製造
シャークニンジャ株式会社様
日本人に寄り添うカスタマーフォーカス
~北米の掃除機メーカーが考える、日本人のCXを向上させる取り組みとは~
- 導入製品・ソリューション
- FastHelp5
クラウド型
- 目的
- CX向上
- 応対品質管理
- 顧客満足
今回お話をお伺いした方
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社長
ゴードン トム 氏
2018年7月、北米で大人気の掃除機を手に、日本へ上陸したシャークニンジャ株式会社(以下、シャークニンジャ)。外資系である同社が日本で新しくコンタクトセンターを立ち上げるにあたって大切にした「カスタマーフォーカス」とはどのようなものか。同社の目指す顧客サポートに、CRMシステムとしてFastHelpをなぜ選んだのか。顧客ニーズが多様化する中、コンタクトセンターを中心に顧客満足度を高める取り組みについて詳しく伺った。
もくじ |
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北米の掃除機メーカーとして、日本に上陸
北米で爆発的人気となっている掃除機など、フロアケア製品を製造・販売しているシャークニンジャ。創立時より「世界中のすべての家庭において、そこに暮らす人々の日々の生活を積極的に支えるために世界基準の製品を開発する」というミッションを掲げ、消費者に寄り添った革新的な製品を、手が届きやすい価格で提供することによってミッションを現実のものとし、急成長を遂げている。
今回の日本進出においても、北米の商品をそのまま提供するのではなく、小型ハンディー掃除機、コードレススティック掃除機、ロボット掃除機、スチームモップなど日本の暮らしに寄り添った日本専用の商品を展開している。
また、シャークニンジャでは優れた製品を提供するだけでなく、アフターサービスにも力を入れており、製品の使用方法やトラブル対応、修理受付などの窓口となる「カスタマーセンター」と、修理作業などを担当する「サービスセンター」、そして製品や修理品の配送を担う「ロジセンター」を運営している。
「製品だけではなく、アフターサービスにおいても日米の顧客が求めるサービスの違いを見極め、日本の顧客が求める質の高いサポートを提供できるよう、センター運営を行っています」とゴードン氏は語る。
コンタクトセンターをゼロから開設。顧客への対応品質の向上のために最重要視したこととは?
同社の日本上陸はすべてにおいてゼロからのスタートであり、カスタマーセンターに関しても、入電数や必要なオペレーターの数など、センター規模を想定するための実績データがなにもない状態で、数か月後に迫っていた製品発売開始に間に合わせなければならない状況だった。
「まず私たちが決断しなければならなかったのが、カスタマーセンターを自前で運用するのか、アウトソーシングするのかという選択でした。自前で運営ができれば、お客様の声を直接吸い上げることができ、そのメリットは計り知れません」と語るゴードン氏。
一方、東京の本社に近い場所で、必要なスペースやオペレーターを自社で確保し、ゼロから人材を育成するのは容易なことではない。また、質の高いコンタクトセンター業務には先進的な技術や設備の構築・運用が不可欠で、それらを短期間で一から構築するのが難しいことも理解していた。
逆に、コールセンター業務をアウトソーシングすれば、短期間でのカスタマーセンターの立ち上げが可能であり、将来的に規模を拡大するのも容易であることなどから、アウトソーシングをする決断をしたという。
次に、決断をしなければならなかったのは業務の委託先である。本社からすぐに駆けつけることができるロケーションにコンタクトセンターを設けることができるか、リコールなどの突発的な事態が発生した場合に、柔軟に対応できる物理的、人材的な余裕があるかといった点を確認したというが、最も重要視したのは人材を大切にしているかという点だった。
「私たちはコンタクトセンター内の人材の充実がお客様への対応品質の向上につながると考えています。そのため、研修制度だけでなく、社内のコミュニケーションが充実しているか、キャリアパスが確立されているかなど、優秀な人材が働き続けることができる環境が整備されているかどうかもしっかりと確認をしました」とゴードン氏は説明する。
3つのセンターのスムーズな連携と短期導入、なにより的確なニーズ把握がFastHelpの決め手に
そして、3つ目の決断はCRMシステムの選定だった。
CRMシステムに関しては、3つのセンターでスムーズに情報共有ができること、を主要件に選定を行った。「たとえば、修理依頼を受け付けてから72時間以内に修理を完了し、お客様へと返送するアフターサービスを展開しており、このようなサービスを提供するためには、センター三者間でのスムーズな連携が必要になります」とゴードン氏は説明する。
検討の結果、下記の項目などを理由にFastHelpの採用を決めたという。
- スムーズなデータ連携と進捗管理ができること
- 顧客管理/履歴管理が容易にできること
- 短期間でのサービス開始に対応できること
- クラウドで利用できること
- システム管理/メンテナンスがしっかりされていること
- サポート体制がしっかりしていること
- リーズナブルな初期費用と運用費用であること
- トークスクリプト機能が充実していること
- レポート機能が充実していること
- データセキュリティーの信頼性が高いこと
「特に、我々のニーズをよく理解してくれたことが決め手でした。また、システム決定からサービス開始まで2カ月半というかなりタイトなスケジュールにも対応していただけたのが良かったです。国内にIT部門がない当社に対する、親切で丁寧なサポートにもとても助けられました」と高く評価している。
日米のコンタクトセンターの違い
一方、コンタクトセンターを立ち上げる際に苦労した点についてゴードン氏は、当初は日米の顧客やコンタクトセンター業務の違い、さらには管理思想の違いがネックとなり米国本社と議論がかみ合わないことも少なからずあった点を挙げた。その具体的なポイントについてゴードン氏は次のように説明した。
「たとえば、米国では問題解決が最優先でよりフレンドリーな対応が求められます。また、管理側もオペレーターもKPIに対する意識がとても高く、コール時間が短くなりがちです。
一方、日本では必要があれば時間をかけて丁寧に説明をした方がより顧客満足度が高くなります。言葉遣いひとつとってもそうです。米国では問題解決できればエクセレント、日本は解決できてグッド(当たり前)、そのうえで丁寧な対応をしてもらえたらエクセレントという、プラスアルファの対応が求められます。日本では製品や価格だけではなく、カスタマーサポートでも高品質な顧客体験を提供することが最優先されます。そのようなプラスアルファの対応ができる環境設定、人材育成が重要です」。
さらに、コンタクトセンターの運用や利用システムをグローバルにあわせるよう求められなかったか伺うと「新規に日本の市場を開拓していくにあたり、製品、アフターサービスすべての面で信頼性を得なければ日本の消費者に受け入れられないと何度も各層に説明して納得させました」と答えたゴードン氏。日本の市場・顧客の要求・評価を理解した上で柔軟に対応する、それが同社の考える「カスタマーフォーカス」だという。
今後はSNS、チャット展開も検討
今後の見通しについてゴードン氏は、「おかげさまで日本でも順調にシェアを拡大できています。幸いなことに製品の不良率や故障率が低く、カスタマーセンターの負荷はそれほど増えていません。今後は、SNSやチャットでのアフターサポート開始も視野に、日本にあわせたカスタマーフォーカスに力を入れ、当社の製品を一人でも多くの日本のお客様に利用していただけるよう努力していきたいと思います」と述べて、話を終えた。
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