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ちょっと一息

2022/04/14

花粉症対策はおなかから。
「腸内フローラ」を改善して、免疫バランスを整えよう

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お花見やアウトドア、旅行など、暖かい陽気に誘われて外に出たくなる春ですが、一方でつらい花粉症に悩まされる人も少なくないはず。特に話すことが仕事のコンタクトセンタースタッフにとって、鼻水やくしゃみをはじめとした症状は日々のお仕事の大敵といえます。
今回はそんな花粉症の原因や対処法と、近年話題になっている「腸内フローラ」との関係性について、詳しく解説していきます。

花粉症はなぜ起こる?

花粉症は、体の中の免疫細胞が外から入ってくる異物(花粉)に対して過剰に反応してしまい、かえって体に悪い症状、いわゆるアレルギー反応が起こることで発症します。このアレルギー反応は、免疫機能のバランスが崩れることでさらに症状が悪化しやすくなります。

花粉症の主な症状としては以下のようなものがあります。

  • アレルギー性鼻炎

    鼻から吸い込んだ花粉によって引き起こされます。

    主な症状:鼻水、くしゃみ、鼻づまり

  • アレルギー性結膜炎

    目の表面に花粉が付着し、結膜に炎症を起こします。

    主な症状:目のかゆみ、充血、目の異物感、涙が出る

ほかにも、頭痛や倦怠感、微熱、喉の違和感や痛みなど、人によって様々な症状が現れるのが花粉症の特徴です。

腸内環境と免疫機能…なぜ腸を整えるとよいの?

このように、花粉症には免疫機能が深く関わっているわけですが、免疫に関わる細胞の60%以上が腸内に存在することから、近年、腸内環境を整え免疫バランスを正常に保つことがアレルギーの発症・悪化を抑制するのに重要だと分かってきました。
ヒトの腸内にはさまざまな腸内細菌が生息し、腸内環境を良い状態に保っています。腸内細菌は、顕微鏡で見ると品種ごとに並んで咲くお花畑(flora)のようにみえることから「腸内フローラ」とも呼ばれていますが、この腸内フローラは大きく以下の3つの種類に分けられます。

      • 善玉菌

        腸の運動を促したり、悪玉菌の侵入や増殖を防いだりすることによって、お腹の調子を整えます。ビフィズス菌、乳酸菌など、腸内菌の約20%を占めています。

      • 悪玉菌

        腸内で有害物質を作り出します。悪玉菌が増えると、便秘や下痢などお腹の調子が悪くなることもあります。大腸菌、黄色ブドウ球菌など、腸内菌の約10%を占めています。

      • 日和見菌

        腸内環境によって、善玉菌・悪玉菌のどちらの仲間にもなります。腸内菌の約70%を占めています。


悪玉菌が増えて善玉菌が少なくなると、免疫のバランスが崩れてアレルギー反応がひどくなり、花粉症の発症や悪化につながってしまうのです。
いかに腸内環境を良くして免疫バランスを保つかが、アレルギー反応を抑えるためのカギだといえます。

免疫バランスを保つ、食事と生活習慣

では、実際に腸内フローラを整えて免疫バランスを保つためには、どうすれば良いのでしょうか。善玉菌を増やし、腸内環境を良くするためには、バランスの良い食生活に加えて、規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。

ここではおすすめの食事と生活習慣をご紹介します。

  • 栄養バランスの良い食生活

    1日3食、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。そのうえで、善玉菌を増やすにはまず発酵食品を多く摂るとよいでしょう。発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌など、善玉菌が豊富に含まれています。さらに善玉菌にはエサとなる栄養が不可欠です。食物繊維やオリゴ糖を含む食品を組み合わせて摂取していくと免疫効果が飛躍的に上がります

    乳酸菌みそ、納豆、ヨーグルト、チーズ、漬物などの発酵食品

    食物繊維根菜類、豆類、こんにゃく

    オリゴ糖ハチミツ、バナナ、ニラ、ニンニク、大豆、たまねぎ、ごぼう、ねぎ

    上記以外に、大腸・小腸に直接届くビフィズス菌のサプリメントなども効果的です。
    これらの食品やサプリメントはたまに摂るだけでは効果がありませんので、継続して取り入れましょう。また、肉類の過剰摂取は腸内の悪玉菌を増やすと言われていますので注意が必要です。

  • 規則正しい生活習慣

    • 睡眠と休息

      睡眠不足や過労は自律神経のバランスを崩し、免疫機能が下がるため、アレルギー症状を悪化させます。十分な睡眠と休息をとり、規則正しく生活することも免疫バランスの維持には大切です。

    • 身体を冷やさない

      体温が低いと、免疫機能が低下してしまいます。おなかが冷えやすい人は腹巻きや、カイロを使うのも良いでしょう(カイロを使う際には、低温やけどに十分注意してください)。

    • 喫煙、飲酒を避ける

      免疫バランスを崩し、アレルギー反応をより強く出させるという研究結果もあるので、過度の飲酒や喫煙は控えるようにしましょう。

    • 適度な運動

      ヨガやストレッチ、軽い運動なども、血流を良くして免疫バランスを整える効果があります。ただ、過度な運動によって体力を使いすぎると、過労によって免疫バランスが崩れてしまうので、“適度な”運動を心がけましょう。

ちょっと一息のコワザ

身体の内側だけでなく、外側からも花粉症対策を

腸内環境を整えること以外にも、さまざまな「花粉症の予防法・対策」があります。

・メガネを着用する

普段、コンタクトレンズを着用している人は、レンズと目の間に花粉が入り込んでしまうと1日中ゴロゴロと不快な症状を感じることがあります。花粉症がひどくなる時期だけは、メガネに変えることで症状を比較的軽く抑える効果が得られます。

・目洗い、鼻うがい

目や鼻を洗うのも効果的です。ただし、塩素を含んだ水道水は刺激になることがあるので、市販の洗眼液か、人肌程度にあたためた生理用食塩水を使うのがよいでしょう。

・シャワーを浴びる

症状がひどい人は、帰宅後すぐにシャワーを浴びて体についた花粉を洗い流すとよいでしょう。

・衣類の掃除・洗濯

帰宅後、衣類に掃除機をかけて花粉を吸い込むのも有効です。また、衣類や寝具は柔軟剤をしっかり使うことで静電気が抑えられ、家の中への花粉の持ち込みが少なくなります。

まとめ

  • 花粉症の予防には、腸内フローラを改善して免疫バランスを保つことが効果的。
  • 腸内環境を整えるにはバランス良い食事と規則正しい生活習慣が不可欠!身体の内側・外側からのケアで、つらい花粉症を乗り切りましょう。

<監修>土屋 裕先生(豊洲はるそらファミリークリニック 理事長)
大学病院や海外で内科専門医・指導医、呼吸器専門医として診療に携わり、2020年に「家族全員のかかりつけ医院」をめざし開業。内科の幅広い診療に従事している。

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