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2022/01/18

カスタマージャーニーを意識して顧客接点をつなぐ

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企業がお客さまと強いカスタマーエンゲージメントを築くには、お客さまとの接点におけるすべてのCXに注目し、その価値を高めていくことが重要となります。
今回は、コンタクトセンターがCX向上を実現するために取り入れたい「カスタマージャーニー」という考え方や、実際のカスタマージャーニーマップのつくり方について解説します。

コンタクトセンターがカスタマージャーニーを意識するメリット

カスタマージャーニーとは、お客さまが製品やサービスを認知し興味関心を持ったのち、実際の購入や利用、付随するカスタマーサポートなどを受けた結果、継続購入・利用や友人知人への口コミ・SNSなどでの情報発信に至るまでの行動・動きを「旅(ジャーニー)」にたとえた考え方です。

カスタマージャーニーを活用することで、製品・サービス認知の経緯や購入行動へのきっかけなど、企業とお客さまの様々な接点におけるお客さまの体験と感情の推移を分析することができ、それらの価値や満足度を高めるための課題発見や施策の打ち出しをすることが可能になります。

コンタクトセンターにおいても、お客さまが実際にお問合わせに至るまでに経験した「旅」を意識することが大切です。

「問合わせ」という行動の前に、製品やサービスにどのような疑問や不満を抱いたのか、それを解消するために、どのような体験と感情を経てきたのか――そうしたプロセスを理解することで、よりお客さまの心情に寄り添った真摯な対応をオペレーターが行いやすくなります。そういったCX向上につながる応対をオペレーターひとりひとりが意識することに、カスタマージャーニーの活用、つまりお客さまの行動の全体を俯瞰し理解することが有効に働きます

カスタマージャーニーマップのつくり方

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カスタマージャーニーを具体的に理解し、オペレーター・SV全員で確実に共有するには、お客さまの体験と感情のプロセスを時系列で可視化するカスタマージャーニーマップの作成をしましょう。事前に作成し、理解しておくことでお客さまから問合わせを受けた際、どの過程・接点がコールリーズンとなったのかが予想しやすく、その原因に対する改善策(どんな情報と対応を求めているか)をスムーズに考えやすくなります。

カスタマージャーニーマップを作成するには、次のような順序とポイントをふまえることが大切です。その際、ひとりひとりが自分の考えとしてカスタマージャーニーを意識しやすくするためにも、スタッフ全員でマップづくりに加わるとよいでしょう。

  • ペルソナの設定

    まずはペルソナ(代表的なお客さま像)を設定します。架空で構わないので、年齢・職業・収入・性格・趣味・休日の過ごし方など細かいパーソナル情報まで具体的に定め、お客さまの視点の精度を高めるようにしてください。できれば実際のお客さま、あるいはペルソナに近い社員や知人へインタビューやアンケートを行い、より実態に即した人物像を固めていくとよいでしょう。

  • お客さまの行動や思考を整理

    製品・サービスの種類や特性に応じてカスタマージャーニーのスタート(製品・サービスの認知など)とゴール(継続購入や口コミの発信など)を定め、その間のお客さまとの接点や行動をひととおり洗い出します。そして各プロセス・接点でお客さまが感じていること・考えていることを具体的な仮説を立てて検討・整理します。
    この時、企業側の立場ではなくお客さまの視点で考えられるよう、客観的なリサーチ情報を参考にするとよいでしょう。

  • 時系列でマッピング

    仮説・検討したお客さまの行動と感情の推移を時系列に沿って整理し、マップへと落とし込みます
    その際、横軸を時間と行動、縦軸を感情の推移として組み立てると、お客さまの行動と感情の相関関係を具体的にイメージしやすくなります。また、感情曲線など視覚的なグラフや図を交えると、カスタマージャーニーがより直感的に分かりやすくなるでしょう。


オペレーターひとりひとりがお客さまの視点に立った満足度の高い応対を行うには、作成したカスタマージャーニーマップをよく理解し、コンタクトセンターもカスタマージャーニーの中の一つだという意識を持つことが必要です。それが良質なCXの提供を可能とし、コンタクトセンターのみならず企業全体に対する顧客満足度の向上やカスタマーエンゲージメントの強化にもつながることでしょう。

まとめ

  • カスタマージャーニーとは、お客さまが製品やサービスを知って購入・利用し、継続利用や口コミを発信するまでのプロセスを「旅(ジャーニー)」になぞらえたもの
  • カスタマージャーニーを具体的に理解しやすいよう可視化したものが、カスタマージャーニーマップ
  • カスタマージャーニーマップでお客さまの行動と心情の推移を理解することで、良質なCXを提供でき、カスタマーエンゲージメント強化につながる。

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