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2021/03/04
組織作りにおいて重要な、ESの高め方
コロナ禍において、ES(従業員満足度)への関心が再び高まっているのをご存じですか?
少ない人員で高い応対品質を保つには、従業員の満足度を高め、仕事へのモチベーションを保つことが欠かせません。業務効率を高めるソリューションを採り入れる一方で押さえておきたい従業員へのケアを、ESの重要性とあわせて解説します。
コロナ禍において、ES(従業員満足度)への関心が再び高まっているのをご存じですか?
少ない人員で高い応対品質を保つには、従業員の満足度を高め、仕事へのモチベーションを保つことが欠かせません。業務効率を高めるソリューションを採り入れる一方で押さえておきたい従業員へのケアを、ESの重要性とあわせて解説します。
ES(従業員満足度)とは?
「ES(Employee Satisfaction:従業員満足度)」とは、企業の従業員がどれだけ満足度を得ているかの度合いを示す指標です。従業員の業務内容や職場環境、人間関係といった内容を調査し、数値に置き換えることで可視化します。ESは、コンタクトセンターで考えてみると、オペレーターやSVの満足度になりますね。
実は、テクマトリックスが2020年1月と6月に行った「コンタクトセンターにおける意識調査」の結果からも、ESへの関心が高まっている様子が見られます。
2020年1月の調査結果と比べて、2020年6月(1度目の緊急事態宣言解除直後)に実施した調査結果では、「業務効率化/生産性向上」「顧客満足度向上」への関心は、そのまま高いポイント数をキープする一方、「品質向上」「人材の採用・育成」「従業員満足度向上」への関心は、かなりの伸び率、つまり課題感の急上昇が見られます。すなわち、コロナ禍を機に、従業員ケアがこれまでよりも重要視されるようになってきていると言えるのです。
ESなくしてCSなし
働き方改革が推進され、コロナ禍におけるニューノーマルの定着も進むなかで、「従業員のケア」は欠かせないポイントです。特に、人員不足が続くコンタクトセンターにとっては非常に重要であり、ESへの関心が高まる理由にもなっています。
ESが向上すると、「CS(Customer Satisfaction:顧客満足度)」の改善や、顧客ロイヤルティ指標のひとつである「NPS®(ネット・プロモーター・スコア)」の向上が見られたという分析結果があります(※2)。「従業員のモチベーションが向上すると、顧客サービスの質が上がる」「サービスの質が上がるとCSやNPS®が向上する」といった、よい循環が生まれるようです。
ちなみに従業員のモチベーションが上がると、「優秀な人材が定着する」「生産性が向上する」といったメリットも望めるでしょう。
こうしたことから「CSを向上するためにはまず、ESを向上させなければならない」といった考え方が、浸透しつつあります。特に、お客さまと従業員のコミュニケーションがサービスの要であるコンタクトセンターにおいては、CSとESはよりダイレクトに相関するものと推測されるため、重視される傾向にあります。
ただし、ESもCSも、一度上がればいいというものではなく、継続的に高い水準を保つことが、継続的な高い応対品質や従業員の定着などのよりよい結果につながるはずです。
そのためには、CS向上を最終目的とするのではなく、ESやCSに関連する課題や問題点を解決し、ES向上→CS向上→売り上げ向上→ES向上…と好循環を目指すことが求められています。
ESを高める施策4選
ESの調査の手法として、従業員を対象に、仕事内容、労働条件、職場環境、会社へのロイヤルティなど、複数の視点から設問を用意してアンケートを行い、満足度を調査・分析するのが一般的です。
ES調査をするときには、回答方法が煩雑であったり、関係者への遠慮や忖度などがあったりすると、回答内容へ影響してしまいます。ですから、回答しやすい方法や匿名性の高さを保持しながら、データ集積・分析を行うことも大切です。
一口に「ES向上」といっても「何から始めたら…」と迷う方は、下記の施策を参考にしてみてください。まずはES調査によって現状把握をし、施策の優先順位を決めていくとスムーズでしょう。
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労働時間削減
会議制度やコンタクトセンターの運用方法などの見直し、アウトソーシングの活用、ITソリューション活用による業務効率化などで、生産性を維持しながら従業員の労働時間を削減できる環境を作っていく。
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ワークライフバランス改善
勤務形態、休暇制度、残業管理などの見直しにより、従業員が充実した余暇を過ごし、仕事へのモチベーションを高められる環境を作っていく。
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人事制度改善
ヒアリング制度、社内公募制度、人事評価の見直しなどにより、従業員のコミットメントを高める手段、課題や不満を解決する手段を確立していく。
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企業風土改善
クレドカードなどによる企業理念の実効的な共有、部署を超えたコミュニケーションの場作りなどにより、従業員が自発的に企業になじめる企業風土を作っていく。
コンタクトセンターにおいては、従業員のメンタルチェックの結果を業務データと紐づけて分析することで、より具体的な従業員ケアや離職防止策につなげることも期待されています。
まとめ
- ESとは、企業の従業員満足度。コロナ禍において、改めてESへの関心が高まっている。
- ESとCSは相関関係があることから、CS向上のためにまずはES向上をすることが重要視されている。特にお客さまと従業員のコミュニケーションが要のコンタクトセンターには重要な要素。
- ESを高める施策は主に「労働時間削減」「ワークライフバランス改善」「人事制度改善」「企業風土改善」。人員の定着、CS向上のためにも継続的な改善が大切。
※1
テクマトリックス株式会社によるアンケート概要
アンケート①
【アンケート名称】テクマトリックス CRM FORUM 2020登録時アンケート
【実施期間】2019/10/18~2020/2/14
【実施方法】Web
【有効回答者数】4,962名
アンケート➁
【アンケート名称】コンタクトセンターにおける意識調査
【実施期間】2020/6/2~2020/6/12
【実施方法】Web
【有効回答者数】1,066名
※2
出典:田口浩.“コンタクトセンタにおける社員満足度と顧客満足度の関係性について”.デジタルプラクティスVol.9 No.2 通巻34号.2018-04-15.https://www.ipsj.or.jp/dp/contents/publication/34/S0902-S06.html,(参照 2020-12-11)
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