導入事例
製造
サラヤ株式会社様
老朽化システムをFastHelpとFastAnswerへ迅速に刷新、DX化
~セルフカスタマイズによる改善で負担軽減と応答時間短縮を実現~
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp
- FastAnswer
クラウド型
- 目的
- CX向上
- コスト削減
- 働き方改革
- 従業員満足
- 業務効率化
今回お話をお伺いした方
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コミュニケーション本部
CX部
部長 兼 ナレッジグループグループ長新川 隆弘 氏
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コミュニケーション本部
CX部
ナレッジグループ
担当次長小林 幹生 氏
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コミュニケーション本部
CX部
ナレッジグループ
係長森 英樹 氏
導入前の課題
- 十数年前 から利用していた応対履歴管理システムが老朽化
- VOC分析に必要な情報を蓄積することが困難
- CRMやCTI機能が未実装で業務効率の悪化が顕在化
導入後の効果
- オペレーターの事務負担軽減と応対時間の短縮を実現
- わずか半年で新たな基盤刷新への移行を実現
- セルフカスタマイズ機能で内製化による改善活動が可能に
背景と目的
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十数年前の業務基盤、老朽化と業務効率の
悪化が課題に衛生、環境、健康の3領域で革新的なソリューションを提供しているサラヤ株式会社が運営するコールセンターでは、十数年前に導入した応対履歴管理システムを業務基盤として活用してきたが、システムの老朽化によってVOC分析に必要な情報が蓄積できず、CRMやCTIの機能が実装されていないことで業務効率の悪化が課題として顕在化。DX推進によって生産性向上が急務に。
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迅速な実装で費用が低減できるクラウド
システムとして国産のFastSeriesを選択新たな環境づくりでは、導入・運用費用が比較的安価かつ迅速なシステムの稼働が可能で、定期的なバージョンアップで常に最新の状態で利用できるクラウドシステムを検討。BCP対策としても有効なクラウドシステムであり、サポートが充実している国内ベンダーのなかから、テクマトリックスのFastSeriesに注目。老舗メーカーとして信頼のおけるサポート体制とともに、自社のニーズに対して的確な提案を行うなどその対応力を高く評価し、コールセンターの新たな業務基盤としてFastSeriesを選択。
衛生、環境、健康の3領域で革新的なソリューションを提供し、社会課題の解決に挑戦しているサラヤ株式会社。人と地球にやさしい植物系の洗剤であるヤシノミシリーズや天然ハーブ配合の無添加せっけんのアラウ.、植物由来の甘味料のラカントといったコンシューマー事業をはじめ、手指消毒剤やうがい薬などの感染対策商品などを展開するサニテーション事業、医療や介護の現場で活躍する消毒剤や防護具などを扱うメディカル事業など、幅広い事業を展開。また、持続発展可能な社会を築くべくサスティナビリティを重視しており、途上国の衛生向上や生物多様性の保全、食を通じて健康に貢献するなど地球規模の問題に取り組んでいる。
そんな同社において、家庭用製品のコールセンターのシステムを担当しているのが、コミュニケーション本部 CX部 ナレッジグループだ。主にコールセンター業務に欠かせないシステムの検討から導入、運用管理までを一手に担っている部署で、社内のDX推進においても重要な役割を担っている。このナレッジグループに所属する小林 幹生氏が担当するコールセンターでは、十数年前に導入した応対履歴管理システムを業務基盤として活用してきたが、システムの老朽化により、VOC分析に必要な情報を蓄積することが困難だった。またCRMやCTIといった機能が実装されておらず、業務効率の悪化が課題として顕在化していたという。「着信番号をメモしてExcelにてお客さまを検索する必要があるなど、非効率な業務となっていたのです」と小林氏は当時を振り返る。
新たな環境づくりに向けてリプレースを検討した同社だが、実はコロナ禍において同社が扱うアルコール消毒剤の販売店舗を顧客自ら検索できるシステムを導入し、応対時間の大幅な削減を達成していた。この成功体験が功を奏し、情報システム本部からシステム刷新に向けて強力な支援を取り付けることに成功。リプレースを通じてDX推進を加速させる契機になったという。
新たな環境づくりについては、導入・運用費用が比較的安価かつ迅速なシステムの稼働が可能で、定期的なバージョンアップで常に最新の状態で利用できるクラウドシステムを前提に検討を行った。「BCP対策としてもクラウドは有効ですし、別のシステムにも移行しやすいなど多くのメリットが得られると判断しました」と CX部 部長の新川 隆弘氏。また、国内に多くの営業所がありサポート体制が充実している国内メーカーのソリューションを軸に検討するなか、テクマトリックスのFastSeriesに注目したという。「FastSeriesはオンプレミスおよびクラウド双方に対応しており、国内の老舗メーカーとして信頼のおけるサポート体制によって長期的にサービスを継続してもらえるという安心感が大きな決め手となりました」と新川氏は説明する。顧客のニーズを的確に把握して最適な提案を行うなど、営業担当者の対応についても評価の1つに挙げている。
結果として、コールセンターの新たな業務基盤として、FastSeriesが採用されることになったのだ。
導⼊の効果
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わずか半年で運用稼働を開始、外部委託先を含めた業務基盤としてFastSeriesを活用
CRMとしてのFastHelpおよびFAQシステムのFastAnswerを軸に、コールセンターの業務基盤を整備。キックオフからわずか半年の間に運用をスタート、1次対応を担当する外部委託先に展開するコールセンター基盤とともに、2次対応としてのお客様コミュニケーショングループおよび公式通販事務サポートチームを含めた全体の業務基盤としてFastSeriesを展開。
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オペレーターの事務負担軽減と応対時間の
短縮を可能にFastAnswerを通じてFAQを顧客に展開し、Webフォームを経由した問合わせ情報をFastHelpに自動記録、返信メールまで含めた一連の業務の自動化を実現。転記ミスなどのリスクを回避しながら、オペレーターの事務負担軽減を実現。また、セルフカスタマイズ機能にてオペレーターの要望に内製化で応えることで迅速な業務改善が可能に。使い勝手を高めることで応対時間の短縮を達成、従業員満足度の向上に大きく貢献。
現在は、コンタクトセンターCRMシステムのFastHelpおよびFAQを一元的に管理できるFastAnswerを導入し、1次対応を担当する外部委託先に展開するコールセンター基盤とともに、2次対応としてのお客様コミュニケーショングループおよび公式通販事務サポートチームを含めた全体の業務基盤にFastSeriesを活用している。このFastSeriesを展開することで、オペレーターの事務負担軽減と応対時間の短縮を実現するなど、コールセンターの高度化を実現している。
実際の導入に関しては、キックオフから運用を始めるまでにわずか半年と、短期間での導入に成功している。「クラウドシステムだからこそ迅速な導入が可能でした。また、今日の回答が最新状態という考え方を軸に、過去の応対履歴は移行しない決断をしたことで、短期導入を実現しています」と新川氏は説明する。移行したのは、顧客情報の一部や社内外用のFAQのみで、データ移行もシンプルだったため、データ移行テストも大きなトラブルなくスムーズに移行することができている。
FastSeriesで高く評価されたのは、Webフォームとの自動連携機能だ。顧客向けにFastAnswerを通じてFAQを表示し、不明点があればWebフォームから問合わせ内容を入力、その情報がCRMのFastHelpに自動連携し、問合わせ履歴の自動作成や受け付けたことを知らせる返信メールの自動送信までを自動化することができている。「従来はメーラーにて問合わせ内容を確認したうえで、問合わせ履歴を別システムにコピー&ペーストし、宛先を顧客管理の仕組みから再度転記してメールを送るといった手間がかかっていました。FastSeriesによって事務負担を大幅に軽減することができました」とナレッジグループに所属する森 英樹氏は高く評価する。転記ミスなどでクレームに発展するといったリスクも回避できているという。
またオペレーターからリストの並び順に関する変更依頼等に対して、セルフカスタマイズ機能を活用して迅速に対応できるようになり、従業員満足度の向上にも大きく貢献しているという。「通常なら外部にお願いせざるを得ず、システム会社やオペレーターとの橋渡しも必要で、時間も手間もかかっていました。今では標準機能で私のほうで対応できるようになっています」と森氏。選択項目や登録項目数の変更なども森氏が迅速に対応するなど、事務負担の軽減はもちろん、約1分ほどの平均応答時間の短縮につながるなど改善活動に役立っているという。カスタマイズ機能で対応できない要件も、追加プラグインで修正が可能になるなど、顧客の声に真摯に向き合うアフターフォローの対応を高く評価する。
IT開発経験のないメンバーが中心だったため、設定シートによる設定に時間を要したこともあったが、テクマトリックスからの提案で評価サイトにて設定項目に触れる機会を得たことでイメージが膨らみ、理解を深めることができたという。顧客の課題に真摯に応えるテクマトリックスの手厚い支援を森氏は高く評価する。
今後の展開
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音声認識システムや生成AI活用含め、
デジタル生産性の向上をさらに進めたい今後については、デジタル生産性の向上に貢献する環境整備をさらに進めていきたいという。「通話内容のテキスト化や登録ワードでのシステム起動など音声認識システムを導入し、事務のさらなる効率化に取り組んでいきたい」と新川氏は意欲的だ。音声内容のテキスト化によってVOC分析を向上させることも視野に入れながら、生成AIの導入によって顧客対応の要約作業の省力化など、これからもデジタル技術を積極的に取り入れていきたいと今後について語っていただいた。