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2024/09/25

タッチポイント(顧客接点)とは?重要性や強化するポイントを解説

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インターネットやデバイスの普及に伴う顧客行動の多様化により、タッチポイントが重視されるようになりました。飽和状態にある市場でも、タッチポイントを強化することで認知を拡大したり、ブランドイメージを高めたりして、競合優位性を獲得することが期待できます。
この記事では、タッチポイントが重視される理由や、タッチポイントを強化するために意識したいポイントなどについて詳しく解説します。

タッチポイントとは顧客接点のこと

タッチポイントとは、顧客接点とも呼ばれ、企業、および企業が提供する商品・サービスと顧客の接点です。タッチポイントが生まれるきっかけは、店舗などのオフラインとWebサイトなどのオンラインの各チャネルとなります。


■タッチポイントの具体例
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オフラインのタッチポイント


オフラインのタッチポイントとは、インターネットを介さない顧客との接点のことです。オフラインのタッチポイントは、一般的に以下のような例が想定されるでしょう。


<オフラインのタッチポイント例>

・展示会やセミナーへの訪問
・DM(ダイレクトメール)やカタログを見る
・テレビCMや新聞広告を目にする
・店舗での接客
・コンタクトセンターへの電話問合わせ

オフラインのタッチポイントは、顧客と直にやりとりできるため、顧客の潜在的なニーズや購買意欲などを推測しやすいのが特徴です。インターネットを使用しない層にもアプローチできる点や、接客レベルの向上などを通じて良い印象を与えやすい点がメリットといえます。


オンラインのタッチポイント


オンラインのタッチポイントは、インターネットを介して生まれる顧客との接点のことです。主に以下のような手段によって作られます。


<オンラインのタッチポイント例>

・Web広告を目にする
・SNSの閲覧
・オウンドメディアやECサイトへのアクセス
・FAQの閲覧
・メールマガジンを見る
・ウェビナーへの参加

オンラインのタッチポイントのメリットは、得た情報を収集・蓄積しやすいことです。蓄積したデータを分析することで、顧客行動を可視化してニーズを把握したり、離脱率の高いコンテンツを改善したりすることができます。

タッチポイントとチャネルとの違い

タッチポイントと混同されることが多い言葉にチャネルがありますが、チャネルは情報やサービスの提供手段であり、タッチポイントはそのチャネルを介して顧客と接触する機会という点で違いがあります。
さらに詳しく説明すると、チャネルとは、具体的にWebサイトやSNS、メルマガといった、タッチポイントを作るための手段です。一方、タッチポイントは、チャネルを通じて生まれる顧客との関わりそのものを指し、それによって企業や商品、サービスに対する顧客のイメージ・価値観が変化することも含みます。

タッチポイントはなぜ重要?

近年、タッチポイントを重視する企業が増えています。その背景には、下記のような4つの理由があります。


商品・サービスの認知の拡大に役立つ


タッチポイントは、商品・サービスの認知拡大において重要な役割を担います。どんなに優れた商品・サービスであっても、顧客に認知してもらえなければ売上にはつながりません。タッチポイントを強化し、効果を高めることができれば、幅広いターゲットに知ってもらうチャンスが広がります。

ターゲット層を絞ってアプローチするのか、不特定多数に向けて宣伝するのかなどによって適したチャネルを選び、対象の興味を引くコンテンツを展開しましょう。


ブランドイメージを強化できる


タッチポイントを重要視すれば、ブランドイメージを強化できるでしょう。飽和状態にある市場で競合優位性を獲得するには、他社との差別化が必要です。例えば、店舗での接客やコンタクトセンターへの問合わせなどのタッチポイントが評価された場合、顧客満足度が上がるとともにブランドイメージも強化できるでしょう。


リピートを促進できる


タッチポイントは、顧客のリピート率を上げるためにも重要です。タッチポイントでCX(企業が顧客に提供する体験)が向上すると、顧客は企業や製品・サービスに対して良い印象を持ち、信頼や愛着を深めます。「ここでならまた買いたい」「ほかのものも試してみたい」と感じてもらうことで、リピートやアップセルにつなげることができるでしょう。

CXについて、詳しくはこちらをご確認ください。
CX(カスタマーエクスペリエンス)とは?向上のポイントと成功事例


多様化した購買行動に対応できる


タッチポイントは、多様化した購買行動に対応するためにも重要です。インターネットの登場以前は、顧客の購買行動はマスメディアでの認知を起点としていたため、企業はターゲット層に合ったマスメディアを選び、その中で効果的なPRをできるか否かが鍵を握っていました。

しかし、インターネットの登場後、顧客はみずから必要な情報を検索し、ニーズに合った商品やサービスを絞り込むようになりました。商品やサービスを知る経緯は多岐にわたるため、従来通りのマーケティング手法や営業活動では、顧客を取りこぼす可能性が高くなります。
ターゲットに対して有効なタッチポイントを探り、顧客体験を戦略的に策定することで、多様化する顧客行動にしっかり対応することができるでしょう。

タッチポイントを設定し、強化するための手順

タッチポイントを設定し、強化するためにはいくつかの手順が必要です。ここからは、タッチポイントを設定し、強化するための5つの手順を紹介します。


1 ブランドイメージを明確にする


まずは、「商品やサービスを通じてどんな価値を提供したいか」「世間にどのような企業として認知されたいか」を十分に考え、打ち出したいブランドイメージを明確化しましょう。ブランドイメージが確立されることで、チャネルやコンテンツの内容が決まり、統一感のあるメッセージを打ち出しやすくなります。


2 ペルソナ、カスタマージャーニーマップを設定する


次に、商品やサービスのターゲット層を特定し、ペルソナやカスタマージャーニーマップを設定します。ターゲットの行動を読んだ効果的なタッチポイントを設定するために、ペルソナ設定はできるだけ細かく具体的にすることが大切です。リアリティのあるユーザー像を描くことを意識しましょう。
続いて、ペルソナがとると想定される購買行動をカスタマージャーニーマップとして可視化します。


3 タッチポイントを設定する


カスタマージャーニーマップに沿って、認知や比較検討といったフェーズごとにタッチポイントを設定します。顧客に合わせた情報やコミュニケーションを考え、それぞれに合わせたタッチポイントを考えましょう。


4 具体的な施策を行う


設定したタッチポイントにふさわしいチャネルや手法を選択し、具体的な施策を実行します。適切なアプローチを検証するためにも、チャネルは1つに限定せず、多様性を持たせましょう。


5 結果を分析する


施策を実行したら、必ず結果を分析して効果を確かめましょう。実際の顧客の反応に応じて、チャネルや施策、あるいはカスタマージャーニーマップの見直しをすることが大切です。

タッチポイントを強化するためのポイント

タッチポイントは、一度設計して終わりではありません。顧客の状況に応じてブラッシュアップし、最適化を続けていきましょう。ここでは、タッチポイントを強化する際に意識したいポイントを4つご紹介します。


各チャネルの特徴を理解してタッチポイントの効果を高める


タッチポイントを強化し、効果を高めるためには、各チャネルの特徴を理解することが大切です。オフライン、オンラインそれぞれのタッチポイントの効果は、チャネルの特性に沿ったコンテンツを提供することによって最大化されます。例えば、展示会や店舗では実物を見たいニーズに応えられ、メールやFAQは顧客との継続的なコミュニケーションに適していますし、SNSは旬の情報をスピーディーに提供したいときに最適です。それぞれのチャネルの特性を把握し、提供する情報をカスタマイズしましょう。


複数のチャネルを用意し、タッチポイントを連動させる


様々な顧客行動に対応できるよう、タッチポイントはオンライン・オフラインで複数のチャネルを用意しておきましょう。併せて、「ネットで注文した商品を店舗で受け取る」「実店舗でもECサイトでも1つのポイントカードを兼用できる」といったタッチポイントの連動性を高めると、顧客満足度がより高まります。


すべてのチャネルで一貫性を持つ


チャネルごとにメッセージが異なると、企業や商品・サービスのブランドイメージを十分に伝えることができないため、各タッチポイントで伝えるメッセージには一貫性を持たせましょう。連動する各タッチポイントにおいて、繰り返し同じメッセージを伝えることがブランディングを成功に導きます。


データを一元管理する


各タッチポイントで得られるデータは一元的に管理しましょう。タッチポイントごとにデータを管理していると、顧客行動を包括的に見て施策を最適化することができません。顧客管理システムなどを活用して、データの収集と管理を進めることが大切です。

重要なタッチポイントの1つであるコンタクトセンターの役割

顧客の問合わせや相談を受けるコンタクトセンターは、顧客の生の声を聞くことができる貴重な場所であり、企業にとって重要なタッチポイントの1つです。コンタクトセンターは、対応自体の品質を向上させて顧客の印象を良くすることはもちろん、顧客の不満や疑問を開発部門や営業部門にフィードバックし、提供する商品やサービスの価値を高めることもできます。

従来の電話での対応にとどまらず、メール、SNS、チャットなどを利用できるオムニチャネル化が進んだコンタクトセンターなら、顧客の利便性が高まり、さらに顧客満足度の向上が見込まれるでしょう。ただし、オムニチャネル化には情報が散在するリスクがあるため、顧客情報や行動履歴などを一元管理できるコンタクトセンター向けCRMの導入をおすすめします。

オムニチャネルについて、詳しくはこちらをご確認ください
オムニチャネルとは?オムニチャネル化の方法や戦略、導入事例を解説

タッチポイントの一元管理に向け、CRMシステムの導入を検討しよう

現在、国内の多くの市場は飽和状態にあり、類似した商品やサービスがあふれています。こうしたなかで自社の商品やサービスの存在を際立たせ、顧客に興味を持ってもらうには、限られたタッチポイントでいかに差別化できるかにかかっているといっても過言ではありません。
身近で、かつ重要性の高いタッチポイントであるコンタクトセンターをより活用するため、オムニチャネル化と顧客情報の一元管理を進めましょう。

テクマトリックスのコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」は、FAQナレッジシステム「FastAnswer」やチャットボット「FastBot」などとも連携できるため、タッチポイントの強化にも有効です。CRMシステムを導入する際には、ぜひご検討ください。

コンタクトセンターの管理と業務効率化を実現するコンタクトセンター向けCRMシステムは「FastHelp
FAQ作成の業務効率化を支援するFAQナレッジシステムは「FastAnswer
WebサイトやLINE上で顧客対応を自動化するチャットボットは「FastBot

まとめ

  • タッチポイントとは、顧客接点とも呼ばれ、企業、および企業が提供する商品・サービスと顧客がふれ合う接点のこと。新聞広告や店舗に代表されるオフラインと、SNSやECサイトに代表されるオンラインの2つに分けられる。
  • タッチポイントは、「商品・サービスの認知の拡大に役立つ」「ブランドイメージを強化できる」「リピートを促進できる」「多様化した顧客行動に対応できる」などの点から、企業戦略において重要な役割を担う。
  • 顧客の問合わせや相談を受けるコンタクトセンターは、顧客の生の声を聞くことができる貴重なタッチポイントの1つ。タッチポイントの強化と顧客情報の一元管理を進めるためにもコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」がおすすめ。

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