの高い評価を獲得
背景と目的
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利用者の利便性向上やリソースの最適化に
向けた、新たな導線開発が必要に「So-net」や「NURO 光」「NUROモバイル」などの通信サービスとともに、IoTやAI、ソリューションサービスなど幅広い事業を展開しているソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社では、有人・無人含めたマルチチャネルでのサポートをNURO 光のサービス利用者向けに提供しているが、従来の同期型チャットに関して過去の問合わせが参照できない、問合わせ量に応じてオペレータを確保せざるを得ないなどリソースの最適配置が課題に。CX向上に資する利用者の利便性向上やリソースの最適化に向けた、新たな導線開発が必要に。
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対応履歴を集約するためのCRM連携、既存のFastHelpを生かした新たな環境整備を推進
新たな導線として、非同期型チャットの仕組みが検討され、対応履歴の蓄積などCRMとの連携が必要に。そこで、長年コンタクトセンターのCRMとして活用してきたテクマトリックスのFastHelpとの連携を選択。新たな認証基盤を設けずともシームレスに顧客特定を可能にするため、マイページ上に非同期型チャットを設置することを決定。テクマトリックスのエンジニアチームと相談しながら実現性を検討し、最終的に非同期チャットとFastHelpを連携させた、新たなサポート基盤の整備を実現。
1996年にインターネットサービスプロバイダとして「So-net」をリリース以来、さまざまな通信事業者と連携することで、全国で料金や地域、利用・居住形態に合わせた多彩なインターネット接続サービスを提供しているソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社。「So-net」や「NURO 光」「NUROモバイル」などの通信サービスとともに、IoTやAI、ソリューションサービスなどの幅広い事業を展開している。なかでもNURO 光は最大で20Gbpsという高速サービスを実現するなど、サービス開始以来世界最速にこだわったサービスを提供しており、2023年にはモバイル通信やスマートライフ、AIなどを含めた包括的なネットワークサービスブランドへリブランディングを果たしている。
このNURO 光におけるカスタマーサポートを行っているのが、コンシューマサービスを利用する顧客を対象としているNURO技術部門 カスタマーサポート部 カスタマーサポート1課だ。全国6拠点に在籍する300ほどの席数を持つコンタクトセンターを運営しており、電話、チャット、メール、YouTube、AIbotなど有人・無人含めたマルチチャネルでのサポートを行っている。
なかでも有人対応チャネルにおいては、以前から課題が顕在化していた。リアルタイムなやり取りを行う同期型チャットは、セッションが切れると過去の問合わせが生かせず、電話に関しては入電量に応じたスタッフの配置が求められるといったリソースの最適配置が課題となっていた。メールに至っては、1件問合わせがあるたびに最低でも2往復のやり取りが発生するなど効率的なメッセージのやり取りとは言えない状況だった。利用者の利便性向上やリソースの最適化に向けて、それぞれの課題や弱みの解消を図るべく、CX向上につながる新たな導線としての環境を導入する必要があると考えたという。
そこで検討したのが、非同期型チャットの仕組みだった。「有人対応における導線を整理して新たなチャネルに誘導していくことで、24時間いつでも問合わせが可能となり、やり取りの履歴が双方に保存されるなど円滑なコミュニケーションが可能になると考えたのです」と鈴木氏は説明する。
新たに開発を進める非同期型チャットとの連携が必須となるのが、これまで長年同社のコンタクトセンターでCRMとして活用してきたFastHelpだ。「新たな環境を整備するよりも、これまで利用してきたCRMを追加改修したほうが導線やシステム間連携も踏まえて望ましいと考えたのです」と鈴木氏。同時に、新たな認証基盤を設けずともシームレスに顧客特定が可能な仕組みによって、利便性の高い環境づくりを意識し、テクマトリックスのエンジニアチームに相談したうえで、その実現性について検討。結果として、技術的には可能なことを確認したうえで非同期チャットとFastHelpを連携させた、新たなサポート基盤を整備することになったのだ。
導⼊の効果
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非同期型チャットでリソースの最適配置を
実現、利用者の不便さ解消でCXを向上新たに非同期型チャットとなるNUROメッセージサポートを開発、FastHelpとの連携によって、電話やメールはもちろん、同期型チャットや非同期型チャットを含めた有人での対応履歴は全て保持可能に。オペレータのリソースの最適配置を実現しながら、利用者が感じる不便さを解消することでCX向上に貢献。新たな導線整備によって効率的なコンタクトセンター運営を実現、他の対応チャネルに比べて高い評価を得ている。
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プロジェクトの成功要因の1つである、
緊密なコミュニケーションNUROメッセージサポートの構築に関して、テクマトリックスと実現に向けた仕様を決め、課題管理のミーティングを隔週で開催するなど、開発プロジェクトとして緊密なコミュニケーション環境が整備できたことが大きな成功の要因に。適宜提示されたUIイメージやサンプル画面などで具体性を高めたことで、新たなチャネルが構想通りに利用者へ提供できるなど、CX向上に大きく貢献。
現在NURO 光に関するサポートサービス体制は、無人対応チャネルとして展開しているサポートHPやFAQなどとともにAI botなどを経由して、YouTubeや有人対応チャネルである同期型チャットへの導線を整備。同時に、マイページによる個人認証を経て、今回構築した非同期型チャットである「NUROメッセージサポート」でのやり取りが可能になっている。NUROメッセージサポートでは、問合わせのたびに顧客情報を入力せずに済むようマイページ内に展開、24時間365日いつでも問合わせ可能なチャネルとなっている。回答に時間がかかる場合はSMSでその旨を通知できるようになっており、過去のやり取りが30日間履歴として残る仕様だ。FastHelpとの連携によって、電話やメールはもちろん、同期型チャットや非同期型チャットを含めた有人での対応履歴は全て保持可能となっている。
新たな環境を整備したことで、オペレータとなるエージェントの待機時間圧縮に貢献し、リソースの最適配置が可能になった。また、チャットのセッション切れであってもメッセージを保持できるなど、利用者が感じる不便さを解消することでCX向上に貢献している状況だ。今では電話をはじめとした有人対応が必要な問合わせ数を全体で7%ほど減らすことに成功し、新たな導線整備によって効率的なコンタクトセンター運営を実現している。「メッセージサポートという新たな導線があることをお知らせするなどの導線誘導や非同期特有の挙動に関する説明は必須ではありますが、電話での対応件数を減らすことに大きく貢献しています」と鈴木氏は評価する。
NUROメッセージサポート自体の満足度は、いつでも問合わせでき過去の情報が蓄積できるなど非同期型の特長が浸透したことも手伝って、他の対応チャネルに比べて高い評価を得ているという。今では有人対応サポートの半数がメッセージサポートとなっており、全体的なノンボイス率は80%ほどになっている。
今回新たに整備したNUROメッセージサポートの構築については、要望事項を描いたうえでテクマトリックスと実現に向けた仕様を決め、課題管理のミーティングを隔週で開催するなど、開発プロジェクトとして緊密なコミュニケーション環境が整備できたことが大きな成功の要因だと鈴木氏は分析する。また、仕様書レビューを別途実施しながら、テクマトリックスから適宜提示されたUIイメージやサンプル画面などで具体性を高めたことで、同社がイメージした新たなチャネルが構想通りに利用者へ提供でき、CX向上に大きく貢献していると鈴木氏は評価する。
今後の展開
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生成AIのbot導入など、CX向上と効率的な
センター運営への歩みをさらに加速今後については、さらなる効率的なコンタクトセンター運営に向けて、公開FAQをもとにした生成AIのbotを入れるなど、新たな取り組みにも挑戦していくという。生成AIから有人対応に切り替わったとしても、利用者からは同じUI上でシームレスなサポートとして活用できるような環境づくりを目指しているという。
コンタクトセンター運営においては、利用者のCX向上とオペレータの効率的な運用に向けて、新たな導線設計は欠かせない重要なポイントとなる。今後も、ノンボイス化を加速させていきながら、さらなる自動化に取り組んでいきたいと今後について鈴木氏に語っていただいた。
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