金融・保険
日本コープ共済生活協同組合連合会様
【トークスクリプト編】
平均処理時間(AHT)を30秒削減させることに成功
~トークスクリプトとFAQナレッジの活用による実証~
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp5
- FastChat
- FastAnswer
- デジタルトークスクリプト
クラウド型
- 目的
- オムニチャネル対応
- 働き方改革
- 業務効率化
今回お話をお伺いした方
-
事務本部
コールセンター運営部
部長スタッフ川田 昌彦氏
ケガや病気、住宅災害など、組合員のくらしの「もしも」を保障する生協の保障事業「CO・OP共済(以下、コープ共済)」を取り扱う日本コープ共済生活協同組合連合会(略称:コープ共済連)では、共済加入者や会員生協の共済部局の職員をサポートするためにコールセンターを運営している。しかし、改定等に伴い増え続ける「紙」によるスクリプトと、それに対応するために用意するさまざまなツール類の増加により、コミュニケーターの負荷は増え続けていたという。そのような状況を改善するべく、FastHelp5(トークスクリプト)とFastAnswer(FAQナレッジ管理)を導入し、一連の業務の流れに即した使いやすいシステムの構築に取り組み、課題解決とコスト削減に成功した。
★コープ共済連様事例【LINEチャットサポート編】はこちらからご覧いただけます。
もくじ |
---|
|
加入者約852万人の年間200万件におよぶ問合せに対応するコールセンター(2017年3月現在)
148組織の生協(2017年3月末現在)と全労済、日本生協連が実施する「コープ共済」は、1984年に事業が開始され、現在提供されている6商品の合計加入者は約852万人以上(2017年3月末現在)におよぶ。
コープ共済連では2004年からコールセンターの本格運用を開始した。現在、札幌市(北海道)、那覇市(沖縄県)、仙台市(宮城県)の3か所で運営している。
同会コールセンターの主な業務は、共済金の請求や解約・変更関連(住所変更等)、加入・満期・契約更改などを受け付ける「会員生協フリーダイヤル」をはじめ、会員生協職員専用の「会員生協職員支援ダイヤル」、資料請求を受け付ける「資料請求フリーダイヤル」、インターネット手続きなどの問い合わせ窓口となる「インターネット手続きサポートデスク」などインバウンド対応に加え、満期継続や新規加入推進の案内などのアウトバウンド対応も行っており、2016年度の受電実績は「会員生協フリーダイヤル」だけでも年間合計200万件以上に上った。
FAQの電子化とトークスクリプトの導入
コープ共済連のコールセンターでは、それまで紙やエクセルで管理していたFAQを抜本的に見直すため、約3年前にFAQナレッジシステム「FastAnswer」を導入し、業務のシステム化に取り組んだ。
当初は、紙のスクリプトに書き込まれているFAQのIDを見て、オペレーターがFastAnswerの検索画面へIDを入力して検索を実行し、FAQを参照するという運用をしていたが、紙とパソコン画面を行き来するようなオペレーションとなってしまった結果、オペレーターにとってストレスとなり、モチベーションと作業効率の低下をもたらす等、思うような成果を得ることができなかった。
そこで、エクセルやワードで作成したトークスクリプトを印刷して利用することから脱却するためのソリューションを探し始めた。
その背景について川田氏は、「スクリプトなどはコールセンターの開設当初から利用しているものが数多くありました。それに毎年の商品改定や各部署からの要望を変更・追加してきたため、文字量が増大し、紙によるトークスクリプトの運用には限界が来ていました」と説明する。
ちょうどその頃、テクマトリックスからFastHelpのトークスクリプトオプションの紹介を受けた。スクリプトの作成からメンテナンスに至るまで、その使いやすさを追求した画面は評価サイトを利用して確認することができ、現場の意見としてスーパーバイザーからのコメントも参考にしながら検証を行い、FastHelpのトークスクリプトオプションの導入を決定した。
トークスクリプトを単にシステム化するだけでなく、FastAnswer上のFAQへリンクさるようにしたほか、関係部署への引継ぎ方法、後処理コメント、帳票イメージなど、業務で必要な情報のすべてを一つに集約した。複雑な分岐が発生する場合は、トークスクリプトから別のトークスクリプトへジャンプさせながら、対応の流れに即した一連の業務をサポートするシステムが実現させたことで通話時間や後処理時間といった1件あたりの処理時間を大幅に削減することに成功した。
成果の相乗効果で平均処理時間(AHT)と運営コストの削減に成功
トークスクリプトとFAQをPC上でスムーズに閲覧できるようになったことで、さまざまな効果がもたらされた。
【効果1】視認性の高いトークスクリプト
細かい注意事項や詳細な情報はFAQに記載し、トークスクリプトから必要な時だけFAQへリンクできるようにしたことでトークスクリプトのみが掲載され、視認性が向上した。
【効果2】資料の一元化がもたらしたクリーンデスク
これまで机一杯にマニュアルやパンフレットなどの資料を広げて対応していたが、スクリプト、資料、パンフレットなどをデジタル化して一元管理したことで、デスク周りがスッキリした。
【効果3】資料を探す時間が大幅に削減
トークの必要なところで、必要な説明や関連する資料へのリンクが用意されているので、資料を開く時間や探す時間が大幅に削減された。
【効果4】対応に迷うことがなくなった
フローの分岐に選択肢を配置することで、経験の浅いオペレーターでも選択をしながら迷わずに対応できるようになった。
【効果5】スーパーバイザーの負荷軽減
オペレーターが調べたいことを、その場ですぐに調べられるようになったことで、スーパーバイザーへの挙手対応が減少した。さらに管理者であるスーパーバイザーの労力軽減にもつながった。
【効果6】後処理の短縮
必要な単語をコピー&ペーストしやすいようにまとめ、クロージング後に処理方法を記載することで後処理にかかる手間と時間を短縮できた。
【効果7】研修期間の短縮および離脱率の低下
電子化されたトークスクリプトとFAQがあることで、座学の研修時間を短縮することができ、より実践的な研修の時間を長く取れるようになった。また印刷された資料の多さに圧倒されて、実際の対応の場面でも自信が持てずに離脱してしまうオペレーターも減少した。
【効果8】急な変更が離れたロケーションでも即座に反映
FAQやスクリプトの突発的な変更も即座に各拠点へ反映できるようになったことでコールセンターの機動性が格段に向上した。
【効果9】印刷コストおよび印刷時間の削減
スクリプト(カラー)の印刷コスト年間約100万円と印刷時間、さらには内容を更新(差し替える)する業務時間外での稼働や人件費も削減することができた。
【効果10】受託先の違いによる相違が解消
コールセンター業務の委託先により後処理文言の揺れが存在していたが、共通のツールを利用することにより、ばらつきを解消し、処理も平準化することができた。
このようなさまざま効果により、対応がスムーズになることでCS向上につなげ、さらに約30秒もの平均処理時間(AHT)を削減することに成功した。これからもオペレーターの意見を積極的に取り入れながら、使いやすいように変更を重ね、さらなる作業効率とオペレーターの定着率の向上を目指していくという。
-
- 電話
- 03-4405-7836
(平日10時~17時)
-
- フォーム・メール
- 各種お問合わせは
こちらからお気軽にどうぞ
-
- よくあるご質問